萩原利久「18歳のころは早く20歳になりたいと思っていた」#18歳のころ
著名人の方々に、自身の18歳のころを振り返っていただく連載企画“18歳のころ”。大人と子供の狭間でもある18歳は、未成年から成年年齢に変わる歳でもあり、多くの人が高校を卒業して新しい道を歩むタイミングでもあります。憧れのあの人の18歳のころを知ることで、これからの人生を送る上でのヒントを見つけられるかもしれません。
今回は、9月15日に公開『ミステリと言う勿れ』で遺産相続事件が巻き起こる狩集家の遺産相続候補のひとり・波々壁新音役の萩原利久さんが登場。18歳の頃に感じていたことを振り返り、読者の背中を押すエールをくれました。
▼白岩瑠姫さん、杉野遥亮さんが登場!
学生の君に伝えたい3つのこと
俳優・萩原利久の18歳のころ
18歳のころは早く20歳になりたいと思っていた
――18歳のころを振り返って、印象に残っていることはありますか?
趣味とかに関しては今とまったく変わってないですね。ちょうど玉置(浩二)さんを聴き始めたのが17、18歳くらいだった気がします。大学は行っていないので、ちょうど仕事だけになったときですね。学校に行かなくなるので急に暇になって(笑)、「うわ、なんか毎日時間あるな」と思っていました。あと学割が効かなくなって、なんでも高いことにも衝撃を受けていました。その頃は早く20歳になりたいなと思っていた気がします。
――それはなぜですか?
やっぱり大人になりたかったんじゃないですかね。
――20歳になったときは大人になったなと感じました?
そんなに感じなかったです(笑)。
――これまで大人になったなと思ったタイミングはありますか?
いや、いまだに……逆に何をもって大人になったと感じられるのかがわからないから困っています。実感もないし、周りから見ても大人になったとは思わないんじゃないですかね。
――では、18歳の頃と今とで変わったなと思うことは?
趣味への投資が増えたくらいじゃないですか(笑)。ひとつのコンテンツをより深められるようになった気がします。
――当時の自分に何か言葉をかけるとしたら、どういったことを伝えたいですか。
「この先も並大抵のことじゃ変わらない。もし本当に変わりたいなら、仕事を辞めるくらいの何かをしないと変わらないよ」ということですかね。
――萩原さんから18歳の読者へ、エールをお願いします!
18歳に戻れるなら戻ってみたいとも思いますけど、街で高校生を見たときなんか、もう「若っ!」って思いますね。出ているものが違うなって。それこそ事務所の後輩で今17、18歳の男の子が何人かいるんですけど、並んだときに「あ、やっぱり違うわ。元気だ、みんな」と思いますもん。やっぱりエネルギーに溢れているので、何をするのにもチャンスなんじゃないですかね。やったことのないことでも、なんでもできると思います。失敗しても全然やり直せるし、無敵だと思います。だから興味のあるものをなんでもやってみてほしいですね。
刺激あり勉強ありという学ぶものが多い現場
――9月15日公開の映画『ミステリと言う勿れ』に出演される萩原さん。原作、ドラマともに大人気の作品ですが、どういったところが魅力だと思われましたか。
やっぱりこの作品においては(菅田将暉さん演じる)整さんが他にない象徴的なキャラクターですし、今回の劇場版は特にそうですけど、登場人物全員で足並みを揃えながらひとつのことに向かって突き詰めていくのは、お芝居をする上でも他の作品とは違うのかなと演じる前からも感じていましたし、現場に入るとそれをもっと感じたので、この作品の面白さのひとつだと思います。あと特に原作に関して、キャラクターがちゃんと描かれていて、事件の真相に進んでいきながらひとりひとりの心情みたいなものや、人間と人間がちゃんとそこに存在していて。同じものを見てもそのキャラクターを通すとちょっとずつ見え方が違って、そこがお芝居で噛み合うことでより面白さがあるのかなと思いましたし、だからこそ難しさはありました。最近でいうと、僕はこういうテイストの作品はやっていなかったのでチャレンジな部分もありましたし、すごく刺激あり勉強ありという学ぶものが多い現場でした。
――作品的にもそうですが、キャラクター的にもすごく新鮮に感じました。
そうですね。方言もそうですけど、あんまりやったことない役だったので、それはもう入る前から感じていた部分ではありますし、頑張ろうと思いながら望みましたね(笑)。
――今回の波々壁新音という役柄は、どういうことを意識して演じられたのでしょうか。
テンション的な意味では、整さん含め、狩集家のみなさんもどっちかというと落ち着いた方が多かったので、普通に話していくとある一定のテンションにしか収まらないことが多くて。その中で新音が突出して起伏の激しい役ではあったので、そういう意味では新音の上がり下がりがシーン全体のテンション感みたいなものに少なからず影響するなと思っていました。シーンによって監督も「もう少し上げてほしい」と言ってくださることもありましたし、新音のテンションがパーンと上がることで緊張感のレベルが一個上がったり、リアルな雰囲気も出るんですよね。それにある種、新音が視聴者の視点にもなっているなと思っていて。僕自身、台本を読んで全部を一回では理解出来ていなくて、ページを戻ったりしながら読んでいたんですけど、映画ってそれができない分、視聴者の方のリアルな反応というのは意外と新音に近い部分があるのかなと思って。新音は起こる出来事にシンプルにというか、表面的に見える部分に対して反応していることが多かったので、そこは新音の役割として大きいのかなと感じていました。
菅田さんの座長としてのあり方みたいなものはすごく勉強になった
――事務所の先輩でもある菅田さんとのお芝居のやり取りはいかがでしたか?
(整よりも)新音の方が年上なんですよね。そこはすごく変な感じでした(笑)。先輩だし、前回の共演作は先生と生徒で、役で年齢の上下が入れ替わることって今までなかったのですごく不思議な気もするし、油断するとその設定を忘れそうになるので意識はしたかもしれないです。特に序盤は違和感がすごかったです。でもそういうことが起こってもおかしくない年に自分もなったんだなというのもちょっと感じましたね。
――整のことを「ブロッコリー」と言うのは萩原さんのアイディアだったそうですね。
原作にあって、初対面でいきなり言う感じが好きだったんですよね。意外とああいう一言で新音という人物も見えるし、突然コミュニケーションを取らなきゃいけなくなる環境下では、いきなり硬い会話から入って一定の距離から動かなくなるよりもいいのかなとも思って。別に仲良くなるわけではないですけど、短期間で会ったばっかりの人といろんな情報を共有して話すという関係の中で、新音は他のみなさんと比べるとパッションで喋る部分もあるし、ちょっと距離感の近い人でもあると思ったので、ピリッとしたシーンですけど新音なら言える気がして。ブロッコリーかカリフラワーかすごく悩んで、ブロッコリーにしました(笑)。
――今回菅田さんとご一緒して、感じたことはありますか?
ここ数年で自分が主演で作品に入らせてもらう機会もある中で、菅田さんは主演を演じる機会が多い方なので、現場にいる上での座長としてのあり方みたいなものはすごく勉強になりましたね。ずっと見てきたものではあるんですけど、会うたび会うたび菅田さんも進化されているというか、より強くなっているので。現場での話し合いの中心はいつも菅田さんでしたし、その中でみんなの思いをうまく汲み取って一番納得できる形に最終的に導いてくれていたのも菅田さんだと思いますし。画面に映る前の時間の使い方だったり、現場や人との向き合い方だったり、人間力みたいなものを今回見せつけられた気がします。
――キャストのみなさんや監督と話し合われたというのは、どういったことについてだったのでしょうか?
やっぱり原作をできるだけ忠実に映像にする上で、そのよさを活かすためにいろいろ準備しているんですけど、漫画ではスッと入ってきた内容も、やってみると「何か違う」とか「これは違和感がある」みたいなことがどうしても出てくるんです。漫画や脚本は戻って確認できるけど、映画館で観る場合は戻れないので「これはなんだっけ」「なんでこうなったんだっけ?」ということを一つ一つみんなで確認していくんです。しかもシーンごとでキャラクターによって持っている情報が違ったりするんですよね。それもみんなで共有しておかないと微妙なズレでどんどんシーンの色やニュアンスが変わってきちゃうんですよね。こういうミステリーものって見せ方も見え方もすごく大事で、ニュアンスが変わるだけで違った伝わり方をしたり、ちょっとした仕草で出てしまった意図みたいなものが見えたときに、視聴者の方は混乱してしまうと思うんです。どう見せたいかみたいなことは台本に書いてあったので、そこを伝えるためにどうしていくかを共有して理解して、どう見せるか、どう表現するかを話すことがすごく多かったです。段取りから撮り始めるまでがこんなに長かった現場もなかなかないんじゃないかなというくらいで、後半に行けば行くほど、段取りをしてからもう一回机を囲むじゃないですけど、みんなでディスカッションを重ねましたね。早朝だと、日によって最初は頭が回っていないんですよ(笑)。なので撮る前にちょっと話して、頭を回してから撮る日もありました。
年がバラバラだったのがリアルに従兄弟っぽかった
――出演発表の際、「狩集家のみなさんとは撮影が進んでいくにつれダチョウの話をしたり、段々と本当の従兄弟のようなコミュニケーションが取れていたんじゃないかと思います」とコメントされていましたが、どのようにみなさんと打ち解けていったのでしょうか。
明確に何があったというわけじゃなくて、気づいたらみんなで喋っていたんですよね。それに年がバラバラだったのがリアルに従兄弟っぽかったのかもしれないですね。みんな全然世代が違ったからすごく心地よかったですね。
――その中でダチョウの話をされたのは、もちろん萩原さんから?
ダチョウは僕ですね、完全に。僕以外の人からダチョウというワードは多分出てないと思います。でもダチョウの話がみなさん一番聞いてくれた気がします。やっぱり動物ってすごいですね(笑)。みんな、動物が好きなんだと思います。やっぱりダチョウがすごいから……ダチョウってすごいんです。だから話も聞きたくなるんですよね。最初は確か、「ダチョウは時速何キロで走るでしょう?」みたいにクイズっぽく話したんですよ。それでみんな答えてくれて、知れば知るほど「ダチョウすごくない?」となって、どんどんみんなもダチョウをまみれになっていったという。
――他にはどういう話されたんですか?
撮影終盤とかはクイズをしていました。夜中まで撮影をしていると、やりとりがだんだん低カロリーになってくんですよね(笑)。だから頭がすっからかんでも聞ける動物問題くらいがちょうどいいんです。あとは自分の朝ごはんをクイズにしたり、しりとりとかもしていました。リズムしりとりみたいな感じでテンポにのってやろうと思っても、夜中だと頭が回らなくて一周もできないんです(笑)。
――今回は整や狩集家でひとつの謎に挑んでいきますが、もしそういう謎が目の前に現れたら、萩原さんはひとりで挑みますか?それとも誰かと一緒がいいですか?
ひとりじゃ限度があるんで、たくさんの人に協力していただきます。
――謎を解くのは得意だと思いますか?
いや、得意ではないと思います。(笑) ただ時として、誰かが気付くきっかけを見つけられるかもしれないです。あと記憶力は悪くないと思うんで、誰かが一度言っていたことは意外と覚えています。そういう部分で貢献したいですね。
――では個人的に気になっている謎や、解明したいことはありますか?
なぜ、朝は起きられないのか。
――それは人間にとって永遠の謎ですね。今はどうやって起きているんですか?
家を出る5分前とかに目覚ましをかけて、ギリギリで生きています。毎日辛いです。
――これまですっきり起きられたことはあまりないですか?
試合の日くらいですね(笑)。でもあれは起きたというより、気になって寝られていないというか、そもそも睡眠が浅かったんだと思います。
――寝起きはどうなるタイプですか?
顔が起きてないですね。半分寝ているみたいな状態だと思います。ボケーっとしています。
萩原利久さんから学生のみなさんに手書きのメッセージ!
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PROFILE
萩原利久
1999年2月28日生まれ、埼玉県出身。主な近年の映画出演作に、『美しい彼〜special edit version〜』(主演/23)、『劇場版 美しい彼~eternal~』(主演)、『キングダム 運命の炎』、『おとななじみ』など。現在ドラマ「真夏のシンデレラ」に出演中。また9月からCXにて初の冠バラエティ「萩原利久のwkwkはぎわランド」がスタート。
映画『ミステリと言う勿れ』
9月15日(金)全国ロードショー
天然パーマでおしゃべりな大学生・久能整(菅田将暉)は、美術展のために広島を訪れていた。そこで、犬堂我路(永山瑛太)の知り合いだという一人の女子高生・狩集汐路(原菜乃華)と出会う。「バイトしませんか。お金と命がかかっている。マジです。」そう言って汐路は、とあるバイトを整に持ちかける。それは、狩集家の莫大な遺産相続を巡るものだった。当主の孫にあたる、汐路、狩集理紀之助(町田啓太)、波々壁新音(萩原利久)、赤峰ゆら(柴咲コウ)の4人の相続候補者たちと狩集家の顧問弁護士の孫・車坂朝晴(松下洸平)は、遺言書に書かれたお題に従い、遺産を手にすべく、謎を解いていく。ただし先祖代々続く、この遺産相続はいわくつきで、その度に死人が出ている。汐路の父親も8年前に、他の候補者たちと自動車事故で死亡していたのだった…。
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取材・文/東海林その子
撮影/三橋優美子
ヘア&メイク:カスヤユウスケ(ADDICT_CASE)
スタイリング:鴇田晋哉