トムホ版スパイダーマンは過去の2シリーズとどう違う? 徹底解説!

MCU(※)最新作『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』(以下、FFH)が、6月28日に公開されました!
MCUでのスパイダーマン単体作品としては、2017年の『スパイダーマン:ホームカミング』以来となり、またMCUシリーズの一つの区切りとなった『アベンジャーズ/エンドゲーム』から続く物語ということで大きな注目を集めています。
さて、この「MCU」のスパイダーマンですが、過去に制作されたスパイダーマン映画とは設定やキャラクター性が大きく異なります。今回は、MCUのスパイダーマンと過去の2シリーズとの相違点を紹介します。
※MCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)2008年公開の『アイアンマン』以降のMARVELコミックを原作とする映画は、全て「同一の世界」を舞台にしていると設定されている。MCUはその世界の名称。
スパイダーマン誕生の経緯が描かれていない
スパイダーマンの実写映画は、過去に2シリーズ制作されています。
サム・ライミが監督を務めた『スパイダーマン』シリーズ(全3作:2002~2007年)と、マーク・ウェブが監督を務めた『アメイジング・スパイダーマン』シリーズ(全2作:2012~2014年)です。
この2シリーズは、共にピーター・パーカーが遺伝子操作をされたクモにかまれ、超人的な力を得る過程を描きました。しかし、MCUのスパイダーマンでは、その過程が省略されています。
MCUでのスパイダーマン初登場は『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』。キャプテン・アメリカと袂を分かったトニー・スターク(アイアンマン)が、新たなヒーローとしてスカウトしたのが、ピーター・パーカー(スパイダーマン)です。
ピーターはスパイダーマンとしてすでに活躍しており、トニーがその模様を収めた動画を見たのが、スカウトのきっかけでした。
ベン伯父さんの死が描かれていない
スパイダーマンの物語で、とりわけ大きな出来事が「ベン伯父さんの死」です。
ベン伯父さんは、両親を早くに亡くしたピーターにとって、父親のような存在でした。そんなベン伯父さんを、自分の軽率な行動がきっかけで亡くしたことは、ピーターに大きな衝撃を与え、同時に正義のヒーローとして生きるきっかけとなるのです
『スパイダーマン』と『アメイジング・スパイダーマン』の両方で、ベン伯父さんの死は描かれていますが、MCUではそうした描写はありません。
「ベン伯父さんがこの世にいない」ということは描かれているものの、どのようにして亡くなったのか、スパイダーマンにどんな影響を与えたのか、といったことは割愛されています。
同じ世界に別のヒーローがいる

すでにMCU作品を見ている人はご存じのとおり、MCUのスパイダーマンの世界には、アイアンマンやキャプテン・アメリカといった、他のヒーローたちも存在しており、同じように悪と戦っています。
MCU作品は全て「同一の世界を舞台にしている」という設定だからです。そのため、スパイダーマン単体の作品でも、アイアンマンなど別のヒーローが登場したり、共闘したりします。
しかし、過去の2シリーズのスパイダーマンの世界は、そうした設定ではありません。
ヒロインの設定が大きく異なる

サム・ライミの『スパイダーマン』シリーズのメインヒロインは、「MJ」ことメリー・ジェーン・ワトソン。マーク・ウェブの『アメイジング・スパイダーマン』は、グウェン・ステイシーがヒロインでした。
しかし、MCUのスパイダーマン1作目のホームカミングのヒロインは、ピーターのクラスメートで、同じ部活に所属するリズ・トゥームスという女の子。しかし、このリズはホームカミングのラストで、とある事情により退場。
変わってヒロイン(?)の座に就いたのが、ピーターに皮肉を言ってばかりのクラスメートのミシェル・ジョーンズ、つまり「MJ」です。とはいえ、性格は暗めで皮肉っぽいなど、過去のMJ像とは大きく異なるキャラクター。『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』で彼女との関係がどうなるのか注目です。
ちなみに、原作にもリズというキャラクターが登場するのですが、そちらではピーターの彼女になっています。
頼れる相棒がいる

MCUのスパイダーマンの特徴として、頼れる相棒「ネッド」がいることが挙げられます。ピーターの親友のネッドは、堅牢なセキュリティーを突破して、大企業のコンピューターにアクセスできるほどの技術と知識を持っています。
ひょんなことから、ピーターがスパイダーマンだと知ってしまいますが、それでも変わらず彼に接し、陰からサポートするよき相棒として活躍しました。
しかし、過去の2シリーズのピーターにはこうした相棒はいません。誰にも正体を知られることなく、常に孤独な戦いを続けていました。それゆえに、ピーターは苦悩・疲弊し、徐々にヒーローとしての在り方に疑問を抱くようになっていきます。
正体を知ってなおサポートしてくれる存在があるのは、過去2作との大きな違いでしょう。
グリーン・ゴブリンが出ない

スパイダーマンの宿敵といえば、グリーン・ゴブリン。スパイダーマン作品には欠かせない存在で、過去の2シリーズにも登場しています。
『スパイダーマン』の1作目では、原作と同様にオズコープ社の社長であるノーマン・オズボーンが、パワー増強剤の影響で暴走し、グリーン・ゴブリンになりました。
『アメイジング・スパイダーマン』では2作目に登場。ノーマンの息子であり、ピーターの友人であるハリーが、スパイダーマンに対する私怨から暴走し、グリーン・ゴブリンになりました。
上記のようにスパイダーマン作品の「キーマン」といえるグリーン・ゴブリンですが、MCUのスパイダーマンにはまだ登場していません。今後の展開に期待しましょう!
まとめ
今回は、MCUのスパイダーマンと、過去に制作されたシリーズとの異なる点をご紹介しました。MCUのスパイダーマンは、過去のシリーズと大きく変わっているのがで、スパイダーマンシリーズを見たことがないという人は、違いを知ってから過去の作品をチェックすると、より楽しめるかもしれませんよ!
(中田ボンベ@dcp)
(原題:Spider-Man:Far From Home)』
全米公開:2019年7月5日
監督:ジョン・ワッツ(『スパイダーマン:ホームカミング』)
公式Twitter: @spidermanfilmjp
公式Facebook: https://www.facebook.com/Spide...
公式サイト: Spiderman-Movie.jp #スパイダーマン