プロモーション業に欠かせないのは「なぜ」と繰り返し深掘りしていく思考力。営業部プロモーション課・中村蓮さん【株式会社 ロッテ】
所属部署:営業部プロモーション課
経歴:アイスクリームの営業を経験し、現在本社でアイスクリームの店頭販促などの企画を担当。
「将来の“なりたい自分”がまだわからない」ーーそんな悩みを抱えるみなさんに、いろんな企業で活躍する先輩たちの姿を通してロールモデルを見つけてもらう企画「#お仕事図鑑」。
今回はお菓子やアイスでおなじみの「ロッテ」で働く先輩社会人にインタビュー。
出産後も仕事を続けながら営業部プロモーション課で働く中村蓮さんに、日々の仕事内容や学生時代に取り組んだことについてお話を伺いました!
――中村さんはどんな学生時代を過ごしていましたか?
大学時代はマーケティングのゼミで、よくビジネスコンテスト(ビジコン)などに参加していました。旅行も好きなので、フランスやメキシコ、中国などに遊びに行ったりもしましたね。社会人になったら、頻繁に長期休暇もとれないだろうなぁと思っていたので、学生のうちにたくさん旅行に行けるよう、アルバイトも頑張りました。
アルバイトは塾の講師と家庭教師、あとはディズニーシーのレストランの仕事も掛け持ちしていました。当時お客様から尋ねられることも多かったせいか、園内すべてのトイレの位置は今でも覚えています(笑)
――学生時代に一番頑張ったことは何でしょう?
やはりマーケティングのゼミです。副ゼミ長をやっていて、特に日産のビジコンに参加したときのことは印象に残っています。「移動を促すサービスの提案をしてほしい」というお題に対して、私たちは主に高齢者である交通弱者をターゲットに、「金融商品と移動サービスの連携」というテーマで発表したところ、2位に選んでいただきました。
――仕事で役立っている学生時代の経験はありますか?
マーケティングを学んでいたので、当時勉強したことは今も仕事で非常に役立っていると思います。「マーケットイン」といって、自分の売りたいものを売るのではなく、ニーズに応えて必要なものを売るという“顧客志向”をしっかり学んだので、これはプロモーションの業務で大いに活きていると感じます。
――何か、就活前にやっておいたほうがいいことはありますか?
まずは、何か真剣に頑張ったと思えることを作ること。就活では、取り繕って喋ったことは、相手にすぐにわかってしまうので、「私はこんなことを頑張りました!」と、胸を張って言えるものがあるといいと思います。
もうひとつは健康な身体作りですね。就活は長期戦ですし、体力を使います。途中で息切れしないよう健康第一で過ごしてほしいですね。
――今の会社を選んだ理由を教えてください。
大学のゼミでロッテの方々の講義を聞く機会があったのですが、そのときに「ACUO(アクオ)」というガムのブランディングについて話をうかがって、面白い会社だなって思ったんです。
また、就活中に「消費財に携わりたい」と思うようになったのも理由のひとつです。そういう意味で、お菓子やアイスは年代関係なく楽しめますし、お客さまから支持されているブランドを多く持つロッテは魅力的でした。
――今のお仕事の内容について教えてください。
今は営業部プロモーション課で、店頭プロモーションの企画立案などを行っています。具体的には、商品を売るためにどういうキャンペーンを行うか、コンビニやスーパー、ドラッグストアなど、それぞれの場所ではどういう販促が効果的なのか、陳列している商品が目立っていない場合は、どういうPOPを作れば注目してもらえるかといったことを考えています。
――この仕事ならではの特徴的な作業はどんなものがありますか?
私たちは、いろんな部署と多くの折衝をすることも特徴のひとつです。
例えば、営業部としては商品を売るために、有名なキャラクターとコラボした販促を実施したいけれど、マーケティング部としてはブランドのイメージを大事にしたいので難しい……といった具合に、意見が分かれることも多々あります。
そういったときに、間に入って両者の意見を聞いて、調整するといった仕事もしています。
――今の仕事のやりがいを、どういうときに感じていますか?
まずは、数字で結果が出たときです。私が企画した販促に参加した得意先がどれだけいたか、参加した得意先の売上がどれだけ伸びているかといったことは数字ですぐにわかるので、よい結果がでると、やりがいを感じます。
またSNSでお客様の反応がリアルに見られるというのもやりがいに繋がりますね。「このキャンペーンに参加したくて、商品を買った!」「この企画、面白い!」といったコメントをみると、すごくうれしく思います。
あとはやはり、考えたものが形になるといううれしさもあります。自分が企画した販促が得意先で採用されたり、営業担当から『企画がよかったから、商品が並んだよ』と感謝されたり、得意先のバイヤーもお客様もいい反応をしてくれたりしたときは、やりがいを感じます。
――この仕事の面白いと思う点や魅力について教えてください。
いちばんの魅力は、やはり考えたことが形になるところでしょうか。あとは、ロッテの営業担当者と家族みたいな関係を築けることも多くて、みんなで助け合いながら仕事をしている感じはすごく好きです。それはいろんな人と関わりあえる部署だからこそ味わえる醍醐味ですね。
――この仕事に求められるスキルは何でしょう?
考える力でしょうか。
例えば、商品が売れなかった場合は、その原因を考えなければいけません。その日は雨が降っていたのか、気温が低かったのか、他社製品より価格が高かったのか、それともパッケージが目立たなかったのか……。
この「なぜ」と繰り返し深掘していく思考力は必要だと思います。
――これまで一番印象に残ったのはどんな仕事でしたか?
秋冬の季節限定販売だった雪見だいふくが、2018年から通年販売になったんです。でも、期間限定から通年販売になったことで、登場感が薄れ、取扱店率がどんどん下がってしまった時期がありました。
そこで「雪見だいふくを売るにはどうすればいいか」とコンビニエンスストアを担当している営業社員から相談を受け、 コンビニ側がターゲットとしている客層に人気のキャラクターを起用し、雪見だいふくとのコラボキャンペーンを提案したんです。
キャンペーンが決まれば取扱店率も上がりますし、必然的に売上も上がります。結果、キャンペーンは成功し、バイヤーにも営業にも喜んでもらえたので、今も強く印象に残っていますね。
――オフタイムの過ごし方を教えてください。
子どもと一緒に遊んだり、料理を作ったり……あとは絵を描くのが好きなので、油絵や水彩画など、いろんな技法で絵を描いて楽しんでいます。
――プライベートの中で仕事に活かされていると思うことはありますか?
今は仕事も育児もしている方も増えているので、自分が育児をしていて、そういった方々のニーズや悩みを肌で感じられるのは強みだと思っていますし、仕事にも活きていると思っています。
――最後に大学生へのメッセージをよろしくお願いいたします。
人も会社も、出会わないとわからないことが多いと思いますので、たくさん素敵な出会いを経験してほしいです。就職活動に失敗も成功もないと、私は思います。今後、落ち込むことや辛いこともあるかと思いますが、自分らしく自信を持って活動していただきたいです。
コロナ禍で不安も多いかと思いますが、体調にだけはお気を付けください。応援しています!
※記事内容及び社員の所属は取材当時のものです。
文:猿川佑
編集:学生の窓口編集部
取材協力:株式会社 ロッテ