【長期留学編】留学にかかる費用をぶっちゃけトーク!留学準備に必要な費用や生活費など先輩はいくらかかったの!?|学校では教えてくれない「お金の授業」
「大学生になったら海外留学をしたい!」
そんな思いを胸に大学に入学した方も多いことでしょう。
海外の見知らぬ土地で現地の学生たちと交流することは、とても刺激的で魅力的ですよね。
しかし海外留学には、切っても切り離せない「お金の問題」があります。
「留学費用はどのくらいかかるのか?」「現地でお金に困ったらどうすればいいのか?」など、お金に関する悩みは尽きません。
そこで、実際に海外留学をした先輩たちの「留学におけるお金事情」についてアンケートを実施しました。
留学先や目的などがそれぞれ異なりますので、お金にまつわるエピソードもさまざまです。
先輩たちの実体験をぜひ参考にしてください。
アンケート内容
今回、4名の学生さんにアンケートをお願いしました。アンケート内容は以下の項目です。
・留学先の国名
・滞在期間
・留学先の学校名
・留学の用途や目的(語学留学、交換留学、その他)
・留学時の滞在先(ホームステイ、寮、ホテル、その他)
・留学にかかった費用
・留学中の1か月あたりの生活費
・質問「留学先で苦労したことを教えてください」
・質問「留学中のお金はどのように管理・やりくりしていましたか?」
・質問「留学費用はどのように貯めましたか?」
ではさっそくアンケート結果を見ていきましょう。
神鳥さんの留学体験
留学先 | タイ |
滞在期間 | 5か月間 |
留学先の学校名 | チュラロンコン大学 |
留学の用途・目的 | 交換留学 |
滞在先 | 寮 |
留学にかかった費用 | 50万円以上100万円未満 |
1か月あたりの生活費 | 5万円以上10万円未満 |
留学先で苦労したことはなんですか?
日本で作ったキャッシュカードを持っていきましたが、ATMでお金を引き出す際の手数料が高かったです。また、キャッシュカードに対応していないATMがありました。
滞在中、両替レートの波が大きかったです。
留学先でのお金のやり取りはどのようにしていましたか?
基本的には日本円を両替する形で使っていました。
親が2回会いに来てくれたため、定期的にまとまった日本円をもらえました。
留学中に旅行に行くことがありましたが、そのときにクレジットカードを使う場面がありました。キャッシュカードは手数料が高すぎて1回しか使っていません。
留学費用はどのように貯めましたか?
交換留学だったので、寮費と授業料と航空券は大学が負担してくれました。
他は全て親に負担してもらいました。
菊地さんの留学体験
留学先 | アメリカ |
滞在期間 | 6か月間 |
留学先の学校名 | Northern lllinois University |
留学の用途・目的 | 語学留学 |
滞在先 | ホームステイ |
留学にかかった費用 | 100万円以上200万円未満 |
1か月あたりの生活費 | 1万円以上5万円未満 |
留学先で苦労したことはなんですか?
ATMでお金が引き出せなかったり、支払いがデビットカードに対応していなかったりすることがありました。また、外貨両替場がないのも不便でした。
「海外ではクレジットカードがあれば生きていける」と言われたものの、学校行事は現金でしか払えず、ランチ代や自動販売機も現金が必要でした。
また、「100ドル以上の現金を持つな」とも言われていましたが、度々必要なケースがあったため両替手数料が痛かったです。
ほかにも、ホームステイ先で出される料理と支払う金額が見合っていない気がしました。
留学先でのお金のやり取りはどのようにしていましたか?
留学するまで扶養の範囲ギリギリまでアルバイトをしました。
現地に行ってからは、足りないお金は親から口座に入金してもらいました。
学生ビザの場合はアルバイトが禁止なので、お小遣い稼ぎは献血を利用していました。
留学費用はどのように貯めましたか?
私の学校では全員留学制度があったので、入学時点で留学が確定していました。
親は親で留学費用を用意してくれていましたが、「遊ぶ代金くらいは自腹にしよう!」と留学まで半年はバイト漬けで月17万円程度稼いでいました。
現地で勉強に集中するためにどうしても田舎に行きたかったので、街中に出かけるときは往復1万円程度が必要でした。現地でのお金の使い道は、遊び代というより交通費に使っていたように思います。
岩井さんの留学体験
留学先 | アメリカ |
滞在期間 | 6か月 |
留学先の学校名 | サンディエゴ州立大学 |
留学の用途・目的 | 交換留学 |
滞在先 | ホームステイ |
留学にかかった費用 | 200万円以上 |
1か月あたりの生活費 | 10万円以上30万円未満 |
留学先で苦労したことはなんですか?
1か月の宿泊費をエージェント経由で払うと思っていましたが、実際はホストファミリーに毎月900ドルを手渡しで渡すことになって困りました。
というのも、ATMが20ドル札でしか出てこなく、入る封筒を持っていなかったので、毎月リュックにお金をそのまま入れるしかなくドキドキしていました。
留学先でのお金のやり取りはどのようにしていましたか?
留学する前に、海外でもキャッシングできるクレジットカードを作り持っていきました。
現地でキャッシングしたときは親に連絡し、クレジットカードの支払いをお願いしていました。通常、キャッシングの支払いは翌月末ですが、出金額が多く利息が高くついてしまうためです。
留学費用はどのように貯めましたか?
休暇中にアルバイトをたくさんして貯めました。
学校が休みなので、朝から夜まで働くとお金は入るし使わなくて済みました(笑)。
岩村さんの留学体験
留学先 | ベトナム |
滞在期間 | 7か月 |
留学先の学校名 | ハノイ国家大学 |
留学の用途・目的 | 語学留学 |
滞在先 | ホームステイ |
留学にかかった費用 | 50万円以上100万円未満 |
1か月あたりの生活費 | 1万円以上5万円未満 |
留学先で苦労したことはなんですか?
ベトナムではベトナムドンという通貨が使われているのですが、ベトナムドンは単位が大きく(20000ドン=約100円)、買い物のときは計算に苦労しました。
留学先でのお金のやり取りはどのようにしていましたか?
留学が始まる前に、親が口座に入れてくれた80万円をやりくりしていました。
ベトナムは物価が安いため生活費はかなり抑えられたのですが、それで気が緩んでしまったせいか、あちこち旅行を繰り返し留学後半にはギリギリの生活になってしまいました。
留学費用はどのように貯めましたか?
親に負担してもらいました。
しかし、「留学中に遊ぶ分は自分で貯めなさい」と言われたため、留学前の数か月で焦って15万円程度貯めました。
アンケート結果からわかること
4名の先輩の体験談から、留学におけるお金の問題が見えてきました。大事な項目についてまとめていきたいと思います。
留学先で苦労したこと
先輩たちの体験談には、次のようなお金に関しての苦労エピソードがありました。
・ATMでお金を引き出すときの手数料が高い
・キャッシュカードやデビットカードに対応していないATMがあった
・両替レート(※1)の波が大きかった
・外貨両替場がなかった
・学校行事やランチ代など現金しか使えないときがあった
※1:両替レートとは、為替レートに為替手数料を含めたもので、異なる通貨間の両替の際に利用される計算方法です。
ATM利用時に苦労した方が多いようですね。日本でATMを使う感覚とは違い、海外では手数料が高かったり、対応していないATMがあったりと気軽に安心して利用できないようです。
また、海外は「クレジットカード社会」といわれていますが、現金しか使えないシーンがあることも参考になりましたね。
留学先でのお金のやり取り方法
留学先でのお金のやり取り方法をまとめると次のようになります。
・日本から持参した日本円を両替して使った
・親が現地まで来てくれた際に日本円をもらった
・留学するまでアルバイトをし、足りない分は親に口座へ入金してもらった
・学生ビザはアルバイト禁止(※1)
・海外でキャッシングできるクレジットカードを持って行った
※1:学生ビザは現地で学校に通うために発行されるビザなので、原則としてアルバイトは禁止です。ただし、国によっては時間を制限してアルバイトを許可してもらえるところもあります。
留学先でのお金は日本から持参していったり、キャッシングできるクレジットカードを持って行ったりしていたようです。
また、長期留学ならではといえますが、留学中に親が現地まで来てくれてお金をもらっていたという方もいます。
学生ビザは原則としてアルバイトが禁止なので、お金が足りなくなっても「ちょっと稼いでくる!」というわけにはいきません。「献血を利用していた」という方もいましたね。
留学費用の貯め方
先輩方の留学費用の貯め方もぜひ参考にしたいところです。
・交換留学は寮費や授業料、航空券は大学が負担してくれる
・親に用意してもらったが、遊ぶお金は自分でアルバイトをして貯めた
・アルバイトをたくさんして貯めた
交換留学の場合は、主な費用を大学が負担してくれるので自己負担が少なくて済みます。
留学費用は親に用意してもらえる方もいれば、自分でアルバイトをたくさんして貯めた方もいて、準備する方法は人それぞれのようです。
まとめ
留学にかかる費用は、留学先や滞在先、滞在期間によって違ってきますが、おおよその目安は見えてきたのではないでしょうか。
留学費用を貯める方法は、親に負担してもらったり自分でアルバイトをして貯めたりする方法があります。
現地で不足した分は、親に入金してもらったりキャッシングしたりして補うことができます。
海外では、ATMや外貨両替場などで苦労することが多いようです。今回ご紹介した先輩たちの体験談をもとに対策を練っておくと安心ですね。
文:金子 賢司
東証一部上場企業で10年間サラリーマンを務める中、業務中の交通事故をきっかけに企業の福利厚生に興味を持ち、社会保障の勉強を始める。 以降ファイナンシャルプランナーとして活動し、個人・法人のお金に関する相談、北海道のテレビ番組のコメンテーター、 年間毎年約100件のセミナー講師なども務める。趣味はジャザサイズ。健康とお金、豊かなライフスタイルを実践・発信しています。 <保有資格>CFP、住宅ローンアドバイザー、生命保険協会認定FP、損保プランナー 公式HP
制作:Media Beats
編集:マイナビ学生の窓口編集部
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