カレー大學学長直伝! はじめての『インド料理店おどおど』を解決 #あつまれ!_おどおど学生。
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外国の料理の中でも、最近身近なものになりつつあるのがインド料理。スパイスの効いた本場のインドカレーや、香ばしく焼かれたナンにハマる人が増えていますね。読者の皆さんの中にも「インド料理店に行ってみたい」と思っている人が多いのではないでしょうか。しかし、一度も行ったことがないと、何を頼めばいいのか、マナーはどうなっているのか分からないことが多いはず。そこで、カレー専門家を育成する『カレー大學』の井上岳久学長協力の下、「初めてのインド料理店でおどおどしないためのイロハ」をまとめました。
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▼おどおど解決ポイント
1.どんなお店かあらかじめ調べておこう
2.最初は人気の高い3つのカレーからチャレンジ
3.インド料理はスパイスを堪能しよう
インド料理店に入る際の注意点は?
チェーンのレストランや一般的な日本の料理店と違って、インド料理店は独特の雰囲気が漂っています。そのため、入るのに戸惑うという人も多いでしょう。しかし、特にドレスコードや決まりごとはないため、普通の飲食店と同じく「いつもどおり」に入ればOK。井上学長によると、「恐れずに、むしろ『独特の雰囲気を楽しむ姿勢』で入店すれば、より楽しめます」とのこと。気になるお店があれば思い切って入ってみるといいですね。「行きつけの店」になるかもしれません。
ただし、これは街中にある一般的なインド料理店の場合。高級店とされるインド料理店ではドレスコードが定められているケースもあります。ノーネクタイや短パンでは入ることはできないので、行きたいと思っているインド料理店がどんなお店なのか、あらかじめ調べておくことも重要です。
また、お店に入る前段階、「店選びのポイント」としては、もし明記されているのであれば「北インド料理」のお店がお勧め。日本でも北海道と沖縄で料理の味付けなど特徴が異なるように、インドも南北に広いため、北と南では個性の異なるカレーになっています。井上学長によると「一般的に、北インドカレーの方が日本人が想像する『インドカレー』です。南のカレーはスパイス感が強く辛さも強いため、初めての場合は北の方がいいかもしれません」とのこと。
とはいえ、個性的な南インドのカレーがばっちりハマる可能性もありますし、「南インドカレーを知っている」と「通ぶれる」かもしれません。機会があれば、チャレンジしてみるのもいいですね。
初めての人にお勧めのカレー3種
初めての場合、どんなメニューを頼めばいいのでしょうか? 井上学長によると、まずカレーは以下の3種類がお勧めとのことです。
チキンカレー
鶏肉が入ったスパイスの効いたカレー。インドカレーといえばまずこれ、という基本のメニューです。
バターチキンカレー
トマトとバターをたっぷりと使ったマイルドな味のカレー。辛さもひかえめで日本人も食べやすいのが特徴です。
キーマカレー
ひき肉を使ったカレー。日本だと牛肉や豚肉を使ったものが一般的ですが、宗教上の理由から、インド料理店で供されるのは羊肉や鶏肉のキーマカレーです。
この3種は日本人でも食べやすい人気のあるメニュー。まずはこの3種類からスタートしてみるといいでしょう。
また、インド料理店といえば「ナン」も欠かせません。ナンもニンニクを使ったもの、中にチーズを挟んだものなどさまざまな種類があるので、プレーンのナン以外にも気になるものがあれば頼んでみるといいですね。また、インドカレーにはライスが合うものもあります。おなかいっぱいになるかもしれませんが、ナンだけでなくライスも頼むと、楽しみ方が広がるでしょう。ご飯ものでは、「ビリヤニ」(カレー風味の炊き込みご飯)もお勧めです。
サイドメニューでは、スパイスとヨーグルトを混ぜたソースを塗って焼いた「タンドリーチキン」が人気の高いメニュー。カレーと一緒に楽しむのもいいでしょう。
注文する際に気を付けたいことは?
料理を注文する際に気を付けたいのが「辛さ」です。インド料理店のメニューにはどのくらいの辛さの料理なのか記載されていることが多いので、まずはこの辛さの段階を参考に頼みましょう。スタッフから「辛さはどうしますか?」と聞かれるので、最初は少し控えめで頼むのがお勧め。
というのも、店にとっては「普通」であっても、食べてみると「激辛」というケースも少なくないからです。井上学長は「カレー大學の近くにある店のチキンカレーが、普通でも食べられないくらい辛いです。店の傾向を知るためにも、まずは辛さ控えめで頼むといいでしょう」とおっしゃっていました。特に、スタッフがインドやスリランカの人だった場合、「辛くないですよ」と言われてもうのみにしないように。「本場の感覚」と日本人の感覚が違うことを覚えておきましょう。
また、インド料理店では、先の3大人気メニュー以外にも、聞きなれないけどおいしい料理はたくさんあります。お店で気になるメニューがあればスタッフにどんな料理か聞くのもいいですが、ある程度予習をしておくのもお勧めです。注文もスムーズに行えますし、楽しみ方も広がります。
インド料理をより楽しむポイント
井上学長に「インド料理をより楽しむポイント」を伺ったところ、「インド料理では、とにかくスパイスを楽しんでください。クミンやカルダモン、コリアンダーが効いてるね……とウンチクを語りながらスパイスを楽しむのが醍醐味です」とのこと。慣れてきたら一人ずつ好きなカレー頼んで、みんなでシェアして楽しむのもいいでしょう。
また、井上学長によると「カレーは素晴らしいコミュニケーションツールでもあります。基本、カレーが嫌いな人はいませんから、一緒に食べに行き、そこで楽しい時間をすごせば仲良くなれます」とのことです。社会人でもカレーを食べながらミーティングを行う会社もあり、大学生の場合はゼミやサークルの親睦会でインドカレーを楽しむのもいいかもしれません。インドの文化を学ぶという意味でも、カレーは最高の入り口だといえるでしょう。
解決!! はじめてのインド料理おどおど
初めてのインド料理店に行く際の注意点やお勧めの料理、より楽しむためのポイントをご紹介しました。井上学長のアドバイスを押さえつつ、どんなメニューがあるのか予習をしておけば、おどおどせずに済むでしょう。もしかすると、インド料理にハマるかもしれませんし、趣味のひとつにもなるかもしれません。「一度もインド料理を食べたことがない」という人は、ぜひ挑戦してみてください!
教えてくれたのはこの人!
井上岳久 カレー大學学長
1968年生まれ、カレー業界を牽引する業界の第一人者。カレー総合研究所代表。横濱カレーミュージアム・プロデューサーを経て現職に至る。横濱カレーミュージアムを立ち上げ、2002年11月にプロデューサーに就任し、入館者数減少に悩む同館を復活に導く。有名料理人の店舗コーディネートや大手企業の商品開発にも携わり、数々のヒット商品を手掛ける。2006年に独立しカレー総合研究所、2014年にはカレー大學を創設し、カレーのプロフェッショナルの育成に力を入れている。著書に、『カレーの世界史』(SBビジュアル新書)、『おとう飯カレー』(徳間書店)、『日本全国ご当地レトルトカレー図鑑』(タイヤコレクション)、『カレーの経営学』(東洋経済新報社)など。