一級建築士になるには? 資格・免許や大学での専攻はどうする? 4ページ目
資格として強力な「一級建築士」ですが、取得するのはなかなか難しいのも確かです。国土交通大臣が認可する資格ですので、「一級建築士試験」に合格して「一級建築士名簿」に登録され、「一級建築士免許証」を取得しなければなりません。
試験は年に1回で、
・学科の試験
・設計製図の試験
が行われます。ただし、学科の試験に合格しないと設計製図の試験を受けることはできません。前年、また前々年に学科の試験に合格していたら、その年の学科試験は免除されます。
かかるお金は、
受験手数料:1万9,700円
登録手数料:1万9,200円
(合格した場合の免許の登録料です)
となっています。ただし、大きなハードルは受験資格なのです。
■一級建築士になるためのフロー
一級建築士試験を受けるためには、二級建築士の免許を取得した後に、4年以上の実務経験を積んでいることが求められます。
ちなみに二級建築士の受験資格は下のようになっています。
●大学(短期大学を含む)又は高等専門学校において、指定科目を修めて卒業した者
⇒この場合は実務経験0年でも受験できる
●高等学校又は中等教育学校において、指定科目を修めて卒業した者
⇒この場合は卒業後3年以上の実務経験が必要
●その他都道府県知事が特に認める者
(「知事が定める建築士法第15条第三号に該当する者の基準」に適合する者)
⇒この場合は所定の年数以上の実務経験が必要/建築設備士の場合は0年でも受験できる
●建築に関する学歴がない
⇒この場合、7年以上の実務経験が必要
ですので、一級建築士になることを目標にしているのであれば
<一級建築士になるためのフロー>
まず大学の建築科など、各地方自治体の知事の認める教育機関で、指定科目を修了して卒業
↓
二級建築士試験を受験・合格
↓
建築の設計・工事監理などを行う企業で働き、実務経験を積む(4年以上)
↓
一級建築士試験を受験・合格
というフローになります。一級建築士になるには、長い時間と経験が必要なのです。しかも一級建築士の試験は非常な難関です。平成28年の結果は、
学科の試験の合格率:16.1%
製図の試験の合格率:42.4%
となっています。一級建築士を目指すのであれば、相当な覚悟が必要と言えるでしょう。
一級建築士になるにはどうすればいいかを解説しました。一級建築士になるのはなかなか難しいですが、その分責任も大きくやりがいのある仕事です。将来、一級建築士を目指す方はぜひ参考にしてください。
(高橋モータース@dcp)