【三越伊勢丹の先輩社員】海外事業本部 海外営業統括部 MD担当:川久保昂さん 2ページ目
川久保さんの「ガクチカ(学生時代一番力を入れたこと)」は?
僕は海外旅行が好きで、とにかく学生時代は時間があれば海外旅行に行っていました。旅費を作るためにアルバイトをして、旅行に行く時間を作るために授業を効率よく取って……と、海外旅行に行くことを優先的に考えていました。なので、「海外旅行に行く」ことが一番力を入れたことです。例えば、まだ日本にLCCがないとき、ヨーロッパでは先駆けてLCCのサービスが開始したと聞いて、それに乗るためだけにイタリアに行くこともありました。そのときの経験は、先程お話した三越伊勢丹での「イタリアウィーク」のイベントに生かすことができましたね。
今の時代、知らない土地の様子はストリートビューなどでいくらでも見ることはできます。しかし、その場の匂いや空気、人の様子など、画面越しに見ただけではわからないものがいっぱいあると思います。海外旅行で実際に現地を訪れた経験は、お客さまとの会話が弾むきっかけにもなるので、自分の糧になっていることを実感しますね。
仕事で役立っている大学時代の経験は?
海外旅行の旅費を作るために、朝6時から11時までは駅にある立ち食い蕎麦のお店で、夜は塾でアルバイトをしていました。今思えば、両方とも効率重視の現場だったことが、今の自分の仕事に役立っていると感じます。立ち食い蕎麦のお店では、注文を受けてから8秒で蕎麦を出さなければいけないんです。そのため、常連のお客さまにおいては「この人はネギ多め」「この人は汁少なめ」など、好みを覚えておけば、お客さまにいちいち尋ねなくても対応することができます。
塾講師のアルバイトでは、個別指導で4人の生徒を同時に見ていました。そこで、ひとりの子が問題を解いている間に、もうひとりの子に教えて、残り2人はどう対応するかなど、いかに効率よく教えるかを学びました。また、生徒の中には興味のない科目には全然やる気を見せない子もいるのですが、持っている下敷きに印刷されているアニメキャラクターの話をしてみると、途端に目の色が変わるんです。どう生徒がやる気を出してくれるか考え続けることで、コミュニケーションの方法を学ぶこともできました。
就活前にやっておいたほうがいいことは?
とにかく学生時代は時間が豊富にありますから、何でもいいのでやりたいことを見つけたら、国内でも海外でも自分で足を運んでみてみるといいと思います。それから、僕の場合はさっきもお話ししたように、中学生のときの職場体験が就活の軸になっているので、自分がそれまでやってきたこと、見てきたこと、考えてきたことの棚卸しをするといいですね。例えば自分はなぜこの大学に入ったんだろう、その前はなぜあの高校に入ったんだろう……と遡って考えていくと、全部つながっていくんじゃないでしょうか。すると1本の軸ができて、じゃあ就活はこうしようと道が決まっていくと思います。ぜひ自分を振り返る時間を大事にしてほしいですね。
実は就活期、中学時代にお目にかかったパイロットの方を思い出して、航空会社に問い合わせて、その人がいるという伊丹空港まで会いに行きました。その方もいまだに僕のことを覚えていてくださり、うれしかったですね。そういった人と人とのつながりに救われていることも多いと思います。人を喜ばせるのも、悲しませるのも人。「世間は狭いんだから、悪いことをしちゃだめだよ」と僕の祖母がよく言っていたのですが、まったくその通りだと思います。
国内でも海外でも、お客さまの中には川久保さん目当てでいらっしゃる方もいるとのこと。にっこり笑顔で話す様子は、思わず声をかけて商品のことなどをいろいろ聞いてみたくなる雰囲気がありました。これからも人を楽しませるため、喜ばせるために国内・海外を問わず飛び回って行かれることでしょう。
趣味:海外旅行、ドライブ
特技:水泳
就活で受けた企業:約30社
志望していた業界:航空業界、サービス業
今の会社の魅力:お客さまのためであれば若手社員であろうと、何にでもチャレンジできること。
文:イマーゴ
写真:ブリッジ
取材協力:株式会社三越伊勢丹