奨学金の返還で利用するリレー口座の作り方
日本学生支援機構の奨学金の返還は、金融機関の口座からの引き落としの形で行われます。この返還に利用する口座のことを「リレー口座」といいます。今回は、「リレー口座」の作り方について解説します。
(監修協力:FP 山本 美紀)
奨学金のリレー口座とは?
日本学生支援機構の奨学金の返還で利用する金融機関の口座のことをリレー口座と呼びます。
奨学金とは前の世代から次の世代へとリレーされていくものであり、前の世代が返還した奨学金が、今度は次の世代に奨学金としてリレーされていくという意味合いを込めてつけられた呼び方です。
奨学金のリレー口座振替を申し込みする際の手続き
リレー口座振替を申し込みするには、以下のような手続きを行います。
(1)口座振替加入申込書を印刷または請求する
まず、口座振替加入申込書を日本学生支援機構ホームページより印刷、あるいは請求します。
このとき、金融機関の窓口で申し込む「窓口用」、日本学生支援機構に郵送で申し込む「郵送用」の2種類からどちらかを選びます。ただし、学校窓口へ申込書のコピーが必要な場合は郵送では申し込みができませんので、窓口用を請求します。
(2)必要事項を記入し、郵送または金融機関の窓口で申し込む
郵送の場合、奨学生番号の記入ミスや届出印の押印漏れなどに注意し、封筒に必要な金額の切手を貼って投函します。窓口での申込の場合、学校窓口へ申込書のコピーを提出しなくてはならない人は申し出ましょう。
奨学金のリレー口座として指定できる金融機関
リレー講座として指定できる金融機関は、以下の通りです。
- ゆうちょ銀行、都市銀行、地方銀行、第二地方銀行、信託銀行(三菱UFJ、みずほ、三井住友のみ)
- 信用金庫、労働金庫、信用組合、農業協同組合、信用漁業協同組合連合会
- 一部の漁業協同組合(宮城県、JFしまね、山口県、大分県)
一方、利用できないのは、インターネット専業銀行(楽天銀行、住信SBIネット銀行、ソニー銀行、ジャパンネット銀行、auじぶん銀行など)、外国の銀行、その他、イオン銀行やセブン銀行、あおぞら銀行などがあります。また、一部信用組合も取扱いがありません。
奨学金のリレー口座の変更方法について
リレー口座を変更したい場合、改めて口座加入申し込み手続きを行います。ですから、手続方法は最初の申請の際と同じです。
申込書を印刷または請求後、所定の手続きを行います。
手続きに1〜2ヶ月かかりますので、それまでは元の口座からの振替になります。新しい口座からの振替に際しては「振替開始通知」が届きますので、確認しましょう。
まとめ
奨学金の返還口座は、「あなたの返還金が後輩奨学生の奨学金としてリレーされる」という意味でリレー口座と呼ばれています。手続きには1~2ヶ月かかりますので、リレー口座として取り扱える金融機関を確認し、早めに準備をおこなっていきましょう。
(学生の窓口編集部)
監修協力:山本 美紀
ファイナンシャルプランナー(CFP®)。家計整理アドバイザー認定トレーナー。年100件以上の主に子育てファミリーへお金のアドバイスを実施。家計相談、ライフプランシミュレーション作成の他、ママが気軽に参加できるマネーセミナーや家計整理アドバイザー講座を開催している。
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