鈴木砂羽「コロナじゃなくても、不安は常にあるもの。ジタバタしてもしょうがない」#ボクらの時代コラム
様々なジャンルで活躍する著名人の方々によって繰り広げられるトーク番組『ボクらの時代』。あえて司会者を置かない本番組では、ここでしか聞けないトークが盛りだくさん。人生の先輩であるみなさんのお話は、きっと学生のみんなにきっかけやヒントを与えてくれるはずです。
5月23日(日)に放送された『ボクらの時代』では、常盤貴子さん、鈴木砂羽さん、中川翔子さんが登場。2015年に放送されたNHKの連続テレビ小説『まれ』での共演をきっかけに、“まれ婦人会”を結成し、親交を深めているという彼女たちが、それぞれの子どもの頃のエピソードや仕事のこと、コロナ禍での心の持ちようなどについて語り合いました。
フジテレビ提供
デビューが21歳と、少し遅めだったという鈴木さんは、当時は周りから「ちゃんとしなさい」、「敬語も使えないのか」などとよく怒られていたそうで、「20代は生きづらかった」と苦笑します。さらに「芸能人はキレイでなくちゃいけないんだ」と思い込み、それもプレッシャーだったんだとか。すると、それを聞いた中川さんが、「私は(10代の頃)ジャッキー・チェン事務所に入ったんですけど、仕事がなくてクビになりました(笑)」と明かし、2人を驚かせます。
子ども時代はずっとイジメられていて、暗かったという中川さん。そんな娘を不憫に思った母親が、16歳の誕生日に当時ジャッキー・チェンの大ファンだった中川さんを香港旅行に連れて行ってくれたのですが、食事をしたレストランでなんと斜め前にジャッキーが座っていたんだとか。感激のあまり、2人が静かに泣いていると、ジャッキーが「なんで泣いてるの!? 食べなよ! 僕がここのお金払ったから」と食事をおごってくれたと言います。
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中川さんが「今日誕生日で、あなたに会えるなんて生きててよかったです」と伝えると、ジャッキーは「ちょっと待っててね」と言い、「ハッピーバースデー、ショウコ」と書いたカードまでプレゼントしてくれたそう。そこで「ありがとうと言える人になりたいと思ったのが、芸能界に入るきっかけになりました」と、懐かしそうに振り返る中川さん。
そこから芸能活動を続けてきた中川さんも、昨年のステイホームの時は初めて仕事が全部なくなり、「『ついに終わった!』と思ってめちゃくちゃ落ち込んだ」と言い、2人に「コロナ禍で、仕事に対する考え方は変わりましたか?」と尋ねます。
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すると鈴木さんは「不安になろうと思えばいくらでも不安になる。底なしというか。でもそんなの、コロナじゃなくたっていつでもそういう不安は隣にある」と心境を明かし、「だから、仕事をしてないときのモチベーションを保つことも仕事かなと思うし、私たちはその訓練ができていると思う」と、常に依頼されないことには仕事がない俳優という仕事をしている自分にはコロナ禍を乗り切ることのできる耐性がすでについていると話します。すると常盤さんも「『待つのが仕事』って先輩も言ってたな、って」とニッコリ。
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仕事がなくなって落ち込んだ中川さんに対し、落ち着いた様子の常盤さんと鈴木さん。きっとそれは、コロナ禍で多くの人が初めて経験したであろう人生の“宙ぶらりん”状態を、これまでにもイヤというほど経験してきたからこその心の余裕なのではないでしょうか。「ジタバタしてもしょうがない!」と笑顔で言い切る鈴木さんは、とてもカッコよく、自信に満ちていました。
『ボクらの時代』フジテレビ系(毎週日曜7:00~7:30)
放送日:5月23日(日)
出演者:常盤貴子、鈴木砂羽、中川翔子
<次回の放送>
5月30日(日)7:00~7:30
佐藤健×Taka(ONE OK ROCK)×大友啓史
文:落合由希
編集:学生の窓口編集部