日本の好景気の証明? 世界各国の企業信頼値数ってなに?
OECD(経済協力開発機構)が公開しているデータにBCI(企業信頼値数)というものがあります。このBCIというのは、6カ月先までの「企業の景気の見通し」を示す指標の一つです。では日本や諸外国の見通しはどうなっているのでしょうか?
BCIは100を上回れば「好景気」であることを示し、100を下回れば反対に「不景気」ということになります。BCIは毎月最新データが発表されており、2015年8月20日現在は2015年7月までのデータが公開されています。ただし、加盟国の中では調査結果が2015年7月まで公開されていない国もあり、例えば日本は2015年3月のものが最新となっています。では日本の数値はどうなっているのでしょうか。OECDの調査によると日本のBCIは、
・日本……100.8649
※2015年3月時点のデータ
となっています。100以上なので「日本は好景気の見通しの企業が多い」ということになります。2015年3月時点の加盟国データの中では上から5番目の数値でした。ではその他の国はどうなっているのでしょうか。各国の最新のBCIを紹介します。
●アジア・オセアニア地域
・オーストラリア……100.5355(2015年5月)
・ニュージーランド……101.4602(2015年3月)
・中国……98.6742
・インドネシア……99.6016(2015年6月)
・インド……98.78(2015年2月)
・韓国……97.819
アジア・オセアニア地域では、オーストラリアやニュージーランドが100以上の数値。経済成長著しい中国は「98.6742」と100以下です。韓国も「97.819」と、かなり低い水準のようですね。
●ヨーロッパ地域
・ハンガリー……101.8746
・スペイン……100.9503
・イギリス……100.9324
・オランダ……100.8452
・ポルトガル……100.7581
・ドイツ……100.7406
・チェコ……100.7096
・スロベニア……101.6551
・イタリア……100.6246
・ベルギー……100.6167
・スウェーデン……100.5247
・オーストリア……100.3224
・フランス……100.2745
・ポーランド……100.1444
・ロシア……100.0379
・アイルランド……99.9475(2008年4月)
・スロバキア……99.4897
・スイス……99.1052
・トルコ……98.9524
・デンマーク……98.6424
・ノルウェー……98.4281(2015年6月)
・フィンランド……98.3759
・エストニア……97.8047
・ルクセンブルク……97.7948
・ギリシャ……95.9924
ヨーロッパ地域ではハンガリーが「101.8746」が一番高い数値となっています。あまり景気の良いイメージがないスペインも上位です。経済状況が切迫しているギリシャはやはりBCIも低いようで、加盟国では最下位です。
●北中南米・アフリカ地域
・メキシコ……100.5836(2015年6月)
・アメリカ……99.9733
・チリ……97.4814(2015年6月)
・ブラジル……96.6121
・南アフリカ……98.8328(2015年3月)
北中南米・アフリカ地域のOECD加盟国の数値はこのようになりました。100以上はメキシコのみ。アメリカも100を切っています。これは意外でしたね。
OECD加盟国のBCIはこのようになっています。他にもOECDでは企業ではなく、消費者の目線で景気の上向き、下向きを調査したCCI(消費者信頼感指数)というものも公表されています。こちらも興味深いデータなので、機会があれば見てみてください。
引用:OECD (2015), Business confidence index (BCI)
https://data.oecd.org/leadind/business-confidence-index-bci.htm#indicator-chart
(中田ボンベ@dcp)