「まずは動くこと、失敗とか成功なんてどうでもいい」元年俸120円Jリーガーが伝えたい「かっこいい生き方」とは?

編集部:ゆう

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かっこいい生き方って、なんだろう?

「将来何をしたらいいかわからない」「何かしたいけど何をしていいかわからない」「失敗したくない」と悩める学生は少なくないはず。でもどうせなら、できるだけ楽しく、かっこよく生きていきたい。

そこで今回は、元フェイスブックジャパンの代表取締役で、現在はMOON-Xを手掛ける長谷川 晋さんが、元Jリーガーで格闘家の安彦 考真さんと対談! キックボクシング仲間の二人が、「かっこいい生き方」をテーマに語り語り合いました。

前回の記事はこちら→「かっこいい大人(ひと)」に会いたい (第2回) #IT評論家 尾原和啓さん

PROFILE

長谷川晋

2歳から9歳までアメリカ、シアトルで育つ。京都大学経済学部卒、体育会ハンドボール部主将。2000年に東京海上火災入社。P&Gで10年間、マーケティングを統括。その後、楽天の上級執行役員としてグローバル17ヵ国および国内グループ全体のマーケティングを管掌。2015年Facebook Japanの代表取締役に就任、在任中にInstagramはMAU810万から3,300万に。2019年8月にMOON-XInc.を創業。最新著書「今すぐ結果が出る 1ページ思考」(ダイヤモンド社)
Twitter: https://twitter.com/shinhasegawa8

 

安彦 考真

職業「挑戦者」/ヴィーガン格闘家/元年俸120円Jリーガー/EXECUTIVE FIGHT 武士道-75kgトーナメント初代王者 44歳でRISEデビュー戦1RKO勝利。聖地後楽園で2RKO勝利。RISEの舞台からRIZINへ。自分の人生のジャイアントキリングを起こす

安彦考真という男のチャレンジングな生き方

長谷川さん 今日は「かっこいい大人ってなんだろう」というテーマで、格闘家の安彦さん(あびこ)さんに来てもらっています。まず簡単な自己紹介をお願いできる?

安彦さん 安彦考真です。もともとサッカー少年だったのですが、20代でサッカー選手の夢は諦めて、15年間くらい社会人として仕事していました。当時は年収も1000万円くらいあって、恵比寿のいいところに住んでいたんですけど、39歳のときに「人生このままでいいのか」「まだ納得いっていない部分があるんじゃないか」って考えてみたんですね。

そこで仕事を全部辞めて、それまでの後悔みたいなものをノートに書き出したら、結構たくさんあったんです。その中でも、自分が本当に好きで、なおかつ挑戦したかったのがサッカー。「15年ぶりに夢を取り返しに行こう」と思って、Jリーガーを目指すことにしたんです。

長谷川さん 39歳で仕事を全部やめてJリーガーを目指す。そんな人、あびちゃんくらいしかいませんよ。

安彦さん 仕事を続けながらJリーガーを目指す手もあったかもしれないけど、それじゃあさすがにJリーガーに失礼だろうと思ったんです。高い年収や恵比寿の家を捨てるのは大変でしたけどね。その結果、40歳でJリーガーになることができて、41歳でプロデビュー、42歳で現役を引退しました。

僕はサッカーの引退後も挑戦者として生きていたいと思っていたので、引退セレモニーで「これからは格闘家になってRIZINを目指す!」って宣言したんですよ。みんなの前で言っちゃった手前、やるしかないですよね(笑)。

格闘技は43歳から始めて、今年2月にプロデビュー。現在プロで3戦、トータルで7戦していますが、今のところ7戦1分で無敗です。サッカーより格闘技のほうが向いていたんじゃないかっていう(笑)。まぁ、そんな流れで現在に至っている感じです。

長谷川さん つい先日もスイスでも試合して帰ってきたところですよね?

安彦さん そうですね。10月23日が試合だったかな。海外での試合は初めてでした。サッカーでは何度かあったんですけどね。

長谷川さんと安彦さんの出会いは「殴り合い」だった!?

長谷川さん あびちゃんとはもうだいぶ長い付き合いになりますが、もともとはキックボクシングのジムで出会ったんですよね。

安彦さん そうそう。

長谷川さん 元K-1王者の小比類巻貴之さん、僕らは“コヒさん”って呼んでいますが、あびちゃんとは彼のジムに一緒に通った仲なんですよ。数年前、いつもどおりジムに練習に行ったら、「今日はプロ格闘家志望の元Jリーガーと一緒の練習になります!」って唐突にアナウンスがあって、そこで初めて一緒に練習したのがキッカケですね。

安彦さん その日、晋ちゃんといきなりスパーリングすることになったんですよ(笑)。それこそヒートアップしすぎてコヒさんに止められましたよね。

長谷川さん そうね(笑)。

安彦さん 結構マジでぶつかり合ったんです。同じ歳ってことも聞いていたので、なんか熱みたいなものを感じてしまって。あのスパーリングは今も忘れません。

長谷川さん 当時はまだ二人とも下手クソだったので、今思えば子供の喧嘩みたいなものだったと思います。それでも激しく戦って、コヒさんに止められたんでしたね。

安彦さん でも、その瞬間に感じ取ったものがあって、そこから一気に仲良くなっていったんですよ。試合でもお互いに応援し続けていましたし。

長谷川さん 気づけば“あびちゃん”って呼ぶようになってました。そんな経緯で、格闘家とビジネスマンという立場の違いはありますが、お互いに刺激を与え合いながらやっている友達ですね。

「正解のない時代」のかっこいい生き方ってなんだ?

長谷川さん それでは本題に。今は「正解のない時代」といわれていますが、この時代をどう生きるのが「かっこいい生き方」だと思いますか?

安彦さん 僕が思ったのは、正解はひとつじゃなくて、実は無数にあるんじゃないかということ。「正解のジャッジを他人に委ねる時代」が続いてしまったからこそ「正解のない時代」とされてきたけど、今は「自分の中にある正解を探す時代」になったんじゃないかと思っているんです。

長谷川さん なるほど。

安彦さん そもそも、正解は自分の中にしかないんじゃないのって思います。サッカーをやっているときは、「監督が正解を持っている」と思ったこともありました。でも、海外の選手を見てみると、正解は自分の中にしかないということを学べた気がするんです。

僕の思う「かっこいい」の定義は「自分の中の答えを持っていて、それを貫ける人」。そして、「自分に嘘をつかない人」。何かを得るために大風呂敷を広げたり、事実をちょっと盛る人もいます。それが必要なときもあるのかもしれませんが、自分に嘘はついちゃいけないと思うんですよ。そこにかっこいい大人の定義があると思っていますね。

長谷川さん うんうん、わかる。

安彦さん あとは素直な人。「ありがとう」「ごめんなさい」「ただいま」「おかえりなさい」「いただきます」「ごちそうさま」といったことを、着飾らず、ストレートに言える人が素敵だなって思います。僕も気をつけるようにしているんですけど、本当はナチュラルにできるようにならないといけないなって思うんです。

長谷川さん 自分の中の正解を見つけるのって、簡単に思えて実は難しいんですよね。どうすれば見つけられますか?

安彦さん 僕もずっとそれに悩んでいるんだけど、ひとつ言えるのは「迷い」と「悩み」は違うということです。迷いは行動前、悩みは行動後に生まれると思うんです。

長谷川さん 確かに

安彦さん ってことは、悩み多き人生は幸せですよね。迷っている段階では人に相談できない。まずはあなたが答えを見つけなきゃいけないでしょ、っていう話で。でも、悩んでいる人はどんどん人に頼っていいと思うんです。結局、自分で行動をしなきゃ正解は見つかりませんよ。まずは動くこと。失敗とか成功なんてどうでもいいんです。

失敗や成功で一喜一憂しないこと! その理由は

長谷川さん どうでもいい?

安彦さん 研究者は失敗するほど喜ぶんですよ。実験って、消去法だから。失敗したことでどんどん成功が絞られていくわけじゃないですか。僕たちは誰もが自分の人生の研究者だと考えれば、いかに失敗を繰り返せるかがポイントだと思うんです。あとは栄養と一緒で、情報を取りすぎないことも大事ではないでしょうか。

長谷川さん 栄養と情報を取りすぎないっていうのは?

安彦さん いくら栄養があっても、摂りすぎれば栄養過多になるじゃないですか。今はどう考えても情報過多な時代ですよ。できるだけスマホもテレビも見ずに、自分のことをノートに記してみましょう。自分と向き合うって、めちゃくちゃ難しいんですよ。僕もノートをつけているけど、ノートを前にすると手が止まるのよ。だから、湖みたいなところでぼーっとするんです(笑)

長谷川さん なんで湖なんですか?(笑)

安彦さん 行けばわかるけど、湖で何もしないと退屈でしょうがないんですよ(笑)。海や川はまだいいですよ。流れがあるし、音もあるから。でも、湖には何もないからね。そういうところでケータイに触らず、情報を遮断して強制的に自分と向き合う。こういう時間は大事だと思いますね。

長谷川さん そもそも正解はそう簡単には見つからないから、動いて悩みながら見つけなければらない。そして、あとは自分と向き合う時間をいかに作れるかが重要だと。なるほどね。

安彦さん あっ、でも試合前は違いますよ。何も考えたくないから興味のないドラマを流したりする。でもストーリーも何も入ってこない(笑)。何もしないと試合への恐怖が勝っちゃったりするので、そっちに思考がいかないよう、とにかくいろんな情報を摂取して気を紛らわせています(笑)。

編集部:ゆう

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学生に「一歩踏み出す勇気」を持っていただけるような記事を届けたいです。

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