大学生活でどう使う?【利用シーン・やりたいこと別】PCの選び方

watasack(渡邊 桜)

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大学生活でのパソコンの使い方は多種多様。どんな使い方をするか・したいかによって、選ぶべきパソコンも変わってきます。

そこで、PCガイドの内川功一朗さんに、用途別のパソコンの選び方を教えていただきました。

4つのシーンから考えるおすすめPC

1. 授業で使う

パソコンを最も活用するのは大学の授業でしょう。

現在、多くの授業がオンラインで行われています。オンライン授業ではZOOMやMicrosoft Teams、Cisco WebExなどのビデオ通話が可能なWebサービスが使用されます。これらのサービスを利用する際は、安定した通信環境と通信機能、それに十分なメモリ搭載量が必要です。高速な通信環境を整えた上で、8GB以上のメモリが搭載されているパソコンを選びましょう。

課題のレポートや発表資料の作成をする際には大きめの画面があると便利です。このような作業を頻繁に行う方には、14インチ以上の画面があるパソコンが見やすくておすすめです。

プログラミングを行う学科の場合、開発環境のソフトウェアを快適に動かすためにCPUの処理速度が必要です。Intel Core i5 もしくはAMD Ryzen 5 以上のCPUを採用した製品を選びましょう。

2. 就職活動で使う

コロナ禍で就活にも変化が生じ、従来の対面式面接に代わって、オンライン面接を行う企業も一般的となってきました。オンライン面接には、企業側も人事採用者を会場に出向かせる必要がないなどのメリットがあるため、特に地方の企業は積極的に取り入れている傾向があります。そのため、パソコンはオンライン面接にも耐えうる性能が求められることになるでしょう。 

授業の項目で説明した主要なサービスでは、相手側が専用ソフトを持っていない場合も考慮してWebブラウザを利用したビデオ通話が可能になっています。こうしたWebブラウザを利用したサービスはパソコンのメモリを多く消費する傾向があるため、最低でも8GB、他のソフトを同時に使用する場合には16GB以上の製品がおすすめです。

さらに安定した通信を行うには、最新の通信規格であるWi-Fi 7を採用した製品もありますが、CPUなどほかの機能の性能が高ければ、Wi-Fi 6の製品でも十分以上に安定した通信が可能でしょう。

3. サークルや部活で使う

サークルや部活動でもパソコンは活躍します。印刷物のデータ作成や、画像・動画編集、競技系の活動なら試合のレポートや分析資料など、パソコンを活用できる作業はたくさんあります。

例えば、集客や勧誘などのPR活動ではワードやパワーポイントなどのソフトを使うことでチラシなどが簡単に作れます。 この作業はパソコンの性能をそれほど必要としませんが、ノートパソコンなら14インチ以上の大きな画面があると見やすくなります。 

PR活動としては、SNSやwebサイトなど、インターネットを使った配信もあります。その場合にはスマホやデジタルカメラで撮影した写真や動画を、Adobe Photoshopのような画像加工ソフトやAdobe Premiereのような動画編集ソフトで加工します。処理速度とデータを高速に扱う性能が必要になるため、CPUはIntel Core i5 もしくはAMD Ryzen 5以上、メモリは最低でも8GB、可能なら16GB以上、ストレージはSSDで、256GB以上の製品を選びましょう。

なお画像加工や動画編集は、最近ではスマホでも同様の作業が可能ですが、パソコンのほうが大きな画面を備えており作業がしやすくなります。動画編集を多く行うYouTuberも、撮影はスマホでも編集にはパソコンを使っている人が多いようです。

  競技記録や試合結果などのレポートや分析を行うパソコンはそれほど性能を必要としませんが、表などを見るのに15インチ以上の大きな画面を持つノートパソコンが便利です。試合の内容やスコアは試合会場にパソコンを持ち込んでリアルタイムにExcelで記録すれば、データの分析や集計、それをもとにしたグラフ作成などが簡単に行えます。その分析結果をレポートにまとめることでサークルや部活動のチームをより強くすることができるでしょう。

4. 趣味で使う

プライベートの趣味を充実させるためにもパソコンは活躍します。

ブログを書いたりネットサーフィンをしたりする分には特別な性能は必要ありませんが、例えばゲームに熱中したいという方は性能を考慮した方が良いでしょう。

近年のパソコンゲームは高度に発展しています。Webブラウザで気軽に遊べるライトゲームと、eスポーツで採用されるゲームのようにパソコンに非常に高い性能を求める3Dゲームの2種類があります。

ライトゲームは基本的にはどのようなパソコンでも動くように作られていますが、3DゲームはゲーミングPCと呼ばれる各機能が強化された専用のPCの性能が必要になります。CPUはIntel Core i5 もしくはAMD Ryzen 5以上、メモリは最低でも8GB、可能なら16GB以上、ストレージはSSDで、256GB以上といったように、ここまでは画像加工や動画編集をしたい場合と変わりませんが、ゲームの場合は画像処理機能に特化したGPUというパーツが独立しているものが必要となります。GPUにはNvidia社のGeForceシリーズとAMD社のRadeonシリーズがあり、Nvidia社ならGeForce GTXシリーズもしくはRTXシリーズ、AMD社ならRXシリーズの製品を選びましょう。


※大学から推奨スペックの指定がある場合にはそちらを踏まえて購入してください。

※2021年2月時点の情報をもとに作成しています。

***

いかがでしたか?
大学でどんな風にパソコンを使うか、初めから全てを想定することは難しいかもしれませんが、「これは外せない!」と考えていることがある方は、それを考慮して購入すると後悔せずに済みそうですね。

細かいスペックの選び方などは、『プロが教える【大学生向けノートPCの選び方】これを見ればひとまずO K!』の記事で紹介していますので、ぜひ併せてチェックしてみてくださいね。


編集・イラスト:watasack

教えてくれたのは……

内川功一朗さん

2006年よりAll Aboutでパソコン系のガイドとして活動し、雑誌などへの寄稿やメディアの企画サポート、出演を行っている。また、システムエンジニアとして、ユーザーサポート業務も長年行っている。デジタルとリアルの架け橋となる情報発信の場としてのwebサイト「pc4beginner.com」を運営中。

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