担当者が明かす、「雪見だいふく」製造の意外な舞台裏!中央研究所アイスクリーム研究課・澤田燎さん【株式会社 ロッテ】

編集部:ゆう

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プロフィール:澤田 燎:2019年入社

所属部署:中央研究所アイスクリーム研究課
経歴:入社からアイスクリームの研究室に所属し、現在は雪見だいふくの商品開発を担当。

「将来の“なりたい自分”がまだわからない」ーーそんな悩みを抱えるみなさんに、いろんな企業で活躍する先輩たちの姿を通してロールモデルを見つけてもらう企画「#お仕事図鑑」。

今回はお菓子やアイスでおなじみの「ロッテ」で働く先輩社会人にインタビュー。

中央研究所アイスクリーム研究課で働く澤田燎さんに、日々の仕事内容や学生時代に取り組んだことについてお話を伺いました!

学生時代編菌や医薬品の研究者が“お菓子業界”を志望したワケ

――澤田さんは、どんな学生時代を過ごされていたのでしょうか。

理系の大学で、納豆菌に関する研究をしていました。生物系の研究は待ち時間も多いので、その間に趣味のテニスをして、またラボに戻って研究をする……この繰り返しですね。大学院では、核酸医薬品について主に研究していました。

――学生時代に一番頑張ったことは何ですか?

やっぱり研究ですね。特に大学での研究は印象に残っています。納豆の大手メーカーと共同で研究していたのですが、そこで広くディスカッションもできましたし、いろんなことが学べてとても刺激的でした。>

――仕事で役立っている学生時代の経験があれば教えてください。

学生時代の研究は今の仕事と直接関係はありません。ですが、物事の考え方という意味では活きています。

例えば、工場の方と打ち合わせするときも、どういう情報に基づいて、どのように説明すれば説得力が持てるかということを意識しています。学生時代もデータを見ながら、どうやって仮説を証明するかということを考えながら実験していたので、当時の経験はそのまま仕事に活きていると思います。

――就活前にやっておいたほうがいいことがあれば教えてください。

自分がやりたいことを見つけることが一番大事だと感じています。例えば、お菓子業界にもいろんな仕事があるので、そのなかでも自分のやりたい業務はどういうものかを見つけておくといいと思います。私は就活中から「開発に携わりたいな」と考えていました。父が開発系の仕事をしていたので、もともと憧れがあったというのもあります。

――今の会社を選んだ理由を教えていただけますか?

就活当初は製薬業界を志望していたのですが、製薬業界は“数十年にひとつ新薬ができるかどうか”という世界なんです。でも、一生をかけてひとつしか商品を開発できないのだとしたら、ちょっと自分のやりたいことと違うな……と感じました。

それで業界研究をしてみると、お菓子は新商品の出るペースがすごく早いことに気付いたんです。お菓子は消費者を笑顔にしますし、特にロッテはお菓子やアイスなどカテゴリーも広いのでよさそうだなと思いました。

社会人編担当者が明かす「雪見だいふく」の製造の舞台裏

――今のお仕事の内容をご紹介いただけますか?

アイス研究部で商品開発を担当しています。具体的には、マーケティング担当者と商品コンセプトを決め、研究の私たちが原材料の品質特徴など具体的な商品を提案し、その後に工場と製造方法について検討を進めていく……といった流れですね。2022年の1月から期間限定で販売された「雪見だいふく×桔梗信玄餅」は私が担当しました。

――この仕事ならではの特徴的な作業があれば教えてください。

雪見だいふくの試作でしょうか。工場では“機械を使ってどう製造できるか”を考えますが、私たちはまず“どんな味にするか”“どんな食感にするか”を考えます。試作する際は、自分でアイスをお餅に包んで食べてみて、美味しいかどうかを評価しています。

実は、和菓子職人さんのように、ひとつずつ手作りで味を試しているんですよ。それをマーケティング担当者や研究所の皆さんに食べてもらって、実際に商品化するものを決めていくというかたちになります。

――「雪見だいふく」は完成された商品だという印象がありますが、まだ研究する余地があるんですか?

雪見だいふくは昨年、発売から40周年を迎えましたが、今も餅などの改良を続けています。食感の好みも時代と共に変化していますから、時代に乗り遅れないよう、常に品質のブラッシュアップをしてこそブランドとして価値が出てくると思っているので、研究は今後も続けていきます。

――実はあまり知られていない仕事の「秘密」はありますか?

コンビニのプライベートブランドのアイスなども見かけたことがあると思いますが、実はロッテのようなアイスメーカーが製造を担当しているんです。

「こんな商品を作りたい」といったことをコンビニなどの流通担当者から相談を受け、「では、こんな品質でどうですか?」と提案して作っているんです。

ぜひ一度、プライベートブランドのパッケージ裏を見てみてください。皆さんの好きなアイスの製造元が「ロッテ」になっているかもしれませんので(笑)。

――今の仕事のやりがいについて教えてください。

担当した商品が店舗に並び、実際にお客さまの手に取ってもらえた瞬間はやりがいを感じます。

今はSNSでも商品の評価がダイレクトに見られるので、それが次のモチベーションに繋がりますね。厳しいご意見もいただきますが、それは次の改善点のヒントにもなるのでプラスに捉えています。

――今の仕事の面白いと思う点や魅力を教えてください。

アイスというジャンルは、チョコをかけたタイプや果汁のフルーツバー、クッキーやナッツ、焼き菓子を使ったアイスなど、非常に多くの種類があります。いわば、お菓子で使われる原料のすべてが使えるカテゴリーなので、本当にいろんなことが学べますし、可能性も無限大ですから、そういう点でも面白いなって思いますね。

――今の仕事に求められるスキルは何でしょう?

非常に多くの部署とやりとりをするので、コミュニケーション能力は必要です。また、できるだけ自分の理想的なアイスを作るために、原料メーカーなどの取引先と求める品質への相互理解が必要になってくるので、交渉力も大切だと思います。

――これまで一番印象に残った仕事は何ですか?

最初に担当した商品が発売されて、お店に並んだときのことはとても印象に残っています。「レディーボーデン」というアイスがあって、ファミリータイプのパイントサイズで販売していましたが、ミニカップサイズの商品を2019年に発売した際、担当しました。家族や友人から「ちょうどよいサイズで美味しいね!」って言ってもらえたときはとても嬉しかったですね。

プライベート編仕事上のコミュニケーションツールにも役に立つ、テニスという趣味”

――オフタイムの過ごし方についても教えていただけますか?

今も趣味でテニスを続けています。工場にテニスコートがあるので、コロナ渦で頻度は少なくなりましたが、社内の人とテニスをしています。

――プライベートの中で、仕事に活かされていると思うことはありますか

テニスでの繋がりは仕事でも活きています。普段あまり関わらない部署の人ともテニスを通じて知り合えますし、その後に仕事でご一緒することもあります。そういう意味では、テニスはコミュニケーションツールとしても役立っています。

――最後に大学生へのメッセージをよろしくお願いいたします。

コロナ禍では、何をどうしたらいいのかわからないこともたくさんあるかと思います。でも、今はオンラインでのコミュニケーションツールもふえていますので、上手く活用しながら情報を収集し、自分のやりたい仕事を見つけてみてください。大変かと思いますが、いい仕事と巡り会えるよう応援しています!

記事内容及び社員の所属は取材当時のものです。

文:猿川佑
編集:学生の窓口編集部
取材協力:株式会社 ロッテ

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学生に「一歩踏み出す勇気」を持っていただけるような記事を届けたいです。

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