印象に残る作品を作る!エッセイを書く前に考えたい、たった2つの大事なこと
こんにちは。フリーライター・作家の田中青紗です。普段はwebメディアに掲載する取材記事や短編小説、エッセイなどを執筆しています。
私は毎月開催されている、エッセイコンテストの企画に携わっています。これまでたくさんの作品を読ませていただきました。
今回はエッセイが書きたい学生さん向け! 普段から私が意識している、エッセイを書くときのヒントをご紹介。エッセイを書く前に少し意識すると、より印象に残る作品が作れるかな?と思うことをお話しします!
エッセイを書く前に考えたいこと2つ
(1)キーワードを通して何を伝えたいのか
そもそもエッセイとは、自分の体験や思考を自由な形式で書いたものです。
ただ、自由に書いては良いものの、エッセイは個人的な日記とは違い、あくまで人に読んでもらう文章です。人に読んでもらうからこそ、言いたいことが伝わり、読者に共感・発見・理解などの楽しさを感じてもらう工夫が必要となります。
書きたいことをたくさん盛り込んでしまい、読んだときに「結局何が言いたいのだろう」となってしまうのはもったいない!
まずはキーワード(テーマ)を通して、「私は何を伝えたいのか」を考えてみましょう。言いたいことの軸が決まっていると、読む側も共感・発見・理解がしやすく、心に残る作品になります。
例えばエッセイコンテストの9月キーワードだった「勝負服」の場合、「勝負服」というキーワードを通して、読者に何を伝えたいのかを考えます。
伝えたいことがいくつも盛り込まれていると軸がぼやけてしまうため、まずは一つに絞ってみてください。
(2)どのエピソード(体験)をピックアップするのか
伝えたいことが決まったら、その思いが伝わりやすい具体的なエピソードを考えます。自分の体験や思考を書く場であるからこそ、「なぜあなたはそう思ったのか」が分かるエピソード(きっかけ)があると、読み手がイメージしやすく作品の説得力が増します。
(例)
キーワード:勝負服
伝えたいこと:お気に入りの洋服は、私に自信を与えてくれる
エピソード:今度プレゼンをするため、ジャケットが必要になった。アルバイトをしてお金を貯め、少し背伸びをして憧れのブランドのジャケットを購入。後日そのアイテムを着用してプレゼンに臨んだら大成功。普段は緊張してしまいやすいけれど、お気に入りの洋服を着用すると、自信が生まれることを知った。
伝えたいことと、エピソードをまとめておくと、作者が「勝負服」を通して表現したいことが分かりやすくなります。また自分で書くときに、軸がブレずに書き進められますよ。
ちなみに、考えるときに(1)(2)の順番が逆になる場合もあります。先にエピソードが浮かんでから、自分を深掘りして伝えたいことが見えてくることも。どちらの軸でも考えるようにしていると、キーワードに対して何を書くのかが浮かびやすくなると思います。
(3)どのように組み立てていくのか
(1)と(2)が決まったら、構成を考え本文を書いていきます。
・エピソードのどの瞬間を詳しく書くのか
・どの順番から書くと伝わりやすいのか
・ターゲットは誰にするのか
などによって、構成の組み立て方や語り口が変わってきます。
文章に正解はないので、ここからはたくさん書いて自分の納得のいく形を模索していくことになりますが……まずは(1)(2)がしっかりと決められると書きやすくなると思います。
【まとめ】エッセイは難しいけれど、楽しい
エッセイを書くのは難しいけれど、自分の体験や思考を紐解くのは楽しいもの。少しの工夫でより深みのある作品が作れると思います。執筆の参考になれば嬉しいです。
作品が書けたら、ぜひエッセイコンテストに挑戦してみてくださいね!
田中青紗(たなか あさ)
テレビ番組制作会社勤務からフリーライターへ転身。現在は、取材・コラム・短編小説を中心に執筆中。過去にマイナビ学生の窓口にて短編小説を掲載。
2021年には、LivingAnywhere Commons×新しい働き方LAB 創作コンテストの企画・運営・審査員を務める。
note:https://note.com/tanakaasa_life
キーワードからどんなお話が生まれるのか楽しみです。自由な発想で“大学生の今”を表現してください!
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