セカオワ・Fukaseが明かす「SEKAI NO OWARI」のはじまりはひとつの挫折から
様々なジャンルで活躍する著名人の方々によって繰り広げられるトーク番組『ボクらの時代』。あえて司会者を置かない本番組では、ここでしか聞けないトークが盛りだくさん。人生の先輩であるみなさんのお話は、きっと学生のみんなにきっかけやヒントを与えてくれるはずです。
6月6日(日)に放送された『ボクらの時代』では、6月11日公開の映画『キャラクター』で共演している菅田将暉さん、Fukaseさん(SEKAI NO OWARI)、中村獅童さんが登場。俳優のみならずミュージシャンとしても活躍中の菅田さん、本作が俳優デビューとなったFukaseさん、そして歌舞伎俳優でありながら、若い頃はバンド活動に夢中になっていたという中村さんの3人が、それぞれの視点から、今の仕事をすることになったきっかけやコロナ禍におけるエンターテインメントのあり方、作品制作への思いなどについて熱く語り合いました。
挫折し絶望していたFukaseを救ったセカオワメンバー
菅田さんが高校生の頃に初めて買ったCDがSEKAI NO OWARIのデビューアルバムだったということに「衝撃を受けた」というFukaseさん。「オレがデビューしたとき、菅田くんはまだ高校生だったんだ……!」と思い、ショックを受けたと話します。
そんなFukaseさんは、菅田さんから音楽の道に進むきっかけを聞かれると「もともとは医者になりたかった」という事実を明かし、2人を驚かせます。「けっこう重めの閉鎖病棟に入院していて、かなり長い闘病生活をしていた」と言い、「病気を克服したら、そういう人たちを担当する医者になりたい」と考えていたというFukaseさん。闘病しながらずっと受験勉強を続けていたものの、「ざっくり言えば挫折して。僕、中卒なんですけど、中卒で医者になるまでの道のりがあまりにも遠すぎて……」と、当時の思いを明かします。
そんな、「自分にはもう、なにもなくなってしまった」と絶望していた時期、当時仲の良かった友人たちと「一緒に何かできないかと思って」組んだのがSEKAI NO OWARIだったそう。しかもその頃、友人たちは特に音楽をやっていたわけでもなかったと言い、「たぶん、『バンドを組んであげないとこの人お先真っ暗すぎる』と思って、情けで組んでくれたんだと思う(笑)」と明かします。それを聞いた中村さんは「でもすごいよね。それが今では何万人も集めるスーパーバンドでさぁ……」と感嘆の声を上げていました。
現在、コロナ禍で1年半以上もライブをしていないと話すFukaseさんは、音楽制作をする上で「感情が無になっちゃってヤバイ時期も結構あって。気持ち的には作りたいんだけど、体がインプットしたものを全部出し切っちゃった状態」に陥っていたことを明かします。また、「なぜ音楽をやっているのか、どんな音楽をアウトプットしていいのかわからなくなった」時期もあったといい、その頃を「キツかった」と振り返ります。
それでも楽曲制作を続け、7月7日には6thアルバム『scent of memory』を発売するSEKAI NO OWARI。医者になって、病いに苦しむ人を直接救うことはできなくても、ときには苦しんでいる人の心を救うこともできる音楽という道に進んだFukaseさんは、ある意味夢を叶えたと言えるのかもしれません。
『ボクらの時代』フジテレビ系(毎週日曜7:00~7:30)
放送日:6月6日(日)
菅田将暉×SEKAI NO OWARI Fukase×中村獅童
<次回の放送>
6月13日(日)7:00~7:30
石橋静河×森山未來×長塚圭史
文:落合由希
編集:学生の窓口編集部