こんにちは！リリースピッカーのこんにちは！リリースピッカーのさーこです。 “フェンディ”がどのような意味を示しているのかも注目してご紹介します。

イタリア・ローマ（Rome）を代表するラグジュアリーブランド フェンディ（FENDI）は、2022年9月21日（水）午後2時（イタリア現地時間）、アーティスティック ディレクター キム・ジョーンズ（Kim Jones）による2023年春夏 ウィメンズコレクションを発表した。

キム・ジョーンズがフェンディで確立したコードをさらに発展させ、メゾンの歴史を取り入れながらも、その独特な表現を現代的に進化させたコレクション。キム・ジョーンズならではの斬新な視点を通じて、「過去」は「未来」となる。コンテンポラリーなコレクションの出発点は、カール・ラガーフェルド（Karl Lagerfeld）が手がけた1996年から2002年までに手がけた作品。

「大事なのは、継続性」と、キム・ジョーンズは語る。「私はカールの功績を振り返り、どうすればヴィジュアルとテクニカルの両方を発展させられるか、それを探ることに興味があるのです」 と、彼は続ける。

フェンディのアーカイブから発掘したフローラルプリントと、2000年に初めて使われたロゴを、過去のコレクションの要として現代に合わせて生まれ変わらせた。

ミレニアムの変わり目に衣服はゆるやかに循環し、ミニマリストの気軽さと、ポップな要素を持った折衷主義がぶつかり合う。軽やかに揺れるハイテク素材のオーガンザのレイヤーや、ラッカー仕上げの刺しゅうで装飾されたナイロンジャージーが情趣に新たな一面を加え、スポーティでありながら繊細、エフォートレスでありながら洗練された装いを生み出す。

一方では、垂れ下がるストラップと細長いレーサーバックのシルエットには、気楽さが宿った。

フェンディ 2022年秋冬クチュールコレクションでも発表された帯のディテールが、テーラリングに組み込まれてフォルムを格上げし、フェミニンな仕上がりになっている。

ニュートラルで調和のとれた色使いに大胆な色が加えられ、鮮やかなピンク、コーンフラワーブルー、ヴィヴィッドなグリーンが大胆に浸透している。カシミアとファー、シアリングとレザーなど、オーガニックなテクスチャーがフェンディの比類ないサヴォアフェールによって実現され、今回はかつてないほど軽くなり、ハイテク生地と重ねられている。

艶やかなサテンはメッシュとハイブリッドされ、厚底のテニスシューズやゴムのプラットフォームシューズが足元を引き締める。当メゾンの性質とも言うべきフォルムと機能の両立に敬意を表し、「フェンディ ファースト（FENDI First）」の反転した「F」が、フットウェア全体に錯覚を誘うカンチレバーとして登場。

「フェンディでは、私はラグジュアリーだけでなく、実用性についても常に考えている。非常にソフトなものにヘビーなハードウェアを加えることで真の実用性が備わり、ユニークなものができあがるのです」と、キム・ジョーンズは締めくくる。

ジュエリーにおいては、「硬さと柔らかさを連動させています」と、 ジュエリー アーティスティック ディレクターのデルフィナ・デレトレズ・フェンディ（Delfina Delettrez Fendi）が強調。「ロゴはストーンをつるす機能的構造に紛れて、ほとんど姿を消しているくらいです」と、彼女は語る。

アクセサリーでも、このような趣が異彩を放っている。「ピーカブー（Peekaboo）」は半分にスライスされて中の仕組みが露わになり、今シーズンの主要なアクセサリーの1つとなった。

それ以外にもスチールの「F」モチーフがバッグ本体を突き抜けて、ハンドルと化した。当メゾンのアイコニックなバッグたちも、コレクションに浸透するメゾンのDNAのひとつ「デュアリズム（＝二面性）」の精神によって作り上げられた。

ハイシャインレザーがクリーンなキャンバス地と並んで一体化し、ナチュラルカラーの上に大胆な色合いがプリントされている。

チェーンでつないでも、またはペアをクラッチバッグとして片手で持ってもいい。「フェンディでは、あらゆる ものが“FF”ロゴをめぐる会話から生まれるので、私たちはなんでもカップルとして見てしまうのです」アクセサリー アーティスティック ディレクターのシルヴィア・フェンディ（Silvia Venturini Fendi）が振り返る。

「バッグでさえも大きいものと小さいものがファミリーの一部となるのです」と、彼女は締めくくる。

編集／武田さくら（学窓ラボメンバー）