【JR東海の先輩社員】新幹線鉄道事業本部輸送課 輸送統計・調査:萩原和也さん
2008年JR東海に入社。駅係員、新幹線車掌、新幹線運転士、新幹線指令員に従事。2017年2月より新幹線鉄道事業本部運輸営業部輸送課に配属。
東京駅から新大阪駅まで走る東海道新幹線、また東海地方の在来線などを運営している東海旅客鉄道株式会社。JR東海という通称でもおなじみですね。大学生の就職志望企業ランキングでも常に上位にランクインする、「大学生に人気の企業」でもあります。今回は、このJR東海で働く先輩社員・萩原和也さんに、仕事内容や学生時代の経験について聞いてみました!
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今のお仕事はどんな内容?
私は新幹線鉄道事業本部輸送課で、お客さまのご利用動向を分析する「輸送統計・調査」の仕事をしています。どのような仕事であれ、経営戦略を考える際に、まずは現状をしっかりと分析することは非常に重要で、新幹線の輸送についても同様のことが言えます。輸送計画を考えるには、お客さまのご利用動向を正確に把握しておく必要があります。また、ただご利用を把握するだけではなく、ご利用に予測していなかった動きがあった場合には、なぜそのような状況になったのか? など原因を追究することも重要です。
東海道新幹線では四半期ごとに臨時列車を設定しますが、その際は需要想定を元に本数を決めます。「輸送統計・調査」の分析結果は、その需要想定の基礎資料になりますし、将来のダイヤ改正に生かされています。運転士などの鉄道会社らしい仕事とは違い、こうした計画部門の仕事はなかなか表に出ませんし、あまり知られていません。しかし、鉄道事業を支えるために必要不可欠な仕事なのです。
入社後は駅員、車掌、運転士、指令員とさまざまな仕事を経験し、2017年に現在の部署に所属となりました。これまでの仕事は「目の前の安全を支えること」でしたが、今の仕事は1年先、5年先、10年先といった「未来」を考えるものです。長期的な視点で取り組めることがこの仕事のおもしろい点ですし、魅力だと思います。ただ、未来のことを考えるのは難しいことでもありますね。
私たちが作ったデータは、報道資料に使われるなど広く世に出るデリケートなものですから、難しい中でも「間違えられない」というプレッシャーがあります。そのため「数字からいかに正確な情報を読み取るか」が大事です。もちろん「数字の背景にあるもの」を見落とさないようにすることも重要になってきます。駅員、車掌、運転士、指令員とさまざまな現場を経験したことがそこで生きていますね。
一番楽しかった&つらかった仕事は?
なかなか1つに絞るのは難しいのですが、駅員や乗務員として働いていたときは、困っていたお客さまを助けて問題を解決し、お礼を言っていただけることがうれしかったですね。また、新幹線の指令室にいたときに大きなダイヤ乱れがあったのですが、駅員や乗務員など多くの仲間と力を合わせて次の日の始発から正常運転できたことは、「新幹線を正常に運行させる」という全員の意識が1つになったと感じました。安全かつ正確を誇る東海道新幹線の輸送に貢献できた瞬間でもあり、非常に大きな達成感を得ることができました。
大変だったこととしては、異常時にお客さまからご意見を頂いてしまうような場面です。たとえどんな理由であれ電車が遅延すると、お客さまにご迷惑をお掛けしてしまうことになります。そのような場面では、辛辣な言葉をいただくこともありますが、「正確に動いているのが当たり前」という新幹線のイメージがあるからこそであり、私たちに対する期待の裏返しでもあると感じます。
今の会社を選んだ理由は?
大学時代は学校の先生になろうと思っていたので、企業へ就職することは考えていませんでした。しかし、同級生たちから企業説明会に参加したという話を聞いているうちに、「少し外の世界を見てみよう」と思い、企業説明会に参加してみることにしました。
企業説明会ではいろいろな企業の話を聞いたのですが、その中でもJR東海の社員は、自分たちの仕事についてすごくイキイキと語っている姿が印象的でした。それでJR東海に興味を持ち、志望しました。