ヒャダインが伝授する「発想力の鍛え方」 目指すは飛び道具のないザンギエフ?!
学生が抱えるさまざまな不安や悩みを著名人に聞き、突破口になるアドバイスをいただく本企画。今回、相談を聞いてくれたのは、ももいろクローバーZをはじめ多くのアーティストへの楽曲提供や自身の音楽活動で知られる音楽クリエイターのヒャダインさんです。さまざまな分野で才能を発揮するヒャダインさんに、発想力・表現力の鍛え方についてアドバイスをいただきました。
自分は考えが固く、よくありがちなことばかり考えてしまっておもしろい発想がまったくできません。ヒャダインさんは多くの曲を作ったりしていると思いますが、発想力・表現力を広げるためにはどんなことを意識すればいいか、またはどんなことに取り組めばいいでしょうか。
理工学部(工学部)/女性/22歳(大学院生)/新潟県在住
A.飛び道具を持たない『ストII』のザンギエフを目指せ! |
奇抜な発想を求めるのではなく、まずは王道を極めることも大切
これね。これは一番難しいですね。音楽でもありがちなことやテンプレばかりやってしまう人っていっぱいいるんです。頭ではありがちだとわかっていても、ゼロからアイディアを出すときにそれができないんですよね。でも発想の転換をすると、テンプレがすごくよくできるってことは、基本がめっちゃできる人なんです。
突飛な飛び道具的アイディアってキラキラして面白そうに見えますけど、飛び道具が活きるのは基本がしっかりしているから。基礎体力がないのに飛び道具ばかりやっていると、ただのヤバいやつというか、イタいやつになってしまうから、まず基本をがっつりやることが大切だと思うんです。なので、音楽で例えると、テンプレどおりの曲になっちゃうかもしれないですけど、それを突き詰めるのも手だと思うんですけどね。
王道を極めたらいいんじゃないかなと思います。王道を極めるってめちゃくちゃ難しいですし。たぶん周りにいる面白い人たちがキラキラして見えると思うし、そっちの人がもてはやされるとは思うんですが、逆に質問してくれた彼女の特技というのは、基本がしっかりしている、目移りしない、ブレないということだと思うので。
そもそも考えが固い人というのは、「人と違うこと」をやろうとしても「人と違うっぽいこと」になる。例えば、「髪型で人と違うことをやってきて」と言ったら、すごい色で染めてくるだけ、みたいな。人と違うことって、そうじゃないと思うんです。色だけじゃなくて、文字を書くとかいろいろ遊べると思うんですけど、そこの遊びが思いつかないで、変なことっぽいことをする。
だったら、「いや、私そういうの苦手なんで、普通の髪型極めます」でいいと思うんです。なので、今は周りにいる人たちとか、僕らみたいな職業の人を見て突飛で面白いなというのをコンプレックスに感じるかもしれないですけど、手堅く基本を積み上げられる人というのは、地味ですけど攻撃力はすごく高いですから。
ぜひ飛び道具のないザンギエフ※のような、手堅くいく人間になっていただければと思います。
※格闘ゲーム『ストリートファイターII』のキャラクター。投げ技を得意とし、嫌いなものは飛び道具、という設定を持つ。
http://dic.nicovideo.jp/a/%E3%82%B6%E3%83%B3%E3%82%AE%E3%82%A8%E3%83%95
突飛な発想をするのではなく、まずは基本を極めよう! |
「考えが固いのであれば、突飛な発想ではなく基本を極めるという」アドバイスをいただきました。基本を極めることは簡単なようで難しく、飛び道具も基礎があってこそ活きると語ってくれたヒャダインさん。学生のうちに基礎しっかり固めておきたいですね。
文・取材/砂流恵介
編集/学生の窓口編集部
撮影:中邨誠
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