未来&未知の世界にワクワク! 絶対に見るべきおすすめSF映画15選 3ページ目
●『サイレント・ランニング』
地球の気候が人類に管理されている未来。地球の植物は全滅しており、そのわずかな標本が土星軌道上の温室ドームで保存されていました。そこで働く主人公の植物学者は植物を大事にするのですが、他の乗組員たちは勤務態度もいいかげん。そこに地球からドームの爆破命令が来ます。主人公は何とか植物を生き残らせようとする……というストーリーです。
アメリカ公開から7年もたって日本で劇場公開されたため、一時期は幻のSF映画となっていました。この映画のラストシーンは、宮崎駿監督の『天空の城ラピュタ』に影響を与えていると指摘する人もいらっしゃいます。
公開年:1972年(アメリカ)/1979年(日本)
監督:ダグラス・トランブル
主な出演者:ブルース・ダーン/ジェシー・ヴィント/クリフ・ポッツ/ロン・リフキン
●『未来惑星ザルドス』
2293年というはるかな未来。人類は、ボルテックスという理想郷に住む「エターナル」と、荒廃した地に住む「獣人」に分かれていました。エターナルは不老不死の人間です。ボルテックスと荒れ地との間には、「ザルドス」という浮遊する巨大で奇怪な人面岩が往復していました。
ボルテックスからは「ザルドス」に武器が積まれて獣人に与えられ、獣人からは穀物が積まれてボルテックスに送り返されるという仕組みです。獣人のゼッド(ショーン・コネリー)はザルドスに乗り込み、ボルテックスに着くことに成功します。そこで見た理想郷の姿は……というストーリーです。
安価で製作された映画なので特撮などにチープな点が目立ちますが、それでもこの映画には見る者を圧倒する迫力があります。また、ラストシーンの何ともいえない異様さ、はかなさには心打たれるのではないでしょうか。この映画もまたディストピアものの傑作です。
公開年:1974年
監督:ジョン・ブアマン
主な出演者:ショーン・コネリー/シャーロット・ランプリング/セーラ・ケステルマン/ジョン・アルダートン/サリー・アン・ニュートン/ナイオール・バギー
●『猿の惑星』
4人の宇宙飛行士を乗せた宇宙船が地球への帰路を急いでいました。船長のテイラー(チャールトン・ヘストン)は西暦2673年の地球へ帰還することを楽しみにするのですが、トラブルによってとある惑星に不時着してしまいます。
その惑星では猿が言葉を話し、人間を奴隷のように扱っていたのです。その星の人間は知的ではなく言葉もしゃべれません。テイラーは猿たちに捕らえられ虐待を受けますが、やがてその星の女と共に猿たちが禁断の土地と呼ぶ場所に逃げ込みます。そこで彼が見たものは……というストーリーです。
あまりにも有名な「猿の惑星」シリーズの記念すべき第1作。公開当時は衝撃のラストと大評判になりました。今ではそのラストは色あせているかもしれません。しかし、ストーリーテリングのうまさ、特殊メークなどは今でも視聴に堪えます。
この後、『続・猿の惑星』『新・猿の惑星』『猿の惑星・征服』『最後の猿の惑星』とシリーズ作が作られました。この連作は見事につながっていて、猿の惑星サーガとして今見ても十分に楽しめるものになっています。
公開年:1968年
監督:フランクリン・J・シャフナー
主な出演者:チャールトン・ヘストン/ロディ・マクドウォール/キム・ハンター/モーリス・エヴァンス/ジェームズ・ホイットモア/ジェームズ・デイリー
●『2001年宇宙の旅』
月のクレーターで明らかに人工物の黒い石版(モノリス)が発見され、ヘイウッド・フロイド博士は月に調査に向かいます。調査中、モノリスから木星方向に強い信号が発せられるのです。宇宙船ディスカバリー号が木星探査に向かいます。その旅の途中で、船を管理しているコンピューター「HAL9000」が突然人間に反乱を起こすのです。モノリスとは何か? いったいどんな事態が進行しているのか? という物語です。
スタンリー・キューブリック監督の永遠の傑作です。意図的に説明ナレーションなどが省かれたため、一度見ただけではお話がよく分からない映画として知られています。しかし、もう50年近く前に公開されたとは思えないほどの映像美、そのマジックはきっとあなたの胸を打つでしょう。SF映画の記念碑的な作品なのです。
公開年:1968年
監督:スタンリー・キューブリック
主な出演者:キア・デュリア/ゲイリー・ロックウッド/ウィリアム・シルベスター/ダグラス・レイン/レナード・ロシター