小笠原海の“親友”の見つけ方「大事なのはちょうどいい距離感」

2011年より連載がスタートし、アニメ、ゲーム、舞台とさまざまなコンテンツで熱狂的な人気を誇る『東京喰種』シリーズ。2017年に引き続き、待望の続編となる映画『東京喰種 トーキョーグール【S】』で、前作に引き続き主人公・カネキの友達、ヒデを演じている超特急のメンバー・小笠原海さんは、自身も大の喰種(グール)ファンなんだそう。そんな小笠原さんに、作品について、また、小笠原さん流の「人との関わり方」についても伺いました。
文:落合由希
写真:島田香
編集:学生の窓口編集部
お互いをよく知ること
ーーカネキとヒデのように心を許せる親友がいる人もいれば、なかなかできずに対人関係で悩む人もいると思いますが、小笠原さん自身は仲よくなりたいと思った人にはどうアプローチしていますか?
僕、意外と「仲よくなりたいな」ってあまり思わないんです。話しててウマが合うなとか、そういうのは結構ありますけど、「この人と仲よくなりたいなぁ」とはあんまりならないかもしれないですね。「仲よくなりたい」って、結構打算があったりするじゃないですか。
ーーじゃあそんなに自分からアプローチしたりはしない?
わざわざ「アプローチしよう」って、相手にしてみれば気合いが入ってるというか、肩ぶん回して来てるみたいな感じがしてちょっとビビると思うので、自然に話すのがいちばんいいと思います。
ーーでも、話していてウマが合うなと思ったら「この人ともっと仲よくなりたい」と思いませんか?
そういうときは、相手のことを聞いたり自分のことを話したりしますね。お互いのことをよく知って、はじめて「この人とは合うな」「合わないな」ということに気づくので。「この人といる自分がまわりからどう見えているか」ということよりも、「この人といると落ち着く」とか、「この人といるとたのしい」ってことが大事だと思います。
ーー小笠原さんが人と関わるときに気をつけていることはありますか?
いちばんは「親しき仲にも礼儀あり」ですね。どれだけ仲がよくても、家族でさえも言っていいことと悪いことがあるし、その判断がつかない人とは仲よくなれないかもしれないです。
相手と話しているうちに、「これを言われたらイヤだろうな」とか「こういうことは話したくないだろうな」とかだんだんわかってくると思うので、そういうことは話さないようにしています。
ちょうどいい距離感を保つ
ーーカネキとヒデのように、お互いがなくてはならない親友を見つけるためには何が必要だと思いますか?
僕の場合は、完全にフィーリングというか、気持ちひとつなんです。小学1年生からの親友にしても、ただフィーリングが合って仲よくなって、一緒にサッカーをやっていて……というのが今でも続いているので、お互いの空気感やテンポが合うことが大事なのかなと思います。
友達でも恋人でもそうですけど、会いたい頻度が違ったらすれ違いますし、その頻度が合わないとうまくいかないと思うので、お互いにちょうどいい距離感を保てるのが親友なんじゃないかと思います。
ーー緊張感漂う本作で、ヒデのシーンは唯一ホッとする場面だと思いますし、カネキにとってもヒデとの時間は心が休まる大切な時間だと思うのですが、小笠原さん自身は友達の間ではどういう役回り(キャラクター)でいることが多いですか?
友達とは何も気にせずしゃべってるので、あんまり役回りとかはないですね。みんなボケるしみんなツッコむし、みたいな(笑)。
小1からの幼なじみの男2人と、高校生からの親友。その3人と仲がよくて、ほとんどその3人としか会ってないんです。それに「友達になろう」みたいなのはあんまり得意じゃないし、事足りてるんですよね。
ヒデとの共通点
ーー1作目から2年経っての今作公開ですが、この2年でご自身が成長できたなと思うところはどんなところですか?
芝居を始めたころよりも、何も考えず芝居自体を楽しむことができるようになりました。はじめはすごく考えて考えてやってたんですけど、そうするとわざとらしくなっちゃったりするんです。
それが今は結構、自分の中では楽しみながら芝居に臨めているので、「たのしいなぁ」って心から感じますね。
ーーヒデとして続投が決まったことについてはどう思われましたか?
ほんとにただの原作ファンなので、また実写化されること自体もうれしかったですし、引き続きヒデとして出させていただくことも、すごくうれしいなと思いました。
原作だと今回のエピソードではほぼ出番がないんですけど、プロデューサーさんに「ヒデはカネキにとって大事な人物だからちゃんと出たほうがいいよね」と言っていただいて、原作にはないシーンを増やしていただいたりもしたので、そういう意味ではヒデという人物の重要性も再認識しました。
ーー前作に引き続いてヒデを演じるにあたって、意識の変化はありましたか?
前作でははじめのほうは緊張してたんですけど、今作はリラックスしてアドリブも交えながら楽しくできました。僕がテストでやってたことがそのまま採用されたりもして……後半の(喫茶)「あんていく」でのニシキ先輩(白石隼也)とのやりとりのシーンなんて、ほとんど全部アドリブなんです。
ーーそれは小笠原さんが原作ファンで、役柄が自分の中に入っているからこそできることですよね。
確かに、原作もアニメも全部見ていて自分の中にヒデ像があったからこそ、僕のアドリブを採用してくれたんだと思います。プロデューサーの方もめちゃめちゃ喰種(グール)ファンで、一緒にずっと喰種の話をしたり、とにかく喰種愛が強い現場だなと感じたので、すごくたのしい現場でした。
©2019「東京喰種【S】」製作委員会 ©石田スイ/集英社
ーーヒデとご自身が似ているなと思う部分はありますか?
いちばん共感できるのは仲間想いなところ。自分の大事な人はとことん大事にする、という部分にはすごく近しいものを感じました。ヒデはすごく勘が鋭いんですけど、僕もわりとささいなことに気づくほうだと思うので、そういう面でも近いのかなと思いましたね。
ーー小笠原さんにとって、ヒデはどういう存在ですか?
ヒデ自体、原作でもすごく愛されてるキャラですし、原作のダークな世界観の中で、ひときわ明るくて、原色に近い赤や黄色の印象がある、作品のなかでも太陽のような存在なんです。
だから、作品を観た方にとっても、ヒデのシーンがちょっとホッとしたりなごんだりするシーンになればいいなぁと思ってましたし、そう心がけて演じた……というより、自然とそうなっていたような気がします。
ーー原作ではヒデはカネキが喰種だということに気づいていましたが、今作でヒデを演じるときは「知っているけど知らないふり」をされたのでしょうか?
知ってたところで関係ないんですよね、ヒデにとっては。気づいてるだろうけど、カネキはカネキだし。ヒデにとってはカネキがたとえ人間だろうと喰種だろうと「カネキがカネキであるならそれでいい」という思いがあると思います。
ーーもしこれが現実だったとしてもそう思えると思えますか?
たぶん、自分の家族や大事な人が被害に遭わない限り、喰種に対しての認識は変わらないと思います。近くで事件が起きてるけど現実味がない、みたいな。それとたぶん変わらないから……都市伝説に近いというか「このあたりで連続通り魔事件が起きてるらしいよ」ぐらいの感じじゃないかと思うんですよね。
窪田くんは、頼れる存在
ーー前作と今作で、カネキ役の窪田正孝さんに対する印象は変わりましたか?
ほんとに最初からすごくよくしてくださっていて、はじめはすごく“尊敬する先輩”って感じだったんですけど、(超特急の)ライブを観に来てくださったり、ご飯も一緒に行ったりして、お兄さんのような近しい距離になったので、今ではすごく頼れる存在です。
ーー今作では新たなキャラクターとして月山習が登場しましたが、松田翔太さん演じる月山をご覧になってどのような感想を持たれましたか?
原作でも月山のイメージにすごく近いなと思いました。変態ではあるんですけど、キザな二枚目でもあって、優美な感じもすごく近いなと思いました。
©2019「東京喰種【S】」製作委員会 ©石田スイ/集英社
ーー現場ではお会いしましたか?
一緒のシーンはないんですけど、現場では一緒になって、待ち時間に僕と翔太さんと窪田くんとでずっとしゃべったりして、すごく楽しかったですね。2人はバイクや車が好きなのでその話をしたり、翔太さんと僕は服が好きなので「このブランドいいよね」みたいな話をしたりしてました。
ーー他に撮影現場で印象深かったことはありますか?
メイクさんとかスタイリストさんとか、女性スタッフが全員月山にメロメロだったことですね。僕が現場に行った日の前日に月山の家のシーンの撮影があったときは、「習さまの家に行ってきた」とか「習さまが脱いでた」とか「習さまがピアノ弾いてた」とかみんな口々に言ってて……めっちゃおもしろかったです、スタッフ全員メロメロで(笑)。翔太さんが先にクランクアップしたんですけど、スタッフの中で“習さまロス”もあったらしいですよ!
ーー完成した映画をご覧になってどう感じましたか?
純粋におもしろいなと思いましたし、製作陣の喰種に対する尊敬や敬意を感じました。愛を持って作ってるから観ていても心地よかったですし、原作ファンがニヤッとするような登場人物もさりげなくいたりして、それがすごくおもしろかったですね。
ーーまだまだ続編がありそうな気がしますが、次回作への期待は?
まだ全然決まってないですし、やらせていただけるかどうかもわからないですけど、もしその機会をいただけたらもちろんやりたいです。ただ、今作の続きからラストまで全部を映画化するとなるとあと8作ぐらい作る必要があると思うので、どうなるのかな……? という思いもあります。
でも、あるとすれば次回作ぐらいが絶妙にヒデの出番なので、せっかくヒデをやらせていただいたのならそこまでは完走したいな、という思いは強くあります。
自分の中で支えになるものを見つける
ーー小笠原さんは音楽活動とお芝居の両方で活躍されていますが、今後はどういうバランスでお仕事していきたいと思われていますか?
どっちもやっていきたいですね。超特急の活動と並行して、芝居もめちゃめちゃ好きなんでやりたいですし、たとえば芝居をやって、その作品の主題歌を超特急が担当できたらグループとしても俳優としてもベストな形だと思いますし、それをやることによってグループがもっと上に行けると思うので、そういうことをめざして、引き続き今後も両方やっていきたいです。
ーーお仕事の比重的には、今ぐらいのバランスがちょうどいい?
超特急の活動も役者のお仕事もたのしいですが、もうちょっとリハを減らして芝居をやりたいですね。リハがあんまり好きじゃないんで(笑)。
ーー今後役者として活動されていく中で「こういう役をやってみたい」と思う役はありますか?
経験がまだ少ないので、できることならなんでもやりたいですね。おもしろい役でも悪役でも、いいヤツでもなんでもやりたいですし、どんどんチャレンジしていきたいです。
ーーでは最後に、大学生活をがんばる大学生にメッセージをお願いします。
大学生って勉強もそうだし、サークル活動もそうだし、いろんなことをやってますよね。
やりたいこともやれることもいっぱいあると思うんですけど、自分の中でひとつ踏ん張れるものというか支えみたいなものが見つかれば、きっと4年間楽しくすごせるんじゃないかと思います。なので、たとえば勉強するにしても、義務で勉強するんじゃなくて、自分が楽しめるような勉強をしてほしいなと思います。
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『東京喰種 トーキョーグール【S】』
7月19日(金)ロードショー
©2019「東京喰種【S】」製作委員会 ©石田スイ/集英社
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