臨床心理士とはどんな職業? 資格や仕事内容、給与を解説 2ページ目
臨床心理士の仕事内容とは
臨床心理士は、クライアントの心の悩みや課題について、ヒアリングや心理療法などを用いて解決に導く仕事です。
さらに、クライアントが自分の所属するコミュニティ内で心の健康を保てるようにコンサルティングするのが一般的です。
「日本臨床心理士資格認定協会」によると、臨床心理士の仕事は簡単に以下の4つに分けられます。
1.臨床心理査定……心理テストや面談を通した心理を探る
2.臨床心理面接……心を直接サポートするためのプロセス
3.臨床心理的地域援助……地域や他の専門家と協力して依頼者を取り囲む環境に働きかけ
4.1~3に関する調査・研究
カウンセリングだけでなく、調査や研究もしなければならないため、日々の勉強が欠かせない仕事です。
医師ではないので治療行為は行わない
臨床心理士は医師ではありません。
そのため、臨床心理士の仕事内容は「診断」ではなく「査定」、「治療」ではなく「コンサルティング」としているのがポイントです。
臨床心理士の主な就職先
臨床心理士の主な就職の一例をまとめていますのでご参照ください。
医療・保健分野 | 病院やクリニックの精神科や心療内科など |
教育現場 | スクールカウンセラー・キンダーカウンセラー・教育相談室・教育センターなど |
企業や組織 | 企業所属のカウンセラー、メンタルヘルスケア研修担当など |
大学・研究機関 | 教育者や研究者、生徒向け相談室、教師向け相談室など |
福祉分野 | 児童相談所・療育施設など |
司法の現場 | 司法 少年院・鑑別所など |
また、上記の表内にて「福祉」「司法」としている分野は、公務員の「心理職系」の仕事が含まれています。
国家公務員 | 法務省矯正局の「法務技官」、法務省保護局の「保護観察官」、警察庁科学警察研究所の「警察庁技官」など |
地方公務員 | 身体障害者更生相談所などの「心理判定員」、児童相談所の「児童心理司」(この呼称は2005年から)など |
公務員として臨床心理士の仕事をしてみたい場合、該当する公務員試験を受けて合格しなければなりませんが、臨床心理士の資格を持っていないと受からないわけではありません。
臨床心理士の資格取得の勉強をした人や心理学を学んだ人にとっては、挑戦のしがいがあるかもしれませんね。
⇒データ引用元:『公益財団法人 日本臨床心理士資格認定協会』