【エクスペディアの先輩社員】マーケットアソシエイト・販売促進部:谷口優太さん 2ページ目
谷口さんの「ガクチカ(学生時代一番力を入れたこと)」は?
▲学生時代の谷口さん
学生時代、英語が好きだったので、米国のワシントン州立大学へ留学。到着して3日目、スマホもない、英語も話せない状態でしたが、まずは自分の行きたい場所に行こうと、ハスキースタジアムを訪れました。なんとかたどり着いたのですが、帰りにどのバスに乗ったらいいのかがわからず、途方に暮れ「誰かに道を聞こう」と思い目の前のドアをたたいたら、偶然米国のソフトボールチームのコーチたちがいました。突然、ドアを開けて入ってきた私に驚き、英語で「誰だ?」と聞かれ、片言の英語で、まずは人として信用してもらおうと思い、「野球を長年、やっていて憧れのスタジアムまで来たんですが、帰りのバス停がわからず困っている」と伝えました。すると、コーチたちが何やら話していたかと思うと、「自分たちはマネージャーを探している」というのです。しばらく話がかみ合わないままで、私は「コーチを引き受ける」と言わなければ、帰りのバスを教えてもらえない……。なぜかそんな気持ちになってしまって、マネージャーを引き受けることに。もちろん、今考えてみると、そんなことはなかったと思うんですけど(笑)。
そして翌朝7時から毎日、マネージャーとして練習に参加しました。留学中は飛行機で世界を駆け巡り試合に同行するなど、貴重な経験を積むことができました。ちょっとした思いがけない出会いで、人の運命って変わってしまうんだなと、驚いています。
仕事で役立っている大学時代の経験は?
海外留学時代、ソフトボール部のマネージャーをしていて驚いたのは、日本と違って常に自分の意見を聞かれることでした。「答えは必要ないけど、君の意見を聞きたい」と何度も聞かれるうちに、常に自分はどう思うのか? を考えるように変わりました。それに行動についても、これまでは"Yes、つまり、やっていい"と言われたことだけやっていたのが、"No、やってはいけない"と言われるまでやるというように行動も変わりました。また海外での生活を通じて、文化や習慣、宗教などの違いを肌で感じることができた経験は大きいですね。
また、アメリカ人の中にはグルテンを食べられない人がいて、食事に対する配慮は欠かせません。以前、富士山にアメリカ人を連れて行きましたが、山頂での食事のメニューがカレーしかなく、グルテンが食べられない子どもたちは、白米もしくはお菓子しか食べられなかったというケースがありました。海外での生活の中で、行動の仕方や国による文化の違いを受け入れて、理解できるようになったことは今、海外のお客様へ宿を提供する際に役立っていると感じています。
就活前にやっておいたほうがいいことは?
就職活動をしていたら、自分がどんな道に進みたいのか迷うことが当然あると思います。そんなときに私の基準となっているのは、「85歳を過ぎて、人生の後半になったときにどんな世界になっていてほしいのか」というビジョンです。私の場合、家族と幸せに暮らしていたい――というとてもシンプルな目標ですが、こうした将来のビジョンを描いた上だったので、自分がどんなところで働きたいのかが明確でした。言ってしまえば、自己分析ということだと思いますが、ぜひ就職活動の前にやっておいていただきたいです。
米国留学で、ひょんなことからソフトボールチームのマネージャーを務めることになったという谷口さん。明るくて人懐っこい笑顔が印象的で、懸命に話してくれる姿にきっと当時のコーチも人柄を見てすぐにスカウトしたいという話になったんだと想像できます。思いがけないチャンスをつかみ、マネージャーとして活躍し、今でもそのネットワークを大事にしているという谷口さん。大切な人と大切な時間を過ごせる場を提供したい、という谷口さんにとってエクスペディアは、人と人、人と場所をつなげる最高の場所なのではないかと思いました。ぜひみなさんも自分が年を重ねたときに、どんな世界になっていてほしいか、将来のビジョンを描いてみるといいかもしれません。
趣味:木登り、おいしいトンカツ屋さん探し、スポーツ全般
特技:誕生日サプライズ、宴会企画
就活で受けた企業数:5社(エクスペディア、コンサル2社、金融1社、ホテル1社)
志望していた業界:観光業界
今の会社の魅力:
・みんな、よい意味で遊び心をもって仕事をしているところ。
・本質的なところに厳しく、それ以外には徹底的に寛容です。
文:松葉紀子(スパイラルワークス)
写真:中邨誠
取材協力:エクスペディア・ジャパン