【博報堂の先輩社員】コピーライター:冨田有沙さん
2016年博報堂入社。第二クリエイティブ局 コピーライター。
雑誌や新聞の広告やテレビCMなど、広告業務を主に手掛ける『博報堂』。多くの学生が憧れる人気企業の一つです。将来広告業界を目指している人の中には、就活で博報堂を受けようと思っている人もいるのでは? そこで今回は、博報堂で働く先輩社員、コピーライター の冨田有沙さんに、博報堂に入った経緯や、仕事に対する姿勢、また学生時代について聞いてみました!
今のお仕事はどんな内容?
私は第二クリエイティブ局でコピーライターをしています。コピーライターは端的にいえば「アイデアを言葉で生み出す」のが仕事です。例えば「企業や社会の問題について、何が問題であってそれをどう解決すればいいか」を「一言で表す」のがコピーライターです。
コピーライターの仕事と聞いても、どんな仕事の流れなのかなかなかイメージしづらいかと思いますが、多くの場合、企業から「このような問題がある」や「こうした商品があるけど何とかしたい」といったオリエンテーションを受け、それにたいしてどんなクリエイティブの提案をすればいいのかを考えます。その中で、「企画の中心となる言葉」を決めることになり、その言葉から、どういったCMを作るのか、どういったプロモーションをするのかを決める、という流れで仕事をしています。
もちろん中心となる言葉を考えて終わりではなく、そのプロモーション、設計、依頼してくれた企業に対しての説明など、コピーライターはその製品、商品に関わる「言葉全て」に責任を持たないといけません。
コピーライターは、CMもつくるのですが、その場合は絵コンテや字コンテを書きます。入社して1年目からCMの企画を考えることもあります。
私は、これまでに、新聞広告やポスター、パンフレットのコピーを担当させていただきながら、修業中です。まだ経験が浅いのでそこまで多くのことに参加できてはいないのですが、1年目から企業広告など大きな仕事のチャンスをいただき、それはとてもいい経験となりました。
一番楽しかった&つらかった仕事は?
一番楽しいのは、仕事ではないのですが、大きな実績を残されている同じコピーライターやクリエイターの先輩と話をすることですね。みなさん本当に個性的で、考えも自分にないものばかりなので、何でもない会話でもハッと気付かされることがあったり、勉強になることがあったりするので、非常に有意義だと思っています。
良いコピーが出せるまでがものすごく苦しくて、どちらかといえばつらさや苦しみのほうが多かったりします。そんな中で「これだ!」と思うコピーが出たときはたまらなくうれしいですし、楽しいですね。そしてそのコピーが採用されて、世の中に出たときの反応を感じることもできて本当にうれしいです。苦労がちゃんと幸せにスイッチされることは、この仕事のやりがいを感じる部分です。
私は現場に入ってまだ経験が浅いので、1つの打ち合わせには100本分のコピーを考えるよう言われました。コピーを出すといっても、本質を捉えていないものや、新しい発見のないものを出しては意味がありません。新人の場合、本質を捉えたもの、新しい発見のあるものを出すには100本は必要ということなのです。ですので、基本的にはずっと考えていますね。その考えることが、苦しいけど楽しいことでもあります。
――思い出のエピソードは?
一番印象に残っているのは、初めて自分が関わらせていただいた新聞広告が発売されたときですね。思わずコンビニに駆け込んで、新聞各紙を買ってしまいました。それと同時に、自分の考えたものが世の中にどのように出て行くかを体験することで、もっともっといいものを作りたいと改めて思いました。
そのときは上司の指導もかなりあり、100%自分で作ったものではなかったので、うれしさだけでなく、「早く一人前になりたい」という悔しさも同時に味わいました。つい最近になって、自分で書ききることができたコピーがあったのですが、当時感じた悔しさを原動力として取り組んできた結果なのではと思っています。
今の会社を選んだ理由は?
小さい頃から「自分ならではの視点が持てる大人になりたい」と考えていました。例えば、「ハイヒールはなぜ魅力的なのか」、「なぜバスの降車ボタンは押したくなるんだろう」とか、人が気にしないようなことでも疑問に思ってしまうと考えが止まらないんですよね。こうした「自分ならではの視点」を生かし、世の中をもっと良くすることができないかと考えていた中、広告会社の仕事が「新しい視点で物事を考えること」だと知り広告会社に入りたいと思いました。
博報堂を選んだ理由は、先輩方の「人の良さ」です。就活時に会った人が、ただ一方的に話をするのではなく、しっかりと対話してくれて、すごく印象がよかったんです。それがポイントとなって入社したのですが、入社してからも、どんな年上の先輩でも誠実な姿勢で聞けばちゃんと話を聞いて応えてくれますし、入社時に感じた印象は間違ってなかったんだなと思っています。