【Q&A編】映画・エンタメのプロが答える!「デジタルプロモーション」の仕事にまつわる質問!!

編集部:ゆう

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前回では、映画・エンタメ領域をはじめ様々な一般企業のプロモーションを手がけている、株式会社フラッグの執行役員/PRプロモーション部管掌の高田道代(たかた みちよ)さんに、業界の現状をはじめ、「デジタルプロモーション」の仕事についてお話を伺いました。

今回は現役学生の質問に高田さんが直接答える「Q&A編」をお届けします。

映画・エンタメ宣伝のプロに聞く「映画・エンタメ業界の現状」と 「デジタルプロモーションの仕事」はこちら

登壇者プロフィール

PROFILE

高田 道代 (たかたみちよ)

株式会社フラッグ 執行役員/PRプロモーション部管掌

京都府出身。アパレル会社、広告制作会社を経て2008年10月にフラッグ入社。未経験ながら映画宣伝部署の立ち上げメンバーとして、オンラインパブリシティ、ソーシャルメディアマーケティングなど、デジタルプロモーション全般の経験を経て2013年よりPRプロモーション部マネージャーに就任。50人近くのスタッフを統括し、2020年より執行役員に。映画学校ニューシネマワークショップ(NCW)で講師も担当。4歳になる息子を持つワーキングマザーでもある。

≪フラッグ担当作品≫
『るろうに剣心 最終章 The Final/The Beginning』
『TENET テネット』
『竜とそばかすの姫』
『Summer of 85』など

ジャンルによって、マーケティング手法は大きく変わりますか?

プロモーション領域でいうと、ジャンルによって手法は変わります。

わかりやすい例でいうとジャンル毎で大きく違いを感じられるのが「ポスター」です。ポスターは作品の宣伝戦略が全て詰まっているものなんですよね。宣伝プロデューサーが宣伝戦略を決めて、戦略に沿ってクリエイティブな成果物を作っていく中で、だいたい最初に取り組むのがポスタービジュアルの制作なんです。

どんな見せ方、キャッチコピーにするのかは、戦略によって全然違うものになります。例えば、感動系の映画の場合は役者の表情がよく分かるものが多かったり、心に響くストレートなコピーが多い。コメディ映画の場合は色が明るめではっきりとしていて、表情のアップよりは動きが感じられるような躍動感のあるビジュアルが多かったりします。ポスタービジュアルが指針となり、宣伝全体がブレないように方向性を合わせて動いていくので重要なクリエイティブ。

ジャンル毎の手法の違いを意識しながら見てもらうと面白いと思います。

宣伝していた作品が公開延期になった場合、公開日が近づくと再度同じ規模で宣伝するのでしょうか?

配給会社と相談しながら宣伝内容や規模は検討しています。映画に使える宣伝費は決まっているので、延期する時期によって臨機応変な対応が必要となってきます。

例えば、延期の決定が公開日の直前だとすると、もうほぼ予算を使ってしまっているので残された宣伝費は少ないです。そのため、改めて作品の公開日が決まったときに、できることが少なくなるんですね。反対に、公開延期が早い段階で決定した場合は、各宣伝担当がまだ動いていない状態なので、予算面でも余裕を持って対策を考えられます。

予算があってこそなので、相談をしながら対応していますね。

映画のエンドロールに、フラッグの皆さんの名前はどのように記載されますか?

各社によって表記は多少異なりますが、クレジットの中の「宣伝」「パブリシティ」「SNS運用」など担当領域が書かれた箇所に、スタッフ個人の名前がフルネームで記載されます。

そのほか、協力会社として「株式会社フラッグ」の社名が載りますね。ちなみに、洋画は本国のクレジットしか載らないので、基本的に宣伝スタッフのクレジットは邦画でしか載りません。

SNSで作品の予告や本編が細切れに出されることもありますが、これは戦略ですか?

はい、すべて戦略があって出す種類やタイミングをプランニングしています。予告編は必ず作られるものですが、その他に特別映像などを何種類も作っているパターンがあります。「〜編」といくつかに分けて制作しているのは、映画の見どころをターゲット毎に角度を変えて宣伝するためなんですよね。

コメディ要素、サスペンス要素、恋愛要素などで切り分けることによって、それぞれのターゲットに向けた宣伝ができるんです。映画ファンに多角的にアプローチができるようになります。

役者が宣伝活動のためにテレビ出演することもありますが、これは配給会社の担当ですか?

メディアに出演交渉をかけるのはパブリシストの役割です。配給会社にパブリシストがいる場合は配給側で動き、フラッグのようなエージェンシーに委託している場合はこちらのパブリシストが担当します。

キャストの方々の限られた貴重なお時間をもらって宣伝活動をしていただくので、その時間をどう有効活用するか考えるのもパブリシストの仕事。作品のターゲット的にどのメディアでどんな企画にし、キャストの方々に何を語っていただければ作品にとってベストなのか。それを考えプランニングして各所に交渉し、メディア側と中身を詰めていきます。

SNSに載っている現場コメントや写真は、ソーシャルメディアプランナーが現地に行っているのでしょうか?

ケースバイケースです。基本的には映画が出来上がってからエージェンシーは稼働スタートなんですが、撮影現場でのオフショット写真やコメント撮りはのちに宣伝素材になるためエージェンシーが企画し、配給会社の制作現場担当の方がそれを受けて撮影を行うことが多いと思います。

映画完成後、プロモーション期間中に役者の方が舞台挨拶をされたり、イベントに登壇されたりする場合は、ソーシャルメディアプランナーが現場まで行って実況やライブ配信、コメント撮り、インタビューなどを行います。

最後に

高田さんありがとうございました!デジタルプロモーションに興味が湧いた方は、ぜひ株式会社フラッグもチェックしてみてくださいね。

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文:田中青紗
編集:学生の窓口編集部
取材協力:株式会社フラッグ

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学生に「一歩踏み出す勇気」を持っていただけるような記事を届けたいです。

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