MARVEL&DC、2大アメコミを徹底解説! アメコミ界隈のすみ分けってどうなってるの?
スーパーマンやバットマン、スパイダーマンなど、さまざまなヒーローが登場する映画が製作されています。これらのヒーローはもともとアメコミ(アメリカン・コミック)で活躍しているヒーローです。しかし「アメコミ」と一口にいっても、コミックを発行する出版社はMARVELやDCなど複数あり、登場するヒーローたちも出版社ごとに陣営が異なることをご存知でしょうか。そこで今回は、「アメコミのすみ分け」について解説します。
MARVELとDCはアメコミの二大巨頭
アメコミの出版社で有名なのが『MARVEL(マーベル)コミック』と『DCコミックス』の2社です。それぞれに有名な作品が多く、また度々実写映画化もされているため、ネームバリューではトップ。まさにアメコミの二大巨頭といっても過言ではありません。
しかしそれ以外にも『ダークホースコミック』や『イメージ・コミック』といったアメコミの出版社があり、前者は『マスク』や『ヘルボーイ』、後者は『スポーン』といった人気作を擁しています。これらの作品も実写映画化されています。
MARVELとDCにはどんなヒーローがいる?
『MARVEL』と『DC』が高い人気を誇るのは、やはり魅力的なスーパーヒーローを主人公とする作品を数多く擁しているからです。
以下に代表的な作品をまとめてみました。それぞれの作品に主人公のヒーローがいます。
MARVELコミック
・『アイアンマン』
・『キャプテン・アメリカ』
・『スパイダーマン』
・『マイティ・ソー』
・『超人ハルク』
・『ファンタスティック・フォー』
・『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』
・『X-MEN』
・『アントマン』
・『デッドプール』
DCコミックス
・『スーパーマン』
・『バットマン』
・『ワンダーウーマン』
・『ザ・フラッシュ』
・『ウォッチメン』
・『グリーンランタン』
・『ヘルブレイザー』
このようにアメコミといっても、スパイダーマンはMARVEL、スーパーマンはDCと別のブランドの作品です。日本の作品で例えるなら週刊少年ジャンプの『ONE PIECE』と、週刊少年マガジンの『七つの大罪』といったところでしょうか。そのため、お互いの作品や登場キャラクターは、基本的に交わることはないのです。
MARVELコミックの「MCU」って?
これまでにMARVELコミックの数多くの作品が実写映画となっています。複数の作品の主人公ヒーローが一堂に会する『アベンジャーズ』といったオールスター映画も存在します。
なぜ別の作品のキャラクターが同じ世界で共存できるのか不思議に思う人もいるかもしれません。実はMARVELコミックの映画作品は、2008年公開の『アイアンマン』以降、全て「同一の世界」を舞台にしていると設定されています。このMARVELコミックのヒーローが共存する世界(およびプロジェクト)が「MCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)」と呼ばれるものです。
同一世界を舞台としているので、『アベンジャーズ』以外の単体作品でも、別の作品のヒーローが登場することがあります。例えば2017年の『スパイダーマン:ホームカミング』では、アイアンマンが登場していたりします。
DCはジャスティス・リーグ
DCコミックを原作とする映画作品は、「DCEU(DCエクステンデッド・ユニバース)」という架空世界を舞台としています。そのため、スーパーマンとバットマンが共演することもあるのです。このDCEUは、2013年公開の『マン・オブ・スティール』から用いられている設定。その後公開された『バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生』や『ワンダーウーマン』のほか、DCのヴィラン(悪役)が主役の『スーサイド・スクワッド』も、DCEUの作品です。
また、2017年11月には、DCコミックスのヒーローたちが一堂に会する『ジャスティス・リーグ』という映画が公開されましたが、このジャスティス・リーグはチーム名です。ヒーローたちが共存する世界のことではないのです。
MARVELもDCも長い歴史を持つコミック出版社ですから、原作の設定が途中で大きく変わったり、キャラクターの関係性が非常に複雑になっていたりと、理解するのが難しいこともあります。これからアメコミ映画を見るという人は、まずMCUとDCEUの違いについて覚えておくといいでしょう。
(中田ボンベ@dcp)