日常で役立つアウトドアテクニックがあった! 快適生活研究家が教えるこの夏実践したい節約ワザ!
昨今、若い人たちの間でもキャンプなどのアウトドアイベントを楽しむ人が増えています。こうしたアウトドアに関する知識やテクニックには、日常生活でも活用できるものがあります。中には、節約に結び付くワザも……。そこで今回は、「アウトドアを取り入れることで、生活はもっと快適になる」を信念とする快適生活研究家・田中ケンさんに、日常生活で役立つアウトドアテクニックを聞いてみました。
■簡単なことで意外な節約ができる!
田中ケンさんは、数多くのアウトドアイベントを手掛け、アウトドアグッズやキャンプ場のプロデュース、またアウトドアに関する著書も数多く出版。他にも、東海自然歩道清掃登山など環境問題にも注力されています。
――アウトドアのテクニックや知識の中で、日常生活でも役立つものはどんなものがありますか?
田中さん 夏の時期ですと「服装の工夫」が大事になってきます。例えばですが、私がアウトドアで実践しているものの中では「水着で過ごす」というものがあります。水着はアンダーが付いているため下着をはく必要もなく、風通しも良いので快適に過ごすことができます。これまでいろいろ工夫しましたが、これが一番楽ですね。
――確かに水着は風通しが良いですよね。
田中さん さすがに街中では無理ですが、部屋の中だけでも水着で過ごせば、普通に服を着ているよりも涼しいので、冷房をつけなくて済んだり、また冷房の設定温度を必要以上に下げることもなくなります。それにより、電気代の節約につながると思います。
――男性だと、はくだけでOKですし手軽です。
田中さん 最近は水着もさまざまな種類があり、デザインもおしゃれですから。上も薄手のシャツを着ればいいだけですのでお薦めです。
――簡単に実践できるのも魅力ですね!
田中さん また、アウトドアで必須の虫対策ですが、実は豊かな自然に生息する虫には一般的に市販されているスプレーでは効果が薄い場合があります。ですので、私たちは虫よけ効果の高い「ハッカ油」を吹き付けて使っています。これは虫よけの効果だけでなく、肌がスーッとするのでちょっとした風でもかなり涼を感じることができます。
――一時期ハッカ油を使ったお風呂なども「涼しくなる」と注目されましたね。
田中さん ハッカ油を使うことでエアコンの風が寒いくらいに感じるので、こちらも電気代の節約になるでしょう。香りもナチュラルでいいですし、消臭効果もあるので外出時にも使えます。「涼を取ること」に関しては、この二つが省エネにつながる工夫ではないかと思います。
――「水着」と「ハッカ油」を併用するのもいいかもしれませんね。
■「工夫すること」を学ぶことで節約につながる
――他には、アウトドアの知識や技術の中ではどんなことが日常に生かせるものですか?
田中さん アウトドアでは、与えられたものをただそのまま受け入れるのではなく、「工夫する気持ち」が大事です。自然の中で、どうすれば快適に過ごせるか工夫をする必要があります。こうした「工夫する気持ち」を意識するだけで、アウトドアだけでなく、日常生活もより快適なものにすることができます。
例えば電気代の節約という面では、「出来合いのものを工夫して使うこと」がポイントになると思います。アウトドア料理でも、例えばトマトソースを作る際、トマトからでなく缶のトマトスープで代用して時間を節約するなど、調理工程や食材を工夫して行うことがほとんどです。日常でもこうした工夫をすれば、調理時間も短縮されますし、IHの器具なら電気代の節約につながります。
――アウトドアを経験することで工夫する気持ちを学び、その気持ちが日常生活での節約につながるというのは面白いですね。
田中さん アウトドアは遊びであり、楽しいものですが、やはり自然を相手にするので不便さを感じたり過酷な経験をすることもあると思います。でもその不便さ・過酷さを知ることで、普段の生活の快適さを知り「気持ちの余裕」が生まれます。気持ちに余裕を持つことで、日常の無駄を見直したりすることができ、その無駄を工夫して省くことで節約にもつながるのではないかと考えています。
――若い世代にはキャンプなど、アウトドアに興味を持っている人も多くいますから、一度アウトドアを経験してみるのもいいですね。
田中さん その際はアウトドアに精通している人とキャンプをするなど、正しい知識を得ることから始めるといいでしょう。もちろん、何もかもマニュアルどおりというのは面白くありませんが、まずは基本からが大事です。正しい知識を得てから、自分なりの工夫をして、アウトドアの世界を広げていってもらいたいです。
――それが節約にもつながる、ということですね。ありがとうございました!
水着とハッカ油という夏向けのテクニック、手軽ですし皆さんも節約のために実践してみてはいかがでしょうか?
■田中ケン Profile
1964年3月20日生まれ、東京都出身。暁星学園卒業後『ポパイ』『メンズクラブ』などの男性雑誌を中心にファッションモデルとして活躍。その後、25歳で父親になったのち、「アウトドアを取り入れることで、生活はもっと快適になる」を信念に「快適生活研究家」としてキャンプ場プロデュースや、軽井沢でアウトドアスタイルのカフェ・レストランをディレクション、また環境問題へ尽力するなど多方面で活動。主な著書に『田中ケンのOUTSIDE COOKING』(実業之日本社)、『田中ケンのアウトドアスタイル』(株式会社三栄書房)、『田中ケン流 週末!キャンプ&アウトドア入門』(学研パブリッシング)がある。
⇒田中ケンさんがプロデュースする『ファミリーパーク那須高原』
http://www.familypark.com/
⇒田中ケンさんのアウトドアプロジェクト『outside』
http://outsidebase.com/
(中田ボンベ@dcp)