おしゃれな部屋に変身! プロが解説するおすすめインテリア&配置のコツ 3ページ目
部屋の広さ(サイズ)を測る
レイアウトの基本は部屋の広さ(サイズ)を知ることから始まります。
一人暮らしの部屋は6畳程度の部屋が多いですが、そもそも6畳が何cm×何cmなのか知らない人も多いですよね。畳の大きさは江戸間・京間・本間などがあり、それぞれ大きさが異なりますが、だいたい1畳が90cm×180cm程度なので、6畳の広さは270cm×360cm程度となります。近年は何畳という表示はしないで、何平米と記載されていることが多いため余計にわかりにくいですね。部屋によってサイズが異なるため、実際のサイズをきちんと測るようにしましょう。
レイアウトは部屋のサイズ・家具のサイズ・人の動線に必要なサイズなど、全てにサイズの計算が必要になります。まずは、部屋の広さを測らないと、家具を選ぶこともレイアウトすることもできません。
家具はなるべく壁面にまとめ、入口の空間を広くする
家具の配置はなるべく壁面に沿ってひとまとめに配置し、入口付近の空間をなるべく広くとれるようにします。入口付近に床の広がりが見える方が部屋は広く感じることができるんです。
動線を考える
入口から入って、スムーズな無理のない動線を考えます。例えば勉強机の椅子の後ろに家具や壁がある場合などは無理なく椅子を引くことができるか、また、入口からベッドへ、ベッドから机までといった通行に妨げがないかなど、実際に動いてみるとわかりやすいでしょう。
視線を考える
部屋に入ったときの視線、座ったときの視線などを考慮し、圧迫感のないように家具を配置しましょう。視線のすぐ先に背の高い家具などがあるとどうしても圧迫感があります。座ったとき窓から外の景色が見えると開放感がありベストですが、無理な場合は、視線に入る物が観葉植物など落ち着く物やお気に入りの物などを置くといいでしょう。
ファブリックの色や柄が部屋のイメージを左右する
家具を配置しただけではインテリアレイアウトが完了したとはいえません。カーテンや寝具・小物などもインテリアを構成する大切な要素です。特にカーテンや寝具などのファブリック類は、面積が大きいため部屋の印象を大きく左右することになります。1Rや1Kの部屋では、ベース(基調)カラーの次に大きいアソート(配合)カラーとなるため、注意して選びましょう。柄は模様の大きいものを選ぶと、部屋が狭く見えるためなるべく無地や柄の小さなものが無難です。物足りない場合はクッションなどをアクセントにしてみましょう。
フォーカルポイントの作り方
そもそもフォーカルポイントって作り方がわからない、効果的に作るのは難しいと考えている人も多いでしょう。難しく考える必要はありません。フォーカルポイントとは、目を引くポイントのこと。日本間なら床の間、洋間なら暖炉がこれに当たります。床の間には掛け軸や生け花を置きますね。暖炉の上には額縁や置物を飾ることが多いようです。
同じような感覚で、見せたい物や見たい物を配置するだけなのですが、置き方には注意点もあります。まず背景の色とのバランスを考えましょう。背景が壁の場合と背景が窓の場合では必然的に置く物が違ってきます。窓から外の景色が見える場合は、外の景色を借景として観葉植物などを置くと効果的です。背景が壁の場合は、壁そのものを装飾的にする方法もあります。お気に入りの写真などを額に入れて複数飾るのもいいですし、帽子やアクセサリーなどのコレクションを壁にかけて飾ってみるのもいいでしょう。壁にポイントクロスを貼って背景を変えることもできます。また、おしゃれなウォールシェルフやチェストの上にお気に入りを飾るのもいいでしょう。ポイントは色のバランスと大きさ、量。何事も「過ぎたるは及ばざるがごとし」です。たった一つの物でも充分に目を引くことは可能です。
おしゃれな部屋を作るためのインテリアのコツをご紹介しました。インテリアにはこれが完璧だというものはありません。それぞれに好みが違うように美しいと感じる感覚も人によって違います。近年話題になっているインテリアスタイルにTackyがあります。Tackyは「悪趣味な」という意味ですが、今まではミスマッチとされていたような配色やテイストの違いを敢えて取り入れたスタイルです。インテリアはさまざまなスタイルに挑戦するのも面白く楽しいもの。基本を外すのも個性かもしれません。失敗しても臆することなく挑戦してみてくださいね!
文:宮崎ゆう(ナレッジ・リンクス)