ホワイトデーは何をあげるのが効果的? スマートに心をつかむ方法を恋愛学で解剖! #もやもや解決ゼミ
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3月14日はホワイトデー。2月14日のバレンタインデーにチョコレートをもらった人がお返しをする日ですね。しかし、何を贈ろうかと悩んでいる人も多いのではないでしょうか?
相手の心をつかむには何をあげるのが効果的なのでしょうか?
早稲田大学 国際教養学部の森川友義教授に回答してもらいました! 森川先生は「恋愛学」の研究者として知られ、各種メディアに恋愛学の大家として登場されています。
ホワイトデーは「年中行事」として定着している!
ホワイトデーは日本で生まれたイベントです。バレンタインデーの「返礼」という意味がありますので、大変日本的な発想でできたイベントといえるでしょう。
「ネオマーケティング」が2018年2月に20代~30代の男女に実施した「ホワイトデーに関する意識調査」では、20~30代男性の80.1%が「くれた人全員にバレンタインのお返しをする」と回答しています。他方、バレンタインデーにあげた女性の89.8%がお返しが「ほしい」「ややほしい」と回答しています。
出典:意外と多い!?バレンタインのお返しを「人によってはしない」男性たち
昔と比べると優しい男性が増えたという印象です。このような結果を見ると、ホワイトデーに返礼をすることは「年中行事」になっていると考えていいでしょう。
ホワイトデーの贈り物・予算に決まりはない
ホワイトデーに贈るものは、チョコレート、マシュマロ、キャンディーなど「甘いお菓子」であることが多いですが、特に決まりはないようです。次に予算。ホワイトデーで使う一人当たりの予算ですが、こちらも特に決まりはないというのが本当のところでしょう。
お返しという意味で、例えば「出産祝い」「進学祝い」などを参考にすると「半返し」というのが一般的です。バレンタインデーに贈られるチョコレートは最大500円程度でしょうから、その半分となるとシャビーになってしまいます。
「倍返し」「三倍返し」という発想もありますが、ちょっとやり過ぎでしょう。ですから、相手によって(どのくらい好きか)によって、予算を決めることが必要になります。
ホワイトデーで考えるべきは「差別化」である!
こうしてみると、ホワイトデーでは「何を贈るのか」「いくらぐらいのものを贈るのか」が決まっていません。従って重要な点は、自分が持つ相手への「気持ち」をどう表現するかです。これは一面面倒なことですが、だからこそ差別化が図れます。
・基本的にもらった人へのお返しはするが、相手によって差別化を図る
・自分が好きな女性には高価なものを、それ以外の女性には義理的な意味合いを込めて贈る
のがいいでしょう。
「値段のわからないスイーツ」を「パッケージに凝って贈る」のが正解!
では何をあげればいいのでしょうか?
チョコレート、マシュマロ、キャンディーなど、「甘いお菓子」「スイーツ」であることは必要です。「甘い関係」をイメージさせ、親密であることの証しになるからです。
ただし、チョコレートは避けたほうがいいです。女子はバレンタインデーでどのチョコがいくらするのか調査済みで、市販のチョコだと女子に値段がわかってしまいます。値段から「自分がいくらと値踏みされたか」がわかり、人間関係に影響します。
ですから、あげるなら値段のわからない、チョコレート以外の「甘いお菓子」「スイーツ」にするのがいいですね。ただし、マシュマロ、キャンディーは好き嫌いがあるので、可能であれば事前に相手が何が好きかを調べておきましょう。
また、「気持ち」を表現するための手段ですから「包装」(パッケージ・ラッピング)に最も気を付けるべきです。「包装」が雑あるいはまったくないと、気持ちが伝わりません。中身そのものよりもむしろ包装の方が重要といえます。
贈るときには、パッケージに入れて、何が入っているかわからないとさらにいいです。小さな袋にも入っているとさらにプレミア感が醸成されますよ。
愛情は与え合うもの
1.付き合っていない子にチョコを渡された(告白された)場合
2.付き合っている彼女にチョコを渡された場合
ですが、まず1の場合、その女子を自分も好きかどうかで対応は分けなければなりません。もし、その子が好きでなければ他の女子への返礼と同じもの・同じパッケージであげるべきです。そこで差別化をして気持ちがあると誤解させると面倒なことになります。
逆にその子を好きだった場合には、他の女子とは違う(高額な)ものを違う(凝った)パッケージであげるべきです。
「あなたは他の子とは違う特別な存在だよ」というあなたの意思を伝えることができますからね。
2の場合には、バレンタインデーでもらったのと同額のものに特別なパッケージを施してあげるといいでしょう。
夫婦関係もそうですが、恋愛関係というのはやはりギブ&テイクで、お互いに同じ量の愛情を与え合うものです。
「バレンタインデー」「ホワイトデー」はお互いの愛情を伝え合うためのいい機会<・ではないでしょうか。
「バレンタインデー」「ホワイトデー」から始まる恋愛というのも素敵だと思いますよ。
バレンタインデーは「チョコレートを贈る」という慣例がありますが、ホワイトデーの場合には、何を贈るのか確かには定まっていません。
森川先生によれば、値段をすぐには悟られない「甘いお菓子」「スイーツ」を凝ったパッケージ・ラッピングで贈るのがいいとのことです。お返しに何がいいかと悩んでいる男子はぜひ参考にしてください!
イラスト:小駒冬
文:高橋モータース@dcp
教えてくれた先生

早稲田大学 国際教養学部教授。Ph.D.
1955年群馬県生まれ。1979年、早稲田大学政治経済学部卒。1984年、ボストン大学政治学修士号取得。1993年、オレゴン大学国際関係学修士号取得。1993年、オレゴン大学政治学博士号(Ph.D.)取得。外資系銀行、総合商社、国連専門機関(UNDP、IFAD等)、外務省国連代表部、米国アイダホ州立ルイスクラーク大学助教、オレゴン大学客員准教授、早稲田大学国際教育センター准教授等を経て、2004年より現職。
『改訂版 大学4年間で絶対やっておくべきこと なんとなく卒業しないための50のルール』(KADOKAWA,2019年)、『入社3年目までに絶対に知っておきたいこと』(ディスカヴァー・トゥエンティワン,2018年)、『黄昏流星群学~54歳からの恋愛聖書~』(小学館,2018年/弘兼憲史さんとの共著)など著書多数。