【国立国会図書館に行こう!】はじめての「国立国会図書館」おどおどを解決 #あつまれ!_おどおど学生。

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大学生読者の皆さんは「国立国会図書館」を利用したことはあるでしょうか。恐らく卒論やリポートを書く際に、大学の図書館には所蔵されていない文献が必要になった場合、国立国会図書館のお世話になるでしょう。

今のうちから利用方法などを知っておけば、後になって慌てることがなくなります。「転ばぬ先の杖」――というわけで、今回は国立国会図書館の利用方法についてご紹介します。

そもそも国立国会図書館とは?

『国立国会図書館』は、戦前の帝国議会の貴族院・衆議院の図書館と、1872年に設立された『帝国図書館』(設立当初は『書籍館』)を源流に持つ日本で唯一の国立の図書館です。

国会法の第130条「議員の調査研究に資するため、別に定める法律により、国会に国立国会図書館を置く」に基づき、国立国会図書館法により1948年に開館しました。

「真理がわれらを自由にする」※が使命で、図書およびその他の図書館資料を収集・保存しています。

国会法では「議員の調査研究に資するため」と書いてはありますが、国立国会図書館法の第2条では、「図書およびその他の図書館資料を蒐集し、国会議員の職務の遂行に資するとともに、行政および司法の各部門に対し、さらに日本国民に対し、この法律に規定する図書館奉仕を提供することを目的とする」となっており、満18歳以上の方であれば、誰でも国立国会図書館の利用は可能です。

利用する側からすると、国立国会図書館のスゴイところは「とにかく日本で刊行された本についてはなんでも収集して永く保存しましょう」という基本姿勢。

日本には「納本制度」というものがあり、国内で発行された出版物を国立国会図書館に納入することが出版者の義務として国立国会図書館法により定められています。

納本制度によってさまざまな資料が集まるため、図書はもちろん、昔の雑誌や新聞、地図など、書店や身近な図書館ではなかなか手に入らない資料を閲覧することができます。

「国立国会図書館に行けばあるだろう」と安心感を与えてくれる、頼りになる図書館なのです。

大学生の皆さんも、大学の図書館にはなくても国立国会図書館にはある――ということを多々経験するはずです。筆者なども卒論を書く際にお世話になりました。研究者の道を進む人なら、国立国会図書館とのお付き合いは一生モノになるでしょう。

現在、国立国会図書館には「東京本館」「関西館」「国際子ども図書館」の3つがあります。

この使命は東京本館の図書カウンターに掲げられています。

国立国会図書館の利用方法

国立国会図書館(東京本館・関西館)は満18歳以上であれば誰でも利用できますが、「利用者登録」が必要です。登録には「本登録」と「簡易登録」があり、利用できるサービスが異なります。

・本登録
⇒登録に本人確認の書類が必須
来館利用
遠隔複写
記事掲載箇所調査
個人向けデジタル化資料送信

・簡易登録
⇒登録に本人確認の書類は不要
来館利用
遠隔複写
○記事掲載箇所調査
個人向けデジタル化資料送信

国立国会図書館は、基本的に本は書庫に保管する「閉架式」の図書館で、普通の図書館のように利用者が自由に本棚の本を閲覧できるスタイル(これを開架式といいます)にはなっていません。

閲覧したい資料があったら、申し込んで書庫から出してきてもらうというスタイルです。そのため、館内には本など書庫にある資料を検索するための端末が置かれています。

●国立国会図書館に行ってみよう!
東京都内の大学に通う皆さんなら、とにかく行ってみることをお勧めします。まず、行ってみればどんなところなのか、どのように利用するのか要領も分かります。

国立国会図書館東京本館に行くと、本館と新館がありますが、初めて訪問するときは、利用者登録カウンターがある新館に行きましょう。事前にオンラインで登録手続を行っておくこともできます※。

「国立国会図書館の利用者登録(個人)について:本登録」国立国会図書館HP

大学生の皆さんなら、以後のことも考えて利用者の「本登録」を行っておくとよいでしょう。

●本登録を行って「登録利用者カード」を受けとろう!
利用者の本登録には、運転免許証などの本人確認書類が必要になります。初めて行くときには忘れずに持っていきましょう。

・本人確認書類
健康保険証
運転免許証
パスポート
学生証
etc.
氏名、生年月日、現住所が記載されている公的な証明になる書類

手続きは(混雑状況によりますが)10~30分程度で終わります。


利用者登録を行うと、東京本館、関西館に初めて実際に足を運んだ際に、上掲のような「登録利用者カード」が発行されます。

●国立国会図書館へ持ち込める手荷物に注意!
注意していただきたいのは、館内への持ち込みです。B5サイズ以上の不透明なバッグ、封筒などは館内には持ち込めません。持ち込めない物はロッカーに預け、貴重品などは利用者用の透明なリユースバッグ(入口で借りられます)に入れて持ち込みましょう。

スマートフォン、ノートパソコンなどの持ち込みは可能ですが、カメラ機能の使用は禁止となっていますのでこの点にも注意してください。

本を閲覧できるエリアに入るには入館ゲートを通る必要があります。ゲートでは「登録利用者カード」をゆっくりタッチして通過します。利用者登録が終わっていれば、「新館」「本館」のどちらからでも入館できます。

下掲は、国立国会図書館東京本館の利用方法についての公式動画です。行く前に見ておくといいでしょう。

●書庫にある本の閲覧方法
目的の本を閲覧するには、職員に書庫から出してきてもらう必要があります。館内に入ったら利用者端末(パソコン)や自分のスマートフォンなどから目的の本を検索し、利用申し込みを行います。

利用者端末からの申し込みは以下の手順で行います(東京本館で利用する場合)。

1.端末にあるカードリーダーに「登録利用者カード」を置く
2.パスワードを入力
3.利用上のお願いを確認して「同意する」をクリック
4.画面左上の「資料を検索して申し込む」を選択
5.本のタイトル、著者名などを入力して検索
6.検索結果が表示されるので目当ての本を選びます
7.選んだ本の内容と所蔵一覧が表示されます
8.東京本館所蔵分をクリックして「閲覧」をクリック
9.申し込みカートにその本が追加される
(この時点ではまだ申し込みは確定していない)
10.他に申し込む本があれば検索を続けカートに本を追加
(これで申し込む場合にはカートに進む)
11.画面右上の申し込みカートのアイコンをクリック
12.間違った本を選んでいないか画面表示を確認し申し込みを確定
(一度に請求できるのは図書が5点、雑誌が10点まで)
13.20~30分程度で所定のカウンターに準備されるので取りに行く
(カウンターに到着したかどうかは館内のどの端末からでも確認できます)

本を受け取るときは、登録利用者カードを提示します。個人への本の貸し出しは行っていないので、受け取った本は、その日のうちに館内で閲覧して返却する必要があります。返却する時は、受け取ったカウンターに返却してください。

本の閲覧の際には、次の利用者のことを考えて汚さないように、傷まないように注意しましょう。

●複写をお願いできます!
これは残しておきたいといった場合には、著作権法の範囲内で「複写」を依頼することができます。ただし、複写にはお金がかかります。

例えば、紙資料(冊子体)のコピーの場合、以下のような料金になっています。

白黒
⇒A4/B4:27.50円
⇒A3:47.30円
⇒A2:133.10円
カラー
⇒A4/B4:104.50円
⇒A3:127.60円
価格は全て税込み

下掲は、国立国会図書館東京本館の「資料の利用申し込み」についての公式動画です。行く前に見ておくことをお勧めします。

●WEB上で利用できるサービス
さらに、国立国会図書館は、WEB上で利用できるサービスも数多く提供しています※。これらのサービスを活用することによって、国立国会図書館に足を運ぶ前に目当ての資料があるか確認したり、調べものに役立つ情報を集めたりできます。

また、中にはWEB上で利用できる資料もあるので、実際に行くのは難しいという人もぜひ一度見てみることをお勧めします。

「WEBサービス一覧」国立国会図書館HP
https://www.ndl.go.jp/jp/use/service/index.html

「国会図書館」へのアクセス

国立国会図書館「東京本館」は、住所でいうと「〒100-8924 東京都千代田区永田町1-10-1」。日本の政治の中枢となる場所にあり、国会議事堂と最高裁判所に挟まれています。東京本館へは地下鉄を利用するのがお勧めです。

・東京メトロ有楽町線の「永田町駅」2番出口から徒歩約5分
・東京メトロ半蔵門線・南北線の「永田町駅」3番出口から徒歩約8分
・東京メトロ丸ノ内線・千代田線の「国会議事堂前駅」1番出口から徒歩約12分

都営バスを利用するなら以下です。

・橋63系統「国会議事堂前停留所」から徒歩約5分

解決「国会図書館」おどおど

国立国会図書館はとにかく研究者にとって頼りになる場所です。卒論を書くのにお世話になる人は多く、大学生なら早めに利用者登録を行って、一度は行っておくのがお勧めです。今回ご紹介した内容を理解して、皆さんも早めに国会図書館を訪れてみてください。


文:高橋モータース@dcp
編集:学生の窓口編集部

取材協力:国立国会図書館
https://www.ndl.go.jp/

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株式会社デジタル・コンテンツ・パブリッシング
編集プロダクション。コンテンツを制作する「よろず屋」です。取材をして原稿を書き、編集、校正を行って多くのWebメディアに納品しています。https://dcp.jp.net/

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