オタクを仕事に!? PS5を支える「好きなことを仕事にする」という思い 【ソニー・インタラクティブエンタテインメント】

編集部:ゆう

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プロフィール:小西由香理:2017年新卒入社

システム開発部にて、PlayStation®5の周辺機器に関連するソフトウェア開発、 および、ゲーム開発者向けの開発ツールを担当

「将来の“なりたい自分”がまだわからない」ーーそんな悩みを抱えるみなさんに、いろんな企業で活躍する先輩たちの姿を通してロールモデルを見つけてもらう企画「#お仕事図鑑」。

今回はソニー・インタラクティブエンタテインメント(SIE)で働く先輩社会人にインタビュー。

システム開発部で、PlayStation®5(PS5™)の周辺機器に関連するソフトウェア開発、および、ゲーム開発者向けの開発ツールを担当する小西由香理さんに、日々の仕事内容や学生時代に取り組んだことについてお話を伺いました!

学生時代編「PS5のコントローラーの開発に関わりたい!」という熱意

――どんな学生時代を過ごされていたんですか?

学生時代はサークルやアルバイト、研究などでずっと忙しくしていた印象があります。誘われたら迷わずに「やる!」と言っちゃうタイプなので。サークルは軽音楽と映像サークルの掛け持ちをしていました。アルバイトは飲食店で働いたり、インターンシップに参加してアプリの開発をしたりしていました。研究は連日のように終電や泊まり込みで取り組んでいました。

※忙しい日々でしたが、卒業時はDean’s listに選ばれ感動もひとしおでした

――研究はどんな研究をしていたんですか?

研究テーマは「触覚(ハプティック)デザイン」です。身体性メディアという分野の研究室で、人の身体にどんな刺激を与えたらどんな感覚が広がるのかといったことを研究していました。当時はちょうどVR市場が盛り上がりはじめた頃で、ヘッドマウントディスプレイの映像と音に合わせて全身に様々な振動刺激を提示して、どんな感覚が作れるのか、どうしたらより没入感を高められるのか、などを探っていました。

――アルバイトやサークルにも熱を入れつつ、特に研究には力を入れていたということですね。

そうですね。所属していた大学院が自分の研究内容を社会実装して「PoC(=実証実験)」をやりなさいというところだったので、まずラボに籠もって、基礎検討をしてからハードウェアやソフトウェアを組み上げて、それができたら展示会や国際学会にデモをしにいくのですが、国内外で合計20数回の展示をした記憶があります。

――特に仕事で役に立っている学生時代の経験はなんでしょう?

私は興味のあるものはなんでも手を出してしまうタイプなのですが、どれかひとつが役立っているというより、様々な経験が複合的に役に立っていると感じています。

たとえば、業務でアプリケーションを開発することがありますが、インターンでのアプリ開発や、サークルでのデザイン、趣味で文章を書いていた経験などから、環境構築からUIUXデザイン、開発、ドキュメントまで、ある程度の叩き台が作れます。また、議論においてエンジニアリング以外の視点でも考えることができ、いろんな経験が役立っているなと思います。

――就活前に何かやっておいたほうがいいことなどはありますか?

時間のかかる大きなことは学生時代にやっておいたほうがいいと思います。例えばヨーロッパの国々をまわってみたり、自分でゲームを作ってみたり……そういう体験があると、面接でも話のネタになると思います。

――今の会社を選んだ理由を教えてください。

私はもともとゲームが好きで、ずっと「好きなことを仕事にしたい」と考えていたので、ゲーム会社以外は考えていませんでした。また、自分の研究分野を活かしたいと思っていて、就活時期の2016年当時、「絶対に今頃、次のPlayStationの新しいコントローラーで触覚の検討をしているはず! 」と思って、SIEを狙いました。

社会人編コントローラーを通じて「全世界に感動を届ける」という魅力

――今のお仕事の内容を教えてください。

新卒のときは研究開発の所属で、「触覚の技術を使った新しいコントローラーのデバイスはどんなものが作れるか」という検討をしていました。途中からR&Dの立場でPS5のコントローラーのハプティックフィードバックの技術開発にも携わるようになりました。

PS5の発売後もこのコントローラーをさらに育てていく仕事がしたいと思って、発売翌年の春から製品向けのソフト開発の部署に異動しました。今はPS5の周辺機器に関するソフトウェア開発などを担当しています。

――このお仕事ならではの、特徴的な作業を教えてください。

ゲームのコントローラーって、ボタンがカチカチ押せるだけではなく、マイクやスピーカーがついていたり、触覚のフィードバックができたりと、機能がたくさん入っているんですよ。そしてPS5本体もとても複雑なシステムです。なので周辺機器のプログラムを書くにあたっては、ハードウェアもソフトウェアも広く深く知っておく必要があり、かなりいろんな知識を吸収しないといけないという点が特徴的、かつ楽しい作業ですね。

――実はあまり知られていない仕事の「秘密」はありますか?

※ PS5発売記念ライトアップ@神田明神、仲良しの同期たちと見に行きました

会社の秘密ですが、社員みんなが必ずしもゲームオタクではない、ということです。私のようなゲーム好きが高じてゲーム会社に入ったタイプばかりだと思っていたので、入社して驚きました。「技術の力で面白いものを作りたい」という思いでゲーム業界にきた凄腕のエンジニアもいます。

なので、もし「SIEの技術やビジネスに興味はあるけど、自分はゲームオタクではない」と迷っている学生さんがいたら、安心してSIEにきてほしいと思います。入社したらゲームオタクになるパターンもあります。

――どういうときに今の仕事にやりがいを感じますか?

コントローラーはゲームの世界に入るために必ず握るインターフェースです。ゲーム世界への入り口になるコントローラーを通じて全世界に感動を届けられる仕事をしている、という部分が一番のやりがいかなと思います。

――仕事の面白いと思う点や魅力について教えてください。

PS5で発売されるあらゆるゲームをより面白くすることに、自分が貢献できていると実感できることが魅力です。プラットフォームの仕事の醍醐味ですね。

特にハプティックフィードバックの話だと、私がゲーム好きになったきっかけの『テイルズ オブ』シリーズの最新作『Tales of ARISE』のバトルでとても活用されていて、プレイしたときにはもう嬉しくて、泣きながら大技を連発しました。

――小西さんの仕事に求められるスキルは何ですか?

エンジニアリングのスキルも大切ですが、やっぱりコミュニケーションスキルを一番磨いてほしいと思います。PlayStation®のシステムは大きくて複雑で、様々な拠点の様々なメンバーが協力して作りあげています。海外とのコミュニケーションも少なくありません。そのなかで、相手の意図を正しく汲んで、自分の意見も正確に伝えなければいけませんから、コミュニケーションスキルは必須です。

――今までで一番印象に残った仕事を教えてください。

PS5の発売と、コントローラーの触覚関連の仕事ができたことですね。私はユーザーさんの声をエゴサしてしまうタイプなのですが、「本当にゲームの世界に触れているみたい」「ゲームのキャラクターがそこにいるみたい」といった感想がたくさん流れていて、すごくニヤニヤしながらスクショしました。

――ちなみに、触覚をわかりやすく楽しめるおすすめのゲームなどはありますか?

PS5にプリインストールされている『ASTRO's PLAYROOM』というゲームは、新しいコントローラーやPS5の世界をとことん楽しんでもらおうという狙いで作られたタイトルです。『ASTRO's PLAYROOM』の開発チームはコントローラーがプロトタイプの頃から振動デザインを研究していて、積み上げてきたノウハウとこだわりがぎゅっと詰まっているので、ぜひぜひ楽しんでもらいたいですね。

――オフタイムの過ごし方を教えてください。

毎晩のようにPS5かスマホアプリPlayStation Appで同期とボイスチャットをしています。みんなとオンラインで繋がりながら、それぞれ全然違うゲームをしたり、ただ雑談したり。

また、「シェアスクリーン」という、フレンドと画面をオンラインで共有できる機能があり、よく使っています。最近おもしろかったタイトルは、PlayStation®4やPS5でプレイできる『Outer Wilds』です。宇宙を探索して滅びた文明の謎を解き明かすゲームなのですが、プレイヤーによって進め方が変わるので、勧めてくれた友達に自分のプレイを配信したり、クリア後はさらに別の友達のプレイを見守ったりして、何度も楽しみました。

――最後に、大学生へメッセージをよろしくお願いいたします。

今はもしかしたら、楽しそうに働いている先輩たちの姿を見てプレッシャーに感じることもあるかもしれません。でも、こんなふうに話している私も未だに将来への不安や悩みを持っています。なので、悩みは尽きないものなのだと開き直って、いろんな間違いや失敗も経験しながら、前へ進んでいってほしいと思います。

また、ゲーム業界やエンタテインメント業界で働くのは大変ですが、とても楽しいので、興味がある人はぜひSIEの採用面接を受けていただきたいと思います。

記事内容及び社員の所属は取材当時のものです。

文:猿川佑
編集:学生の窓口編集部
取材協力:ソニー・インタラクティブエンタテインメント

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学生に「一歩踏み出す勇気」を持っていただけるような記事を届けたいです。

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