【学窓総研】もし「君の名は。」のように入れ替われるなら? データ分析でわかった大学生の意外な変身願望とは!?
みなさんこんにちは、マーケティングメトリックス研究所の松本です。現在大ヒット中の映画「君の名は。」の主人公のように、ある日誰かと入れ替わってしまったら……。あなたなら誰と入れ替わってみたいですか? この質問には、「自分自身の変身願望(……だったらよかったのに!)」という意味もあります。そこで、アンケートに回答してくれた346人の大学生の「……だったらよかったのに!」願望を分析してみました。
■男女で変身願望に違いはある?
まずはアンケート結果をコホート分析(何かの条件や属性でユーザーをグループに分ける分析)してみましょう。回答してくれた大学生を男女別に分けて、さらに、今のままがいいか、それとも入れ替わってみたいのかに分けて集計してみました。結果は以下の通りです。
Q.男女の性別が入れ替われるなら、入れ替わってみたいですか?
<合計>
今のままでいい……95人
入れ替わってみたい……250人
<女子大生>
今のままでいい……36人
入れ替わってみたい……147人
<男子大学生>
今のままでいい……60人
入れ替わってみたい……103人
結果から、男女共に「そもそも入れ替わりたくない」と答えたのは半数以下だったことが分かります。「こうだったら良かったのに!」という願望を持っている大学生は少なからずいるようですね。ただし女子大学生のほうが比率は若干少ないようにも見えます。この結果だけで、「起きるはずないけどもしあったらと夢見る女子大学生と、絶対起きないと醒めている男子大学生の違い」と言ってしまっていいのでしょうか。
こういうときは、データサイエンスを用いて検証してみましょう。
カイ二乗検定という統計学の手法を用います。この手法は、簡単に言ってしまうと2つのグループ(男女)で比率に差異があるか正確に判断することができます。入れ替わり願望を持っている割合は、男女で違うのでしょうか? 同じなのでしょうか?「R」という統計分析フリーソフトを使って分析してみました。
> chisq.test(x)
Pearson's Chi-squared test with Yates' continuity correction
data: x
X-squared = 11.79, df = 1, p-value = 0.0005956
結果のくわしい説明は間引きますが、右下の「p-value」を見てください。この結果が0.01以下なので、「男女で違う」という結果を導き出せます。つまり、男女で入れ替わってみたい/たくないと答えた比率は異なることがわかりました!
次に「入れ替わってみたい」と回答した男女の詳細を見ていくことにしましょう。