【今更聞けない! ふるさと納税のメリットは?】特産品がもらえて税金も安くなるって本当⁈ はじめての「ふるさと納税」おどおど #あつまれ!_おどおど学生。
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「ふるさと納税」という言葉もずいぶん一般的になりました。学生読者の皆さんも言葉はご存じでしょう。しかし、ふるさと納税がどのような仕組みになっているか知っているでしょうか? 大学生でも確定申告をしなければならないほど所得がある人は知っておいた方がいいですね。
今回は「ふるさと納税」についてご紹介します。
「ふるさと納税」とは?
「ふるさと納税」という名称がややこしいのですが、実はこれは「寄付」です。
自分が住んでいる自治体に納めるべき税金を、他の地方自治体(都道府県や市区町村)に寄付できるという制度なのです。
最初にネタを割ってしまいますと、税金をその分安くするという「控除」を用いた仕組みになっているので「納税」という言葉が付いています。
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●控除って何?
まず「控除」です。大学生の皆さんにとっては全くピンとこない言葉でしょう。ニュースなどではよく使われますが、基本納税者でなければ実感できないはずです。もちろん社会人になってずいぶんたってから控除の意味に気付く人も少なくありません。
控除とは、簡単にいえば「税金がかかる所得からその分引いてもいいよ」ということを意味しています。税金は基本自分が得た所得についてかかります。
仮に、所得が1,000万円あって、税率が20%だとすると「200万円」が税金でもっていかれます。しかし、「所得から30%引いていい」という控除があれば、「所得1,000万円 ☓ 30%」で所得から300万円を引くことができます。
そうすると……1,000万円 - 300万円で「700万円」が所得となって、これに20%の税率ですから、税金は「140万円」になります。
このような控除があれば、ない場合の「200万円」と比較して、税金は「60万円」安くなるわけです。これはあくまでも例えばの話ですが、控除というのは「税金をまけてあげますよ」という仕組みです。
●ふるさと納税の仕組み
ふるさと納税の仕組みがどのようになっているかというと――総務省の説明図を以下に引いてみます。
⇒参照・引用元:『総務省』「ふるさと納税のしくみ 税金の控除について」
あなたが行う寄付金の金額は、自己負担の2,000円を除いて、地方自治体が課す住民税・所得税から控除されます。
寄付した金額をすっかり控除してもらえることを「全額控除」といいますが、これが適用される上限金額は決まっています。上限額を超えると、自己負担分が多くなってしまいますから、上限額を確認しなければなりません。
細かい計算は省略しますが、全額控除となる上限金額の目安については総務省の以下のページで確認することができます。
⇒参照:『総務省』公式サイト「全額控除されるふるさと納税額(年間上限)の目安」
https://www.soumu.go.jp/main_sosiki/jichi_zeisei/czaisei/czaisei_seido/furusato/mechanism/deduction.html#block02
例えば、独身・給与収入300万円の場合には、全額控除になるのは目安として「2万8,000円」です(自己負担の2,000円を引いてです)。
本質的には税金と寄付のバーターで、税金の代わりに寄付金が「あなたが選んだ地方自治体」へいきます。つまり、納めるべき税金は形を変えて別の地方自治体にいくわけです。だからこそ「ふるさと納税」という名称になっているのです。
「ふるさと納税」のメリットとは?
というような仕組みですが、ふるさと納税には以下のようなメリットがあります。
1.税金の納め先を自分で決めることができる
2.納税先から返礼品をもらえることがある
3.寄付金の使い道を指定できる
「1」は上記のとおりですが、「2」のメリットは大きいです。寄付した金額の30%までの返礼品が寄付した地方自治体から送られてきます(返礼品がないこともあります)。
多くの自治体では、寄付を募るために現地の特産品など地方色豊かな返礼品を用意しています。中には高級食材などもあって「寄付しようかな……」という気にさせられます。
「3」が興味深いところで、寄付金をこれに使ってほしいと指定できるのです。例えば、筆者の生まれ育った奈良県奈良市では、
1.文化財の保存および活用事業
2.観光振興事業
3.子育て事業
4.教育事業・学校図書の充実
などといった寄付目的の選択肢が並んでいます。寄付する際にはこれらの中から使用目的を選択します。ふるさと納税が時に「自分が納める税金を、自分の故郷など『使ってほしい自治体』に送れる。その使用目的も指定できる画期的な制度」といわれるのは、こういう仕組みがあるからです。