国によって違う! 世界各国で人気の日本アニメ5選 2ページ目
●『UFOロボ グレンダイザー』
フランスで非常に人気の高い作品です。日本では1975年から1977年まで放送されましたが、フランスでは『Goldorak(ゴルドラック)』というタイトルで1978年から1979年まで放送され、視聴率(ただし占有率)は平均で75%、最高100%に達しました。さらに本放送を総集編とした映画も公開され、『Goldorak le grand』という主題歌がヒットしました。同曲はなぜかシャンソン風の曲となっています。
ちなみに同作は中東諸国、アラブ圏でも国民的人気作です。『مغامرات الفضاء (غرندايزر)』(スペースアドベンチャー:グレンダイザー)というタイトルで放送され、各国で大ヒットしました。注目すべきは、フランスのように改題せず、「دايسكي(ダイスケ)」「كوجي(コウジ)」などのキャラクター名も変更されていないことです。同作を見て育ったアラブ圏の皆さんは現在でも「ダイスケ」「コウジ」といったキャラクターの名前を覚えているそうです。
⇒アラビア語版Wikipediaの『グレンダイザー』紹介ページ
https://ar.wikipedia.org/wiki/%D8%AC%D8%B1%D9%8A%D9%86%D8%AF%D8%A7%D9%8A%D8%B2%D8%B1
●『アルプスの少女ハイジ』
日本では1974年に放送されました。高畑勲さん、宮崎駿さんといったそうそうたる面々が制作に関わっていることでも知られる同作は、世界各国へ輸出されヒット作となりました。ヨーロッパ各国での反響はいずれも大きく、特にフランスでは閣僚の一人が閣議をほったらかして放送を見た、という伝説があるほどです。今でもこのハイジを日本製のアニメだと知らない人がいるほどで、4chでは「えっ、日本製だったの!」といった声がありました(ちなみにオーストリア人)。本作の制作前には、高畑勲さん、宮崎駿さんなどキーとなるスタッフはヨーロッパにロケハンに出掛けており、その成果が見事に表れた作品となっています。現在でも日本を代表し、世界中にファンのいる名作です。
子どものときに見てファンになった作品は一生忘れないものです。70年代中盤から日本のアニメはいろんな形で海外へ輸出され、各国の子どもたちに支持されてきました。現在の日本製アニメが世界中で愛されている基盤は、そのような時代に形作られたものといえるのではないでしょうか。
(高橋モータース@dcp)