【学生記者が電通のオフィスに潜入!】「持続可能性やコミュニケーションを重視した設計」という考え方に感動!#大学生のオフィス訪問
こんにちは、学窓ラボの学生ライター、村山心菜です。
今回は、株式会社電通のクリエイティブ部門に新しくできたワークスペースを中心としたオフィスツアーに学生記者として参加してきました。
電通の本社は、東京都港区東新橋に位置する超高層ビルにあります。エレベーターを降り、フロアに入ると、目の前には木材を使用したシンプルなデザインの椅子やデスクが並べられていました。
こちらのワークスペース新設プロジェクトを主導した南木隆助さんは、普段は広告やマーケティングのアイデアを生み出す他、オフィスや店舗のデザインなども含めて具現化する役割を担っていらっしゃいます。また、クリエイティブ部門では、広告のコピー制作、グラフィックデザイン、映像制作など、様々な分野でクリエイティブなスキルを持つ人々が活躍しているようです。
まずは南木さんに、今回のプロジェクトについてお話を伺いました。
南木隆助さん
南木さん「今回のプロジェクトは、ポートフォリオのような成果として残せるようにという願いも込めて、全体的にプロジェクトメンバーみんなで考えながら作り進めました。オフィス家具は、家具のデザインが得意なメンバーがいて、独自のデザインで制作しました。
また、ミーティングできるオープンなスペースや個人で集中できるスペースも設け、情報セキュリティにも配慮しています。
南木さん「今回の設計上の重要なポイントは、動線の方向をあえてクロスさせ、メンバー同士のコミュニケーションを増やしたことです。弊社の働き方は自由で、テレワークや出社を自由に選択できます。出社した際には、他のメンバーとの交流や新しい仕事の機会が増えれば良いと思ったんです。
また設計段階では、多くのメンバーを巻き込んでインサイトを探り、みんなの声を聞く機会を多く設けることを心掛けました。みんな協力的で、無茶なアイデアも出ましたが、それがむしろ面白かったですね(笑)。
今回は、建築家や業者に依頼するのではなく、メンバー同士のインナーコミュニケーションを大切にし、みんなで協力して制作することを重視していたんです」
お話をお伺いした後、南木さんにオフィス内を紹介していただきました。周りを見渡すと、遊び心にあふれた会議室があります。
中には、壁一面に竜の力強い顔が広がる部屋や、あえて雑然に見える壁紙を採用し、予想外のアイデアを引き出す会議室。
他にも。プログラミングテクノロジーを活用して外の光をクリエイティブに表現するモニターが設置された会議室もありました。クリエイティブな空間がたくさんあるので、そこで働くメンバーがアイデアを出しやすい環境になっていると感じました。
フロアの中央に向かって歩いていくと、紙が丸まったような大きなアートオブジェが目を引きます。そのアートオブジェには「TALK」と書かれており、みんなで話し合おうという意味が込められているそうです。
このアイデアは、メンバーから提案を受け、プロジェクトの設計チームがバックアップして制作したとのこと。完成した紙のくしゃくしゃ具合は、アートディレクターが試行錯誤した結果、紙の樹脂で作ることで実現しています!
また、オフィスにはゲーム機も設置されていました。ゲームコンテンツに関わるメンバーが実際にプレイしてインプットしたり、アイデアを考える際や会議前のアイスブレイクに利用したりできるように導入したそうです。
椅子や机などには間伐材を多く使用したり、再生素材のプラスチックを取り入れたりと、サステナビリティにも配慮されています。
今回は電通のクリエイティブ部門に新しくできたワークスペースを中心としたオフィスツアーに参加させていただきました。取材中、オフィスの環境や設計について興味を持ちながら取材を進めましたが、この経験は非常に学びになるものでした。
特に、なぜ木材という素材の椅子や机を使用したのか、なぜ動線をクロスに設置したのか、南木さんが意識したことについて学ぶことができました。木材の使用やクロスする動線は、持続可能性やコミュニケーションを重視した設計の一環であり、将来自分のオフィスをデザインする際にもこれらの要素を参考にしたいと思いました。
取材・文:村山心菜(学窓ラボ 学生ライター)
編集:学生の窓口編集部