2019年03月19日 更新

一人暮らしに欲しい設備、宅配ボックスの使い方。荷物の受け取り損ねをなくそう

配達される荷物をスムーズに受け取るための、宅配ボックスの仕組みと使い方をご説明します。一人暮らしをしている方も、これから始めるという方も、ネットショッピングはよく利用されている方も多いのではないでしょうか。その際に悩みの種となるのが、荷物の受け取り方。配達日時を指定できないと、届くまで気が休まりませんし、実際に商品を受け取るまで気がかりですよね。そんな時に便利なのが、賃貸物件でも設置されることの多くなった宅配ボックスです。具体的にはどのような使い方ができるの紹介していきます。

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宅配ボックスの仕組みと役割

受け取り忘れを防いでくれる宅配ボックス

宅配などの配送業者の過重労働や人手不足が話題になりました。その原因のひとつは再配達と言われています。
再配達は、配送業者にとっても手間でしょうが、荷物を受け取る側からしてみても、不在票を見て再配達を依頼し、指定時間に待っていなければならず、とても不便です。
かといって、留守番してくれる人がいない一人暮らしにとっては、時間指定できない発送方法で届く、いつ来るのかわからない荷物を四六時中待つわけにもいきません。
また、各配送業者によっても異なりますが、再配達の期間は概ね1週間のところが多く、その期間を過ぎると、発送元に戻されます。忙しい時期だったり合宿があったりすると、気が付いたら再配達の期間が過ぎていた、ということもあるでしょう。
そこで活躍するのが、荷物の受け取りを代行してくれる「宅配ボックス(宅配ロッカー)」です。
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宅配ボックスの基本的な仕組み

宅配ボックスの設置場所は、マンションの共用部分のエントランス付近が多いようです。オートロック式マンションなどの場合なら、オートロックの外に設置されています。
不在だったり応対できなかったりして受け取れなかった荷物を、配送業者が宅配ボックスに入れて施錠してくれます。後は、都合の良い時に宅配ボックスから、荷物を取り出すという仕組みです。

宅配ボックスの使い方

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設置されている宅配ボックスのメーカーや機種によって、使い方は微妙に違います。
ボックスの開け方については、電気を使わない「機械式」ではツマミを回して番号を合わせるダイヤル錠式やプッシュボタン錠式が、「電気式」ではテンキー錠式やタッチパネル式が、それぞれ採用されています。専用の操作キーなどを用いて開けるボックスもあります。
開け方に違いはあっても、ほとんどの宅配ボックスでは暗証番号を使用します。最初に暗証番号を設定するものと、使う度にリセットされるものがあります。

「機械式」宅配ボックスの使い方

「機械式」タイプを例に、オーソドックスな宅配ボックスの使い方を説明していきます。

  1. 不在の場合に配送業者が、宅配ボックスに荷物を入れて施錠し、郵便受けには不在票が入れられます。
  2. 不在票や添付されたメモには、荷物が入っている宅配ボックスナンバーと、解錠するために必要な暗証番号(解錠後リセットされます)が書いてあります。
  3. 荷物の入っている宅配ボックスを確認し、暗証番号を入力して荷物を取り出します。

「電気式」宅配ボックスの使い方

「電気式」の宅配ボックスでは、配送業者が指定した暗証番号ではなく、操作キーやカードキー、個別に設定した暗証番号を使って解錠するタイプなどがあります。また、コンピューターで制御されている宅配ボックスもあり、「機械式」よりセキュリティーが高く、操作履歴が記録されるといった機能があります。
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宅配ボックスの便利機能

宅配ボックスを使って荷物を発送できるサービスもありますが、宅配ボックスの種類や配送業者により利用できない場合もあります。
宅配便を受け取る時に必要なサインや押印については、配送業者が自分で受取印を押せるようにボックスの中へ印鑑を入れておくという方法と、ものによってはボックス自体に装備されている「捺印システム」を用いる方法があります。

宅配ボックスメリット&デメリット

利便性の高い宅配ボックスですが、いいことばかりでない面もあるので、そのメリットとデメリットをまとめておきましょう。

メリット:配達員と顔を合わさずに荷物が受け取れる

なんといっても荷物が配達されるのを待つ必要がなく、不在時でも受け取れることが最大のメリットです。
また、寝起きで身支度ができていないとか、体調が悪くて横になっていた等で、配達員と顔を合わせたくない時にも便利です。配達員を装った不審者が侵入するのを防ぐ、といった防犯対策にもなります。

デメリット:家賃や管理費が高くなる傾向がある

宅配ボックスが設置されている賃貸物件は、家賃や管理費が割高になる傾向があります。また、物件の選択肢が減ることも。
オンラインショップをよく利用する場合や、実家から荷物が届くことが多い場合は宅配ボックスのメリットを十分に感じやすいと思いますが、使用頻度が低い場合は優先度を下げて物件を探すのがおすすめです。

宅配ボックスが利用されないケースも

注意しておきたいのが、全ての荷物が宅配ボックスで受け取れるわけではないということ。宅配ボックスへ配達するかしないかに関しては、配送業者によって独自のルールがありますが、代引きや着払い・生もの・冷凍冷蔵もの・貴重品は、ほとんどの業者で宅配ボックスには配達しません。

他にも、個々の配達員が宅配ボックスを使わないという判断をするケースもあります。

例えば、

  • 郵便受けや表札で受取人の本人確認ができなかった

  • 荷物の中身が不明だった

  • 中身を高価な品と判断した

  • 受取人からの指示がなかった

などです。

なお、「受取人からの指示がなかった」とは、配達伝票の備考欄に「不在時は宅配ボックス使用のこと」などと書かれていなかったケースです。伝票にその旨を明記(ネットショッピングならショップに依頼)すれば、解決するでしょう。
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場合によってはコンビニ受け取りなども検討しよう

マンションに設置されている宅配ボックスの数には限りがあるので、単身者が多いマンションなどでは、荷物が届いた際に宅配ボックスに空きがない、ということも起こります。確実に受け取りたいもの、あまり大きくないもの等の場合には、自宅以外、コンビニ等での受け取り方法を予め指定しておくと良いかもしれません。
購入する商品、配送元が利用する配送業者によっては選べる受け取り方法が違うので、事前に確認が必要です。

まとめ

一人暮らしにとって、不在時でも荷物が受け取れる宅配ボックスは、とても便利な設備です。宅配ボックスの種類によって使い方に違いはありますが、ポイントさえ押さえておけば、そんなに複雑なものではありません。
設置されている宅配ボックスの機種や機能を確認した上で、上手に活用すれば、ネットショッピングも、これまで以上に気軽に利用できるのではないでしょうか。
監修:矢野翔一
暮らしやお金のアドバイザー
宅地建物取引士、管理業務主任者、2級FP技能士(AFP) 関西学院大学法学部法律学科卒。 数々の保有資格を活かしながら、有限会社アローフィールド代表取締役社長として学習塾、不動産業務を手掛ける。 引越しや住宅ローンといった暮らしやお金の様々な悩みに対してアドバイスを行う。
※掲載の価格、商品スペック等は掲載時の情報です。

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