自己分析は「内定したら終わり」じゃない!【企業サイドから見る「自己分析」27】

自己分析は「内定したら終わり」じゃない!【企業サイドから見る「自己分析」27】

2015/05/27

企業研究

自己分析

「内定したら終わり」ではない

自己分析は「今の自分を語る」ことであると、書いてきました。

では なぜ「今の自分を語る」ことが必要か?というと、それは「自分の持つ可能性やポテンシャルが、いかに企業にとって有益か?を、面接官に教えるため」です。

だから、「過去から現在、そして未来」へ、線でつないでいく必要があります。

これは、就活が終わったら終了ではなく、社会人になってからも、少なくとも、年単位で必ず行うものです。

企業には、人事評価という制度があり、上司との評価面接が行われます。

その際に、与えられた期間中、実際にどんなことを行って、どんな成果をあげたのか? という論点で、自分を説明しなくてはなりません。ビジネスにおいても自己分析は存在します。

また「仕事を辞めて、結婚して専業主婦になったらどうか?」こういったタイミングでも、主婦という視点で、家庭のことを考え、自分の将来を考えるはずです。

自分の将来を考えるには、これまでの生活基盤と現状を分析しなければ将来の幸せにはつながりません。

ところが、学生や若者は、今まで日々知らなかった世界に触れ、刺激を受け、成長している過程にいるために、意地悪な言い方をすると「今」しか見えていません。

先のことが見えているとするならば、それは例えば、「来月の試験のために、今から準備しよう」とか、「来週好きな人とデートだから、美容院に行ったり、どこに行こうか考えよう」といったことがほとんどではないでしょうか?

(それも大事なことですが……。)

企業サイドのゴールを意識しよう

学生生活までは、小中、特に高校と大学では、やるべきことがカリキュラムとして学校サイドから提供されます。

学校サイドから見て、学生は「お客様」。「お客様」からは、授業料という名目で、お金をもらっています。

でも、 社会人は違います。どうやって成果をあげるかということを、自分で考えなくてはなりません。

企業に入った時点で「お客様」ではなくなります。「お客様」は自分以外の人です。 だから今度は、学生時代に学校から受けたサービス提供と同じように、「自分がお客様に対してどうするか?」を、常に考えていかなくてはなりません。

それには、企業の商品や、市場でのアドバンテージをしっかり理解すると同時に、自分自身をしっかりと分析・理解できないと、「お客様」に真の満足は与えられないのです。

「お客様」という称号が、自分にあるのか否か? という点は、学生と社会人の大きな違いで、就活における学生と企業の温度差にもつながります。

面接では、それを埋めるように尽力していく必要があるんです。だから 自己分析は、企業サイドのゴールを意識すべきだ、というのが私の見解です。

「御社の社風に共感して……」
「御社の社会貢献の姿勢に興味を持ち……」

という志望動機は、 企業サイドから見ると「お客様」の視点なんですね。面接にトライしている時点で、学生はすでに「お客様」ではありません。

「お客様」を満足させてための売りとして、自分にはどんなものがあるのか? というアピールを考える必要があります。

自己分析は決して難しくない。難しく感じるのは、企業サイドのゴールを見据えてないからです。

この意識だけで、自己分析は結構楽しくなると思います。多くの学生は、自分なりの方法で自己分析をやっていると思いますが、安易にキーワードを出さずに、ダラダラと結論を引き延ばしてみてください。きっと新たな一面が浮かんでくるはずです。


文・コンテンツ提供●安藤恒久

【プロフィール】
東京農工大学農学部卒。その後福山大学大学院工学研究科修士課程修了。1996年、大手飲料食品メーカーに入社。主に経営部門で会社組織運営に携わる。その後は、ブライダル業界に転身。管理部門の責任者として株式公開業務担当。以降、雑貨商社、IT、教育など多様な業界で事業構築を行う。2005年6月から始めた、「会社側の本音」と「就活生の自信構築」をコンセプトに書き連ねたブログ『会社サイドの就活日記 ~面接は怖くない!企業と面接官の本音を知ってください!~』は毎年 数多くの就活生や新社会人のバイブルとして支持されている。

『会社サイドの就活日記 ~面接は怖くない!企業と面接官の本音を知ってください!~』
http://ameblo.jp/yansono/


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