YOASOBIのプロデューサー、マネージャーに直撃取材!「YOASOBIの魅力を届けるために意識していることは?」#ほんとにいい会社見つけ隊!
世界中を席巻する音楽ユニット「YOASOBI」が所属する、ソニーミュージックグループ。今最も注目を集める彼らを生み出したのは、一体どんな会社なのでしょうか。今回は学生記者4名がYOASOBIチームのメンバー二人を直撃取材。仕事内容や会社の魅力を教えてもらいました。
取材に参加してくれたのはこの人!
田中妃音さん
東京大学3年生。大学のアイドルコピーダンスサークルでリーダーをしています!
初野友美奈さん
立命館大学2年生。幼い頃から好きなテレビや音楽に関わる仕事に就きたいと考えています。
丸山有紀さん
埼玉大学2年生。多くの人の笑顔を作り出し、支えとなれるエンタメ業界に興味があります!
宮本彩希さん
獨協大学1年生。小さいころから今まで、様々な形で音楽を続けています。
さっそく会議室に直撃! 扉を開けると、そこにはYOASOBIチームのメンバーとして、プロデュースやマネージメントを担当する屋代陽平さんと吉野麻美さん。
プロデューサーやマネージャーってどんな仕事?
――まず、お二人は今入社何年目ですか?
私は2015年、専門学校2年生のときにソニー・ミュージックアーティスツでインターンシップをし、その後契約社員を経て、現在はソニーミュージックレーベルズのマネージメント課に所属しています。YOASOBIチームスタッフには2020年12月に加わりました。
――YOASOBIのチームでは、それぞれどんな役割を担っているのでしょうか?
実はYOASOBIのチームスタッフにおいては明確な役割の区別をしていません。チームスタッフ4名全員で、事務所が行うマネージメント業務とレコード会社が行うプロデュースやディレクション業務の両方を行っています。その中で各々の得意分野の業務を中心に担いながら、流動的に役割分担をするというチーム構成で動いています。それが他の音楽系企業では珍しい、YOASOBIチームの特徴でもあると思います。
私も以前はアーティストのマネージメントが主な仕事でしたが、YOASOBIのチームに加わってからは、レーベル業に含まれるような仕事も幅広く担当するようになりました。
――普段はどんな仕事をしているのですか?
4人のチームスタッフの中で、小説を音楽にするプロジェクト自体の骨組みを作り上げたのが僕なので、原作小説から曲を作る上で、小説と音楽の距離感のようなものをみんなに共有することは大事な仕事の一つです。また、X(旧・Twitter)やInstagram、TikTokなどソーシャルメディア全般の運営や投稿も担当しており、それらから得られた情報を精査し、今YOASOBIがユーザーにどう受け入れられているのか、世に出す楽曲がどんなふうに受け入れられたいかをAyaseとikuraに伝えることも意識的に行っています。
マネージメントという立場では、アーティストにまつわるすべてのことに携わっています。ライブを開催するとなれば、ライブチームと連携をとりながら実現に向けて動きますし、アーティストが制作に集中するときには、いい環境を整えるのも大事な仕事。アーティストに一番近い立場だからこそ、彼らの一番の理解者でなければならないと思っています。
YOASOBIの魅力を伝えるのに大切なことは?
――アーティストの魅力を最大限に引き出すために、どんなことを意識していますか?
当初は楽曲の良さを世に届けるために、YOASOBIに関するどんな情報を出すかを意識していましたが、5年目となる今はAyaseやikuraのパーソナリティも世間に認知されているので特別なことはしていません。ただ「アイドル」のようにタイアップ企画で、普段YOASOBIに触れていない『【推しの子】』のファンの方たちに曲を届けるとなると話は別です。「Ayaseはこういう思いで曲を作っている」「ikuraはこの曲でこういう挑戦をしている」など、曲以外の部分でも彼らの頑張りや魅力が伝わるようプラスアルファの情報を伝えていく工夫をしています。
YOASOBIとチームメンバー(2023年NHK紅白歌合戦出演時)
――YOASOBIの二人と普段から身近に接する吉野さんは、どんなことを意識して仕事をしていますか?
私は本人たちと年代が近く、かつ日頃から近い距離で接しているので意見を求めてくれることが多いんです。ライブや曲についての感想など、尋ねられることはさまざまですが、意見を求められたときには極力一人の人間として、フラットな立場で答えることを心がけています。YOASOBIの二人は、キャラクターを作るよりも、素の“彼ららしさ”が魅力的なアーティスト。本人たちらしく活動し、ナチュラルな魅力を世に発信できる道筋を作れるように、なるべく私自身、ラフに相談しやすい存在でいることを日頃から意識して仕事をしていますね。
――今、YOASOBIは世界に活動の場を広げていますが、グローバル市場に彼らの良さを伝えるために注力していることはありますか?
海外では、日本よりもYOASOBIが何者であるかや彼らのコンセプトを知らない方が多いので、それをどう発信していくかは意識しています。YOASOBIの曲を届けるユーザーに、今どのくらい情報が溜まっているか、もしくは情報が足りないのかを正しく把握し、必要な情報を“どうぞ”と提供することが大事。初めて訪れる国ではYOASOBIの認知度が低いので現地メディアを呼び、プロモーションの場を設けるようにしていますし、国によって「この曲が聴かれているからライブの選曲に入れよう」とか「ライブ後に出すTikTokの曲はこれにしよう」といった工夫はしています。海外を一括りで考えるのではなく、場所によってプロモーションを変えることが必要だと考えています。
ソニーミュージックグループで働く醍醐味とは?
――お二人が仕事をしている中で、この会社ならではの醍醐味や楽しさはありますか?
社員のチャレンジを後押ししてくれる土壌や文化は、昔から強くある会社だと思います。それはグループ全体で共通しているのではないかなと。具体的にどうチャレンジすればいいかは誰も教えてくれないですし、おそらく正解は誰も知らない。ですが、アクションを起こせば、何かしら周りからの反応があります。それをポジティブな方向に向けることができるかは自分次第。みんなに応援してもらえる状況を作ることができれば、いい方向に進んでいくと思います。
――新しいことにチャレンジしやすい環境なんですね。
そうですね。僕が手がけてきた新規事業も、今振り返ると当時は夢物語を描いていたのですが、「実現したら凄いことになりそう」という雰囲気を出しながら進めていました(笑)。チャレンジの結果が出れば、さらにみんなが応援してくれ、新しい力を貸してくれる人が現れます。好循環が生まれやすいのがこの会社の良さで、楽しさでもあります。YOASOBIがどんどん成長を遂げていけるのは、こうした環境のおかげだと思います。
他部署の人と繋がりやすい環境もこの会社ならではの特徴ですね。オフィス自体がパッと他部署に行きやすい構造になっているので、他の人の意見がほしいときに気軽に聞きにいけるんです。そのおかげでうまく他部署と連携しながらプロジェクトを進めていけることがあります。
――いろんな部署と協力しあえるっていいですね。
一つの部署で話し合うだけでは、似通ったアイデアしか出ないこともあるので、まったく異なる軸から物事を見ている部署や新しいことをやっている部署に意見を聞きにいけるのはすごくいいことだと思います。
例えるのであれば、サークルにいる別の学科の人に意見を聞きにいくみたいな感じ。文系の学科の人が、授業で数学の知識が必要なときに理系の人に教えてもらうような感覚ですね。
それ、すごくわかりやすいです(笑)。YOASOBIも別部署で働いていた同期の屋代さんと山本さんが一緒に始動させたプロジェクトですし、部署の垣根を越えて面白いことができるのが、最大の魅力なのではないかと思います。
最後に、屋代さん、吉野さんと一緒に集合写真を撮りました!
ほんとにいい会社? 隊長がレビュー!
取材に同席した「経済と就活」のプロ!
“ほんとにいい会社見つけ隊・隊長”はこんな人
セカニチ(南 祐貴)
Koru-workers 株式会社 代表取締役 1989年東京都調布市生まれ。2012年に大手広告代理店に入社。約6年勤めて、自由になるため退職・起業。クラウドファンディング等で資金を集めて高輪ゲートウェイ駅の近くに宿泊施設「Koru Takanawa Gateway」をオープン。同時に、経済や投資をわかりやすく解説する「#世界最速で日経新聞を解説する男(セカニチ)」を開始。マイナビ・ジチタイワークス等の就活・キャリア・資産運用セミナーにて満足度90%を超える人気講師。年間のセミナー視聴者数は延べ5万人以上。各SNSで毎日発信中、総フォロワー数は10万人を超える。YouTubeしゅんダイアリー就活チャンネル等の全SNSの動画は合計4000万再生以上。著書に『世界一面白くてお金になる経済講座』『未来がヤバい日本でお金を稼ぐとっておきの方法』
語り口は冷静でクールなお二人。しかし、お二人の言葉を聞いていると、内側から湧いてくる「アツい情熱」を感じました。
コンテンツを世界的ヒットに導くためには、広い視野を持ち、多くの関係者を動かす必要があります。そして人を動かす最大の要因は「情熱」。
世界的ヒットの裏側には、24時間365日、アーティストの明るい未来や方向性等を真剣に考え続けている裏方の皆さまがいることに改めて気付かされました。
SMEの最大の強みとは、まさに「社員の皆さまの情熱」です。誰よりもアツい気持ちを持ち続けるから、世界的なヒット作を【日本初】から生み出すことができる。
今後もSMEは才気あふれる若手アーティストたちの発掘と育成を通じて、日本経済全体を引っ張り続ける存在となるでしょう。
日本経済には暗い話題も多いですが、そんな中でも明るい希望は「爆発的なヒット作のコンテンツプロデュース」でしょう。日本全体にとって最重要です。
この文章を読んでくださっている学生の皆さまの中で、数年後に世界的な大ヒット作を生み出す人物になっているという期待を込めて。年齢は関係ありません。「アツい情熱だけは誰にも負けないぞ!」という意気込みで何事にも取り組んでいただけたらと思います。これからも応援しています(^^)
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文:安藤茉耶
写真:学生の窓口編集部