決して譲れないものはプライド。俳優・野村周平が伝えたいこと #好きなことで、生きていけるの?Vol.1
「“こうあるべき”な生き方じゃなくて、自分の好きなことで生きていきたい。」 そんな悩みや葛藤を持つ大学生のために、「覚悟を決めて好きなことをして生きている人たち」にお話を伺い、生き方のヒントやメッセージをもらう連載『好きなことで生きていけるの?』。
第1回目となる今回のゲストは、現在好評放送中のオトナの土ドラ『結婚相手は抽選で』(東海テレビ・フジテレビ系)で主演を務めている野村周平さんです。映画やドラマでの主演作が相次ぎ、俳優として大活躍中の野村さんは、どんな信念を持って仕事をされているのでしょうか。
取材・文/落合由希
撮影/島田香
編集/学生の窓口編集部
INDEX
1.必要なのは「プライドを持つ」こと
2.環境が変わる中で来たお仕事
3.潔癖症の役作りは家の掃除から
4.「僕にできることがあれば助けるよ」
5.大学にいる間に「好きなこと」を突き詰めて!
必要なのは「プライドを持つ」こと
ーー現在、俳優という「好きなことを仕事にされている野村さんですが、好きなことをして生きていく、好きなことを仕事にするためには何が必要だと思いますか?
好きなことをして生きていくには、それぞれ譲れないものがあると思うので「プライドを持つ」ということが大切じゃないかなと思います。僕の周りにも、好きなことを仕事にしている人たちはたくさんいますけど、そういう人たちはやっぱり楽しそうで、そんなに稼げると思ってやってないと思うんです。実際には稼いでる人もいると思うけど、でもやっぱりお金じゃない部分でやっている人たちが多いなと思います。
お金を求め出したら魂を売らなきゃいけない部分も出てくると思うんです。売ってもいいと思うならそれでいいと思うんですけど、やっぱりそこはプライドを持っていたい。たとえばアーティストだったら「お金は関係なく、かっこいいものだけを作っていきたい」とか、そういう気持ちは大事なのかなと思います。
ーー「自分がやりたいと思う仕事に本当に就けるのか」や「それで生活していけるのか」と考えたときに、安定か冒険か、という2択で悩む人も多いと思うのですが。
そこは、いきなり何も考えずに「よっしゃ、好きなことやるぞ!」じゃなくて、土台づくりから頑張ればいいんではないかと思います。自分がやりたいと思っていることをすでにやっている人たちに会いに行って、その人たちがどうやって今の仕事に就いたのか話を聞いてみるとか、とにかくいろんなところに出て行ったほうがいいですし、人脈作りみたいなものも大事じゃないかな。
環境が変わることへの不安の中で来たお仕事
ーーところで、野村さん自身が「役者として生きていこう」と決意したのはいつですか?
「大学には行かない」って決めたときですね。大学に行かないなら仕事だけになりますし、「仕事がない=休み」になってしまうので……「2ヶ月くらい休みです」ってなったらイヤじゃないですか(笑)。そういうところも踏まえて「ちゃんとやろう」って思ったら、お仕事を少しずついただけるようになったんです。
ーー本当に進路を考えるタイミングで決めたんですね。
そうですね。事務所からは「大学に行ったほうがいいんじゃないか」と言われましたけど、大学で僕が専攻したいものがなかったんです。あれば大学に行ってもよかったと思うんですけど。
だから、大学に行っているのに「やりたいことがわからない」って言っている人たちのことはちょっと不思議に感じてしまうんです。「好きなことを専攻して行ってるんじゃないのかな?」って。
ーー大学に専攻したいものがなかった野村さんは、高校を卒業して仕事1本になったとき、不安を感じませんでしたか?
不安はありました……ですが、ちゃんと仕事をしよう! という気持ちから、当時は現場で静かにしていたんです。そうしたら、実際はなにも考えてなくて、ただ黙っているだけなのに「あの人、なにか考えてるな」って思われたみたいです(笑)。
でも、しゃべらないでいるのは僕が楽しくなかったんですよね。もともとしゃべらない役だったら現場でしゃべらないようにするのもアリだと思います。でも本当は僕、めちゃめちゃおしゃべりなので、黙っているとストレスが溜まってくるんです。
そうなったら、ストレスを発散する場所もないし、うっかりプライベートで発散したときに「あの人、うるさいよね」みたいになってもイヤじゃないですか。「仕事の現場ではめっちゃ静かなのに、飲んでるときめっちゃうるさいらしいぜ」とか言われるくらいなら普段から素でいたほうがよくないですか(笑)?
ーーたしかに(笑)! でもそれは、だんだん自分にとって現場が自然体でいられる場所になったということかもしれないですね。
そうですね。主演もやらせていただいて、その中でいろんな意見や相談も言えるようになってきたので、今は楽しいです。
ーー野村さんが仕事を継続していく上でエネルギーになっているものってなんですか?
やっぱりおもしろい作品に出合えたら「こういう作品をもっとやりたいな」と思いますね。作品を観てくださって、少しでもみんなの考えが変わったりするとうれしいし、「よかったよ」って言われるのもうれしいです。みなさんの応援がエネルギーになっているので、それがなかったら多分やめてると思います。
ーー仕事で楽しい瞬間ってどんなときですか?
お芝居しているときですね、やっぱり。自分で楽しいと思える現場作りから始めないと芝居にも影響してきてしまうので、現場は基本楽しいです。楽しくないとイヤになって、家にひきこもってしまうんで(笑)。
潔癖症の役作りは、家の掃除から
ーーオトナの土ドラ「結婚相手は抽選で」についてもお伺いしたいのですが、今作への出演が決まったときはどんな心境でしたか?
最初はタイトルを聞いて「どんな内容なんだろう?」と思ったんですけど、台本を読ませていただいて、法律の内容はもちろんフィクションですけど、そんな法律が本当に施行されたらどんな問題が起こるかという部分は今の日本の問題にも通じる部分があるんじゃないかなと思ったので、そういったところをドラマを通して呈示していけるんじゃないかと思いました。
ーー演じられる宮坂龍彦という役は「極度の潔癖症でオタクのモテない独身男性」という役柄ですが、役作りで苦労したことはありますか?
龍彦が潔癖症ということで、とりあえず家の掃除から始めました。現場に入ったときも、自分の周りのものは自分で整理したり、常に拭いたり。あと、よく行くご飯屋さんにマイ箸を持っていったんですけど、「周平、とうとうそこまできたか」みたいにお店の人に驚かれたので、「これはやめておこう」と思いました(笑)。
ーー自信が持てない龍彦を表現するために、役作りで心がけた点や苦労した点などがあれば教えてください。
基本僕は姿勢よくしてしまうんで、ちょっと猫背にして、具合悪い……じゃないですけど(笑)、そういう感じにしてみたりはしました。あとは、潔癖症の役を演じるのは初めてだったので、潔癖症の方の動画を観たりもしましたね。
「僕にできることがあれば助けるよ」
ーー現代社会の問題が取り上げられている作品ですが、野村さんが今の日本でいちばん気になっている社会問題はなんですか?
LGBTを取り巻く環境の問題、あとは国籍の問題だったり……。このドラマを通していろんな問題があるということを勉強させていただいたんですけど、外国人やLGBTの友達もいるので、友達は大事にしたいなって思ってます。僕自身は世の中に問題提起をしていくタイプの人間ではないんですけど、困っている人がいたら「僕にできることがあれば助けるよ」という気持ちは持っています。
ーー印象に残っている撮影時のエピソードはありますか?
僕は兵庫出身なのでもともと関西弁なんですけど、助監督さんも関西の方なんですよね。で、助監督さんが「野村くん、このセリフはこんな感じで言ってもらえますか?」と言って、関西弁のイントネーションでセリフを言うので、僕もつられてしまいそうになって「俺の隣には来ないでくれ!」って思いました(笑)。
ーー野村さんは、基本的にリハーサルでふざける(?)タイプだそうですが……。
これにはちゃんと理由があって、本番で100%を出したいからなんです。テストで本番の力を出すと飽きてしまうんですよ。そうすると「本番では違うことやるか」ってなってしまうので、本番をしっかりやるために、リハーサルでは少しばかり気を抜かせてもらうというか……。リハーサルでまたなにか違うものが出てきたら、それはそれでいいなと思ってやらせていただいてます。
大学にいる間に「好きなこと」を突き詰めて!
ーーところで、結婚がテーマの作品ですが、演じてみて結婚に対する気持ちは変わりましたか?
僕みたいな24、25歳の若者はまだまだ結婚観を語れるような歳じゃないと思うんですけど、僕自身、もとから結婚願望というものがあまりないので、特に変わらなかったですね。ただ、「このくらい結婚したい人たちがいるんだ」とか、「結婚に求めるものってそんなに多いんだ」とか、いろんな考えを持っている人たちがいるんだなということは勉強になりました。
ーーちなみに、ご自身が結婚相手に望まれる「これだけは譲れない条件」はありますか?
条件を言うなんておこがましいんですけど、僕も縛りたくないので、相手もあまり縛らない人がいいですね。あと、僕は趣味が多くてその時間も必要で、仕事ばっかりという感じでもないので、そういうところをわかってくれる人というか。あと、僕の趣味を「かっこいい!」って言ってくれる人でなければ僕とは結婚できないと思います(笑)。僕の車が嫌いだとか、スケボーが嫌いだとか、そういう女性は難しいです(笑)。
ーードラマをご覧になる方へのメッセージをお願いします。
「抽選見合い結婚法」という法律ができたことによって起こる問題は、今の日本の社会問題と重なる部分がたくさんあるので、そういうところを見てもらいたいですし、問題について考えるきっかけや、問題の解決にもつながったらいいなと思っていますので、そういうところも見ていただけたらうれしいです。
ーーでは最後に、今進路や将来について悩んでいる大学生に向けて、好きなことを仕事にするためのメッセージをお願いします!
今の時点で「好きなことがある」という人たちは、自分の「好きなこと」について、大学にいる間に突き詰めてください。そうでないと、大学の4年間をムダにしていることになるから。本当に好きなことを突き詰めている人の中には、もっと前から突き詰めている人だっていると思うので。
あと、今すぐにでも“好きなことが同じ人同士のつながり”というものを見つけた方がいいし、そういう人と遊んだ方がいいかなと思います。そうすれば、そこから好きなことに関する知恵なんかも受け取れると思います。今から好きなことを見つけようとしている人たちは……がんばってください!
野村周平オフィシャルサイト
http://artist.amuse.co.jp/artist/nomura_shuhei/
オトナの土ドラ『結婚相手は抽選で』(東海テレビ・フジテレビ系)
毎週土曜 23:40~24:35
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