【第一三共の先輩社員】医薬営業本部 横浜支店 エリア統括二部 厚木第一営業所:丸山健太さん
和歌山大学 教育学部を卒業し、2010年に第一三共に入社。横浜支店・厚木第一営業所に配属され、MR(医薬情報担当者)として開業医を4年半担当。2015年から2つの基幹病院の担当となり、医薬品情報の収集・提供などを通じて地域医療に貢献している。
第一三共といえば、私たちにとっては「ロキソニンS」や「ガスター10」などの市販薬でおなじみですね。しかし、市販薬だけではなくグループ各社でさまざまな事業を展開しています。同社は、医師が病院で処方する「医療用医薬品」を研究開発し、販売する事業。しかもあらゆる疾患領域をカバーする、業界トップクラスの製品群を持つ製薬会社なのです。今回登場していただくのは、基幹病院でMR(医薬情報担当者)として活躍する丸山健太さん。もともと教職を志望していたという丸山さんが、製薬会社に入社した理由とは? さらに今の仕事のおもしろさや、学生時代に自分を磨いた体験についてお話を伺いました。
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今のお仕事はどんな内容?
2015年から2つの基幹病院を受け持ち、勤務医の先生に対して弊社の薬剤の情報提供を行っています。入社から4年半までは開業医の方を担当していましたが、更に自身を成長させたいと思い、上司に希望を伝え願いが叶いました。開業医のMRをしていたころは、先生一人ひとりのニーズを引き出して製品を提案し、信頼を築いていくことが主な活動でした。一方で基幹病院でのMRの仕事は、循環器科や消化器科など独立した診療科を受け持つ先生が対象なので、専門性がより高くなります。求められる医療知識のレベルも上がりますし、忙しい先生が多く面会時間も限られるので、短時間でより的確に情報を伝えるためのコミニケーションスキルやプレゼンスキルも磨かなければいけません。
また、基幹病院の治療方針や処方は、地域全体の医療に対して大きな影響力を持ちます。例えば私が提案したことが先生に響いて採用されると、それはひとつの病院での成果に終わらず、エリア全体に波及していくんです。このように地域医療に影響力を持つオピニオンリーダーとなる先生の信頼を得て活動することにより、単に薬剤の売上を伸ばすだけでなく、地域医療へと広く貢献することができる。その意味で今まで以上にやりがいを感じています。日々考えているのは、担当市場で競合他社に負けないナンバーワンMRになること。先生との信頼関係を築くことはもちろん、数字としてどれだけ結果を残せるかも強く意識して仕事をしています。ただ自分の力だけでは解決できないこともあるので、社内で連携を取り、チームとして協力し合いながら課題解決に取り組んでいます。
一番楽しかった&つらかった仕事は?
担当する病院に認知症の治療に力を入れている先生がいますが、エリアに専門医が少ないために、患者さんがその病院に集中してしまうという課題がありました。治療が円滑に回るようになれば、地域医療に貢献できます。また、認知症の薬剤を正しく理解していただければ第一三共の認知症治療薬を1人でも多くの患者さんに届けられると考え、解決策を提案することにしました。具体的には、その先生が講師となって地域の開業医の先生に向けて話をする講演会を企画したのです。専門医としての治療方針や、認知症の問題に地域全体で取り組むことの必要性についてお話しいただき、講演を通して先生方同士が顔の見える関係になりました。その結果、開業医が患者さんを基幹病院へ紹介したり、逆に基幹病院からかかりつけ医にその後の治療をお任せしたりといった連携がスムーズになりました。これまでの問題を解決しようとした弊社の姿勢から製品への理解と信頼が高まり薬剤処方の実績も伸ばすことができました。
これは医療機関や先生同士の連携をお手伝いして、それが結果に結びついたことで、高く評価していただけた事例です。先生の口から「ここまで地域の問題を真剣に考えて活動してくれた、第一三共と丸山君に感謝している」という言葉を聞けたときは、本当に嬉しかったですね。単に薬剤を売るだけではなく、医療に貢献するさまざまな活動が展開できるのもMRの醍醐味です。
一方でつらかったのは、入社1年目に忙しくて仕事がうまくこなせなかったときです。日中いっぱいかけて開業医の先生のもとを回り、その後会社に戻って翌日の資料を作り、また翌朝から訪問という日々でしたが、新製品の発売が続く時期は先生へのプロモーションの準備に追われて大変でした。でも、こればかりは経験を重ねてスキルを上げていくしかありません。わからないことはただパソコンに向かっていてもわからないままなので、下調べしたうえで先輩たちに質問し、業務の効率を上げる努力をして乗り越えてきました。
今の会社を選んだ理由は?
私はもともと社会科教師を目指していましたが、進路は教職と一般企業との間でギリギリまで悩みました。最終的に製薬業界を選んだ理由は2つあります。1つは大学3年生で教育実習に行ったとき、「先生は十分に評価されていないのでは?」と疑問を抱いたことです。もちろん教育の仕事には、給料には代えられないやりがいがあります。でも、真剣に子どもと向き合っている現場の教師たちを見ると、「もっと年功序列ではない評価基準があっていいのではないか」と感じました。それがきっかけで、就職活動では一般企業も視野に入れようと考えるようになりました。
もう1つは親が病気を患っていたことです。大学時代は親元を離れていたので、体調を気遣って連絡はしていたものの、治療に関しては知識がなくて直接力になれないのが残念でした。そんな思いから「企業に就職するなら、人の健康に役立てる仕事がしたい」と考え、製薬会社にたどりつきました。私は文系ですが、営業職なら大学で薬剤に関する知識を学んでいなくてもチャレンジできます。しかも自分の強みはコミュニケーション能力だと常々考えていたので、営業にはぴったり。MRになって医療に貢献する仕事がしたいという思いが、「教師になりたい」という気持ちよりも強くなっていきました。
最終的には製薬会社に絞って就職活動をしました。第一三共に入社した理由のひとつは「内資系」製薬会社であることです。実力主義の外資系でバリバリ成果を上げるのもひとつの道ですが、私は個人だけでなくチームで力を合わせて会社を成長させ、医療の進歩に貢献するという企業風土に共感しました。人事の方も学生に対して親身に接してくれて、ストレートになんでも話せる面接だったことを覚えています。もうひとつの決め手は、製品ラインナップが他社に比べて非常に多いこと。幅広くさまざまな病気に対する提案ができ、より多くの患者さんに薬剤を役立ててもらえることに魅力を感じました。