【モデル 長谷川ミラさん×環境省 岡野隆弘さん×WWDJAPAN編集長 村上要さん スペシャル対談!】ファッションとサステナブルのこれからを語る"THAT’S FASHION WEEKEND 2021"プレイベントレポート

編集部:ろみ

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2021年10月8日(金)~10日(日)に開催される「THAT’S FASHION WEEKEND-CHARITY and SUSTAINABLE FAMILY SALE-」に先駆けて行われたトークイベント。

第1部第2部は、ファッションサークルに所属する学生たちとアパレル企業の方々との対談をお届けしましたが、第3部となる今回はスペシャル編。登壇したのは、環境省「ファッションと環境」タスクフォースリーダーの岡野隆弘さんと、モデルの長谷川ミラさん、WWDJAPAN編集長の村上要さんです。

この日は「サステナブルファッション」テーマに、3人がSDGsへの思いを語り合いました。

サステナブルな活動に注力したキッカケは?

サステナブルな活動に興味を持ったのはいつ頃ですか?」という村上さんの質問から、対談がスタート。

環境省では、国立公園の保全管理を担当している岡野さん。現場視察で訪れた沖縄県石垣島で、環境破壊で失われつつある珊瑚礁を目にしたことが、サステナブルな活動に携わるキッカケとなったそうです。

「サステナブルなライフスタイルを模索していたところ、ファッションが特に環境負荷の大きい産業であると知って、ファッションと環境に関するタスクフォースを立ち上げました」(岡野さん)

一方の長谷川さんは、4年前のロンドン留学が転機になったとのこと。ファッションを学ぶために留学した長谷川さんは、日本とロンドンのゴミの分別の違いから環境問題に興味を持ち、さまざまな国の友人たちとファッションの勉強を深めるうちに、広くSDGsに関心を寄せるようになったそうです。

「あの頃はまだ、日本のニュースではサステナブルやSDGsといったワードすら耳にしませんでした。なんとなく平和だし、男女も平等だし……って思っていましたね。だから、友達に『日本はジェンダー平等が実現されていないよね』って指摘されたときは、すごく恥ずかしかったのを覚えています」(長谷川さん)

そんな長谷川さんは今、SDGsの理念をより広めるため、SNSでの発信にも力を入れて取り組んでいます。

さらに長谷川さんは「ファッションと社会問題はとても関係が深いと思う」と提言。これに村上さんが強く頷きます。

社会はファッションを“変え”、ファッションは社会を“変え得る”というのが僕の持論です。リーマンショックの大不況の中、せめて着る物だけは心地良くありたいとニットやジャージ素材のジャケットが流行しました。サステナブルファッションも社会を変え得る存在になったらうれしいです」(村上さん)

今後のサステナブルファッション、キーワードは「横のつながり」

異なるアプローチでサステナブルな活動に注力する2人ですが、今後のサステナブルファッションについては、「アパレル企業同士の“横のつながり”が大事」という意見で一致。

村上さん曰く、従来のアパレル業界には排他的な面があったそう。

「今、アパレル業界が直面しているのは、環境破壊という一企業では立ち向かえない大きな問題。それを解決するために、アパレル企業同士が協力し合うという感覚が生まれたのはすごくいいことだなと思います」(村上さん)

自身もジェンダーレスブランドを手掛ける長谷川さんは、「今後はもっと企業同士のコラボや国・自治体との連携を増やしていくべきだと思っています」と主張。「リサイクル素材を開発する企業が特許を取得し、独占するケースが多いのですが、もっと“横のつながり”を積極的に作り、サステナブルな輪を広げていく方がビジネスチャンスも広がるはずなんです」と語りました。

岡野さんも、企業同士のコラボは「非常に素晴らしい」と絶賛。

「一緒にサステナブルを盛り上げていけるような環境を作るのが理想です。とはいえ、環境省として『こうしたらいいですね』とアドバイスしても、実際に行動するのはアパレル企業や生活者(ユーザー)です。企業同士の協力はもちろん、生活者も加わって、誰も損せず、みんなでいい形のコラボが実現できればいいなと思います」(岡野さん)

できることから少しずつ、サステナブルな社会へ

サステナブルな活動は、いくら努力しても「完璧」にすることは難しいもの。だからこそ、少しずつ取り組んでいくことが大切だと3人は話します。

岡本さんは「勘違いしてはいけないのが、ファッション自体が悪者ではないということ」と指摘。「洋服を製造すれば、ある程度の環境破壊は避けられません。それを踏まえて、できるだけ環境に優しい方法で作られた服を、適正な価格で購入し、大事に使っていくことが大切です」と念を押しました。

また、「これからは大量生産、大量消費、大量廃棄ではなく、適量生産と適量購入に切り替えていく必要があります。いきなり完璧に移行するのは難しくても、少しずつシフトしていければと考えています」と、サステナブルな社会構想を語りました。

長谷川さんは、「まずは、気軽にできることから環境問題に触れてほしい」と語りかけます。そのうえで、「毎日生活していく中で、サステナブルな活動をしようと思ってもなかなか難しいと思います。最近は、ファストファッションでも環境に取り組んでいるブランドがあるので、まずはそういう手頃な価格のものから環境問題に参加するというのはいかがでしょうか」と、対談を締めくくりました。

■THAT’S FASHION WEEKEND -CHARITY and SUSTAINABLE FAMILY SALE-
日程:2021年10月8日~10日
場所:渋谷ヒカリエホールA
主催:THAT’S FASHION WEEKEND実行委員会
パートナー:マイナビ、東急不動産、WWDJAPAN
事務局:Banksy
後援:渋谷区
協力学生団体:Keio Fashion Creator(慶應義塾大学)、Rethink Fashion Waseda(早稲田大学)、AOYAMA FASHION ASSOCIATION(青山学院大学)、carutena(上智大学)など
公式サイト:http://thatsfashionweekend.com

・参加ブランド発表第一弾
ESTNATION/SHIPS/nano・universe/IZA/N°21/MOUSSY/SLY
他20ブランドを予定

※取材は、内閣府と業界団体により策定されたガイドラインを遵守し、十分な感染症対策を行った上で行い、集合写真撮影時のみマスクを外しております。


編集部:ろみ

編集部:ろみ

学生時代はスペイン語専攻。南米アルゼンチンに留学していたラテン系関西人。好きなものは海外の音楽・映像鑑賞とお酒です。ママになり、最近は子供が寝た後に海外ドラマや韓流ドラマを見るのが息抜きです。素敵な言葉や音楽、映像などのコンテンツは、自分自身を助け、励まし、成長させてくれるものだと思います。読者のみなさんに素敵なコンテンツに出会える機会をたくさんお届けしたいという想いで仕事をしています。

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