京都の大学生が本当に使う京都弁&使わない京都弁!有名なあの言葉、実際のところは?Vol.2 #学窓ラボ

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こんにちは、学窓ラボのふなっぴ(京大2年)です。学生ライター京都担当として、京都のあれこれをレポートしていきます!

前回書いた京都弁記事が好評だったので、「京都弁」について第二弾をお届け。京都出身大学生が本当に使う京都弁と使わない京ことばについて紹介します。
個人的には「いやこの言葉使うやろ」、「これ京都弁ちゃうやろ」と京都市民の中でプチ炎上しているのではないかとヒヤヒヤしておりますが……。これから紹介するのはあくまで私個人の経験に基づいた話です。ということで注意事項!!

※京都出身の大学生の身分である一個人による独断に基づいております。年代が上の人の間では普通に使われているかもしれませんし、大学生でも人によっては使うかもしれません。すべての大学生に当てはまるわけでは決してないのでご理解ください。
※昔から京都で使われている言葉は「京ことば」と言ったほうがいいらしいですが、最近になって京都で使われている言い回しはさすがに京ことばではないでしょうし、関西弁とかぶるものもあるので「京都弁」と表記しています(前回記事の「スマホどっか行った」は京ことば辞典には載っていないですからね)。「京都弁」という言い回しに違和感を覚える京都の読者さんもいると思いますが、ご了承ください。

目次
大学生が本当に使う京都弁
自分でも使っているかどうかわからない京都弁
そもそも誰かが使っているのを聞いたことすらない京ことば


大学生が本当に使う京都弁

1、上がる、下がる

<用例1>
A:「市役所ってどこにあんの?」
B:「河原町ずーっと上がってったら見えてくるで」
<用例2>
「こっから御池まで下がったら行けるんやな?」

上がる=北上する、下がる=南下する、という意味です。
北上する、南下する、よりも格段に言いやすいので結構使います。京大生の中には、京都出身でなくても言っている人がいました。

ここでちょっと京都市街地の道路について説明。京都の市街地の道路は、碁盤の目の形になっており、主要道路にはそれぞれ名前がついています。用例1だと「河原町通を北上」、用例2だと「御池通まで南下」ということですが、違いはわかりますか? 用例1は南北に走る通りを指定して、その通りを直進するということですが、用例2は東西に走る通りを指定して、別の通りを直進して、目的の通りにたどり着くということです。文章だけではわかりにくいと思うので、図を参照してください。

京都の市街地については、町名などの住所を言われるよりも、私は通りの名前を言われたほうがわかりやすいです。
例えば下の住所を見て、どの場所を指しているかわかりますか?

〒600-8412 京都府京都市下京区二帖半敷町先

私はこの表記方法だとどこを表しているのか全然わかりません。でも、ここは京都の人々にとって非常に身近な駅です。
正解は地下鉄四条駅。四条駅は通りの名前を使って言うと「四条烏丸」にあり、通りの名前を使えば、四条駅の場所はたった4文字で表せるのです。通りの名前はある程度覚えておくと、何かと役に立ちます。私はなんだかんだ丸太町から五条まで覚えています。

ちなみに、東西に行くことを表す京ことばはないんですよね。左に行く、右に行く、とは言わないのです。不思議ですね。

2、ほんま

<用例1>
「なんでこんな課題多いねん……。ほんま無理やって」
<用例2>
A: 「さっきUFO見たんやけど」
B: 「ほんまかぁ?」

「本当に」という意味です。
用例1は「マジで無理」という言い方があると思いますが、そんな感じです。 用例2のBのセリフは「マジで?」とも言いかえられますし、「うそぉ?」とも言いかえられます。このように、真偽を確認するときにも使えます。

3、なんぼ

<用例>
A: 「新しい扇風機買ってきた」
B: 「なんぼしたん?」

「いくら」という意味です。値段を聞くときに使います。
でも大学生でこの言葉を使っているのは私くらいかもしれません。理由としては周りに京都出身の人が少ないのと、ずけずけと人に値段を聞くのはあまりよくないだろうという思いがあるからだと思います。でも私はものの値段が気になることがあるのでついつい聞いてしまいます。家族間ならば遠慮なく使える表現です。

4、アホ

<用例1>
A:「Cがな、『俺は地頭いいから勉強なんかせんでも余裕や!』って言ってたけど普通に単位落としてたわ」
B:「アホちゃう?」
<用例2>(こんなことしてて意味あんのかな……。アホくさ)

「バカ」と同義です。
関西出身でない人は、「アホ」と言われるとすごく貶されたように思われるらしいですが、たぶん関西人は無意識に使っていると思うので、「アホ」と言われても気に留めないでおきましょう。
関西では「バカ」という言葉はほとんど使いません。バカと言われるとアホと言われるよりも、「今馬鹿にされたな……」という思いが強くなります。正直、バカという言葉はアニメやマンガくらいしか見ることがありません。「どこ行ってたのよ、バカ! 心配したんだからねっ!」とツンデレキャラが言っているイメージが強いです。

用例2は言い換えるならば「バッカじゃないの?」というニュアンス。ただし本当に親しい人でないと失礼になってしまう恐れがあるので、どちらかというと、心の中でバカバカしいと思ったときに「アホくさ」と思う2の用法のほうが多いです。

バカバカしいとは言うのに、アホアホしいとは言わない。アホくさいとは言うのに、バカくさいとは言わない。バカにされたとは言うのに、アホにされたとは言わない。日本語って不思議ですね。

5、ややこしい

<用例>
A:「前Bが読んでた本どう? おもろい?」
B:「あんまおすすめはできんな。登場人物多すぎてややこしかったわ」

「複雑な」という意味です。
昔NHKの教育テレビで「ややこしやー、ややこしやー」と言っている人がいた記憶があります。なので関西出身じゃなくても知っている人はいるかも……?

6、しょうもない

<用例>
(芸人のつまらない一発ギャグを見て)
「しょーもな……」

「つまらない」という意味です。これについて特に付け加えることはありません。ぐだぐだ説明していてもしょうもないと思うので。


自分でも使っているかどうかわからない京都弁

1、行けたら行くわ

<用例>
A:「今日の夜CとDとご飯食べに行こうと思ってるんやけど、Bも来る?」
B:「あー……、行けたら行くわ」

要するに「行かない」ということです。まれに行くこともあるかもしれませんが、基本は行かないです。
昔はやんわり断るときに使いやすかったかもしれませんが、テレビなどで特集されて意味を知っている人が増えたので、今では言葉の真意がバレバレ状態。それならばちゃんと理由を説明して断ったほうが印象がいいんじゃないか?と思います。
そもそも私は遊びやご飯に誘われることがめったにないので、使う機会がありません。この言葉を使う頻度と友達の多さに相関関係はあるのか、気になるところです。でも使ったことはあるような気がします。

2、いらう

<用例>
「あんまいらわんといてな、すぐ壊れるから」

「触る」という意味です。どちらかというと触らないで、という意味で否定形で使うことが多いと思います。「触る」と文字数が同じなので最近は「触らんといて」と言っているような気がしますが、無意識に「いらう」と言っているときもあるかもしれません。

3、なおす

<用例>
「ちゃんとそのおもちゃなおしや」

「片付ける」という意味です。子どものときは片付けができないときに親に言われたと思いますが、大人になるとそこまで使わなくなった気がします。自分から片付けることが多いので、人から指示されたり人に指示したりすることがあまりないような。それでもたまに使っている可能性はあります。


そもそも誰かが使っているのを聞いたことすらない京ことば

1、いけず

「意地悪」という意味です。
そもそも当てはまる人がいないような……。子どものときはじゃれ合い的な感じでわざと意地悪したりとかもあったかもしれませんが、大人になるとあんまりないですよね? いい年して意地悪をする人って大人げないですし。使う機会が見当たらないです。

2、ごもく

「ゴミ」という意味らしいです。じゃあ五目ごはんはどうなるんでしょう。おいしいのに。 ゴミ収集車の名称はごもく収集車じゃないし、ゴミ箱がごもく箱という名前で売られているのを見たこともないです。推測するに書き言葉では使われないのだと思います。

3、べべ

「着物」という意味らしいです。 京都は着物レンタルの店が多いですが、「べべレンタル!」とポスター等を貼り出している店は見たことがありません。こちらも話し言葉専門の単語なんですかね。

ポケモンセンターキョウトにいた、べべを着た大量のピカチュウです。なんなんでしょう、京都のポケセンの画像って、京都の言葉を解説するのに使いやすいんですかね。前回記事でも使っていましたし。



今回は本に掲載されている京ことばを中心に使うか使わないか紹介してきました。京都に来られた際には実際にこれらの言葉が使われているかどうか、周りの人の会話を聞いてみるのもいいかもしれませんね。ほしいときにぴったりその言葉が出てくるかはわかりませんが。あと、あからさまに盗み聞きすると怪しまれるので、その辺は気をつけてください。

参考文献:『新版 京都・観光文化検定試験公式テキストブック』


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