【会社で弱音はNG!?】約7割が限界……、職場に潜む「強さプレッシャー」の正体とは?
リクルートマネジメントソリューションズは5月19日、「職場における『強さを競う文化』」に関する調査結果を発表した。調査は2025年2月17~20日、従業員規模50名以上の企業で、入社して半年以上が経過して、正社員として働く20~59歳までの男女933人を対象にインターネットで行われた。
調査結果は以下の通り。まず、職場の「強さを競う文化」の程度として、「あなたの職場では、次のことはどの程度あてはまりますか」と聞くと、「弱みを見せないこと」のなかの「1.プライベートで困難なことがあっても、職場では平然としていなくてはならない」という項目で、全体の67.4%が肯定的な回答だった。
また、「弱みを見せないこと」および「力強さやスタミナがあること」の項目は、いずれも過半数が肯定的な回答となっている。
そこで、「強さを競う文化」を許容する程度として、「あなたは、『強さを競う文化』に対して、どのように考えていますか」と尋ねると、「5.『強さを競う文化』は社員のストレスや精神的負担を増大させる」という回答が71.3%にのぼった。
そして、「7.自社の『強さを競う文化』は過剰だ」(44.8%)、「8.周囲の人は自社の『強さを競う文化』を過剰だと思っているだろう」(43.5%)という結果になっている。
さらに、「過剰感がある(「とてもあてはまる」「あてはまる」「ややあてはまる」) と答えた回答者に、「『強さを競う文化』の過剰な構成要素」について聞いたところ、「仕事を最優先すること」(22.1%)が最も高かった。
加えて、「職場の『強さを競う文化』があなたの職場やあなた自身に対して良い影響を及ぼしていることはありますか」と自由記述形式で聞くと、成長、モチベーションの向上、パフォーマンスの向上の軸でコメントが寄せられている。
そして、「悪い影響」に関しても、疲弊感、公平性の低下、パフォーマンスの低下という軸で声が出ていた。
なお、回答者の勤務する会社で「総合職、地域総合職、一般職などの別がある」(277人)、「選択しなかった人」(656人)において、「強さを競う文化」の4つの特徴12項目の平均値、および過剰感、周囲の過剰感の認識を比較したところ、「総合職、地域総合職、一般職などの別がある」会社で働いている人が、いずれも平均値が高く、有意差が見られていることも分かった。
上司も「プレッシャー」を感じている
今回の調査と分析を手掛けた、リクルートマネジメントソリューションズ 組織行動研究所 研究員の大庭りり子氏に、調査結果について話を聞いた。
――今回の調査で特に印象に残った結果はなんでしょうか。
大庭氏:「強さを競う文化」と聞くと、ネガティブな印象を持つ方が多いのではないでしょうか。しかし、今回の調査では、「強さを競う文化」の程度・包摂性(多様な個人が受け入れられ、存分に生かされている状態)のいずれも低い職場は、「強さを競う文化」の程度が高く包摂性が低い職場よりも、統計的に有意に離職意向が高いことが分かりました。
71.3%の回答者が「『強さを競う文化』はストレスを増大させる」と答えており、過剰になってはならないと考えられますが、一方で、「強さを競う文化」を完全に排除すると、近年話題の「静かな退職」のような状態を招く可能性が示唆されたことが印象的でした。
――『学生の窓口』読者である大学生に向けて、社会に出た後に「強さに押しつぶされない」ためのアドバイスをお願いします。
大庭氏:調査では、職場で自分の立場が弱いと感じている人ほど、「強さを競う文化」を過剰だと感じる傾向があることが分かりました。
一方で、管理職は一般社員よりもそのような過剰感が強いという結果も得られました。矛盾しているように思えるかもしれませんが、強い立場に見える管理職だからこそ、自他からの過度なプレッシャーを感じている人も少なくないと考えられます。
皆さんが社会に出てから、「強さを競う文化」に苦しさを感じる場面があるかもしれません。その際には、自分の上司も同じように悩んでいる可能性があることを思い出してみてください。
「きっと分かってもらえない」と諦めず、相談してみることで、あなた自身だけでなく、周囲の人にとっても良い変化が生まれるかもしれません。




























