奨学金を返済できない人が増えている!? どれくらいいるの? 返済額はいくら? 実態を調査してみた

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「奨学金」は、経済的に就学が難しい人に貸与または給与するお金のこと。奨学金を元に大学を卒業したという人もいらっしゃるでしょう。苦学生にとっては大変に助かるものですが、実はこの奨学金を返済できない人が増えているというのです。

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■そもそも奨学金っていくら借りられる!?

中には返さなくてよい奨学金もありますが、日本の奨学金は基本的に「有担保貸与奨学金」で、つまり返済しなくてはならない「借金」です。

例えば、日本学生支援機構が実施している「国内奨学金」には、

●第一種奨学金:無利息

●第二種奨学金:年利3%を上限とする利息付(在学中は無利息)

という二種類があります。

第一種は無利息ですが、選考が厳しく「特に優れた学生及び生徒で経済的理由により著しく修学困難な者に貸与します」となっています。

いくら借りられるか(月にいくら支給されるか)というと、例えば「大学」の場合、

●第一種奨学金

・国・公立

 自宅から通学:4万5,000円/月
 自宅外から通学:5万1,000円/月

・私立

 自宅から通学:5万4,000円/月
 自宅外から通学:6万4,000円/月

●第二種奨学金

月額:3万円、5万円、8万円、10万円、12万円から選択

・私立 医・歯学課程:12万円を選択した場合に限り、4万円増額可
・私立 薬・獣医学課程:12万円を選択した場合に限り、2万円増額可
月あたりこの金額ですから、大学に4年通うと48カ月、48倍の金額が借金になるわけです。
つまり卒業するまでに借りたお金の合計は以下のようになります。

●第一種奨学金

・国・公立

 自宅から通学:216万円 
 自宅外から通学:244万8,000円

・私立

 自宅から通学:259万2,000円
 自宅外から通学:307万2,000円

●第二種奨学金

月額3万円:144万円
月額5万円:240万円
月額8万円:384万円
月額10万円:480万円
月額12万円:576万円

*……「平成27年度入学者の場合」です。

第二種奨学金で「月額12万円」を選択すると計「576万円」になります。就学中は無利息ですが、卒業したらそこから利息が付きます。年率上限が3%と銀行ローンなどと比べると低いですが、もし利息が上限の3%だったら、

返済金額:3万2,297円
支払い回数:240回(20年)
返済総額:775万1,445円

になるのです。これはけっこうヘビーですよ!

*……「平成25年度卒業生の適用金利(平成26年3月末現在の金利)は、利率固定方式の場合年0.82%、利率見直し方式の場合年0.20%となっています」とのことです。年利が0.82%の場合、返済総額は「627万251円」になります。

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