新型コロナの影響でオンライン対応での就活が多くなってきています。2023年卒の就活は、スケジュールこそ前年度と同じであるものの、新型コロナ以前とは違う動きが定着しつつあるのも事実。
「就活に失敗したくない」
「のんびりしすぎてやばいスケジュールになるのは避けたい」
そんな気持ちが少しでもあるなら、まずは全体的なスケジュールを確認してから自分専用のスケジュールをエクセルや手帳につけるといいでしょう。
あなたが就活スケジュールをスムーズに立てられるような情報を紹介します。「もうすでに時間的な余裕がないかもしれない」と焦っている人にも役に立ちますよ。
2023年卒の就活スケジュールで押さえておくべきポイントは3つあります。
とても大切なポイントなので、詳しく説明します。
コロナ禍の影響で会社説明会やインターンシップといった採用プロセスの多くをオンライン化する企業が増えました。
2023年卒の就活でもその傾向が強く出ることが予測されます。手探り状態でのオンライン化であった2021年卒や2022年卒に比べるとスムーズな就活となりますが、早い段階で志望企業の絞り込みをしておかないと乗り遅れる可能性が高いです。
メガベンチャーや外資系企業、一部マスコミのように経団連のスケジュールに乗らない企業が出現してきています。
経団連スケジュールでは、3月に会社説明会が開始され6月から選考開始、10月に内定式となります。このスケジュールに沿わない企業は、「6月時点で内定が出る」「インターンシップ終了時点で内定」といったイレギュラーな対応が発生するケースがあります。
自分が志望する業界・企業の選考体制については、早めに調べておく必要があるでしょう。
上の2つでも早い段階から積極的な情報収集をした方がメリットが大きいというお話をしましたが、オンライン化が進み、同期やライバルとの情報交換の機会が減っている以上、情報収集をいかに効率的に積極的に行えるかが鍵になってきます。
従来も「就活を制するものは情報を制す」と言われてきましたが、今まで以上に重要なポイントになります。
「いつから就活の対策を始めたらよいのか……」と疑問に思う就活生が多くいますが、就活は早めに開始しておいた方がいいです。
経団連のスケジュールでは、3月の会社説明会から就活というイメージがありますが、インターンシップは前年の夏から始まりますし、自己分析や業界・企業分析はいつからでも始められます。
実際、「就活が厳しい」「就活がやばい」「内定が出ない」と悩んでいる人の多くが、こういったいつからでも始められる事前準備が不足していることから就活に行き詰まってしまうのです。
経団連スケジュールに基づく就活の始まりから終わりの期間についてご紹介します。2023年卒の就活スケジュールは下記の通りです。
サマーインターンシップは6月頃から、オータム・ウィンターインターンシップは10月頃から始まるので、業界や企業を絞り込むための自己分析や業界・企業分析はそれ以前から始めておきたいですね。
インターンシップには参加しないという場合でも、就活が始まると何かと忙しくなるので、会社説明会が始まる前から、自己分析や業界分析は済ませておいた方がいいでしょう。
2022年卒の就活と内定状況をみてみましょう。
参考にした「マイナビ 2022年卒 大学生 活動実態調査 (5月)」は、株式会社マイナビが実施した調査です。マイナビ2022会員のうち「2022年春」に卒業予定の大学生・大学院生を対象にWebフォームで回答してもらっています。調査期間は、2021年5月25日から5月31日の7日間。のべ回答者数は7,252名となっています。
2022年卒業予定の大学生・大学院生の5月末時点の内々定率は59.9%、平均内々定保有社数は2.0社となっています。
同時期の2021年卒は、48.0%、2020年卒は61.8%ですので、コロナ禍で新しい採用活動を模索していた時期に比べると回復してきているとみていいでしょう。
5月末時点で内々定をもらっていない未内定者は、「業界の幅を広げる(41.1%)」「職種の幅を広げる(24.1%)」と回答しています。
業界自体を変更する人は少ないものの、業界・企業研究からやり直す雰囲気になっている人も多い様子です。
マイナビの考察によると
『現時点で内々定を保有していない学生の中には、3月時点で検討していた企業の選考が一通り終わり、企業選択からし直す学生もいると思われる。』
となっており、未内定者の焦りもうかがえます。
コロナ禍が続いていることもあり「就職活動で相談した相手」に「学校職員・キャリアセンター」をあげた就活生は26.5%にとどまっていました。
親や身近な友人に相談する人の割合が6割近くに上っており、収集すべき情報に偏りが出ていることが懸念されます。
就活自体をオンラインで実施している企業が増えたとはいえ、63.4%の企業が「最終面接はすべて対面で実施(予定含む)」と回答しているとのことで、面接時のマナーなどを相談できる機会が減っているのは就活に不利にはたらく可能性もあります。
同じく株式会社マイナビが実施した「2022年卒マイナビ企業新卒採用予定調査」によると、新卒採用を実施する理由として
の回答割合が、70.0%、59.4%となっており、団塊世代退職後になる数年先を見据えた採用を実施している企業が大半の様子です。
また、新卒採用に量と質のどちらを求めるかという設問に対しては、「徹底して質」を求めるとの回答が21年卒よりも高くなっており、特定のスキルや専門的な知識を持った質のいい新卒を求めていることがうかがえました。
2023年卒の就活スケジュールは、従来通り
の流れになっています。
(画像引用:マイナビ2023 就活準備)
自己分析や業界・企業分析期間やインターンシップ期間を含めたスケジューリングをすると、前年の6月頃から就活スケジュールを立てた方がいいでしょう。
2023年卒が就活スケジュールに盛り込むべき内容はこれらです。
時期 | 盛り込むべきこと |
前年6月から翌年2月末まで | ・インターンシップ申込・参加 ・自己分析 ・業界分析 ・企業分析 |
3月から5月末まで | ・企業エントリー ・エントリーシート作成 ・企業説明会参加 ・筆記試験・面接対策 |
6月から9月末まで | ・筆記試験 ・面接試験 ・最終面接対策 ・内定辞退 ・内定承諾 |
10月 | ・内定式 |
就活の一環として、夏期と冬期に行われるインターンに参加することをおすすめします。学生時代に、現場で社員と机を並べて仕事をできる経験は、めったにないものです。
報酬があるインターンも多いので、アルバイト代わりに体験することも可能です。インターンを受けるためには選考をパスしないといけないのですが、早いうちから書類選考・グループワーク・面接を受けておくことも、よい刺激になるでしょう。
説明会は、サイトから予約することができます。人気の説明会だと早く予約が埋まってしまうことがあるので、随時チェックをするようにしましょう。
採用選考がスタートしてから活発になるのが、合同説明会です。それぞれメリット・デメリットがあるのでご紹介します。
・時間帯は午前中がねらい目
・大手ではなく中小企業をまわってみる
・企業の人事と積極的に話してみる
・友達と一緒に行動しない
大手企業は人が集まる上に、ホームページを見たらわかるような情報しか得られないことも多いです。
普段あまり意識しないような中小企業をまわって、合同説明会でしか聞けないような話を、人事から聞いてみるとよいでしょう。
また友達に合わせるのではなく、自分の興味のある企業をまわることをおすすめします。
「就活スケジュールを作りたいけれど、余裕がない」という人は、手当たり次第にエントリーシートを送りがちですが、コピペ感のあるエントリーシートを大量に送っても内定までの道は近づきません。
半日でいいので自己分析や業界分析・企業分析に当てましょう。
自分が向いていない業界や職種、興味のある企業がわかっていた方が、相性のいい企業を見つけやすいですし、エントリーシートの送り先にも迷いません。
就職が決まってから「こんなはずでは」とすぐに転職サイトを開かないためにも、基本の分析に時間を使いましょう。
就活では、スケジュールを意識しつつ、早めの行動を心がけるとよいでしょう。精一杯頑張ったと胸をはれるような過ごし方をできるとよいですね。
後悔しないよう、しっかりと準備をしていきましょう。