薬学生必見!共用試験とは? CBT対策におすすめの参考書・問題集3つ
共用試験って?
薬学生が知っておかなければならないのが、共用試験です。
共用試験とは、医療現場で必要な知識・技能の確認する試験のことを指し、病院や薬局などへ実務実習に出る前の4年次に受けなければなりません。
「薬学共用試験センター」では共用試験について、以下のように定義しています。
6年制薬学教育では薬剤師としての実践能力の習得、医療人としての倫理観や使命感の醸成を目指して、経験豊富な薬剤師の指導・監督の下で、5年次以降に病院・薬局などの医療現場での実務実習が行われます。しかし、薬剤師資格を持たない薬学生が実務実習を行うには、学生の知識・技能・態度が一定のレベルに到達していることを保証する必要があります。そのための試験が薬学共用試験です。薬学共用試験センターは、実務実習を担当する施設や社会に対して「実習生の質的保証をする」という重要な使命のもとに、中立公平な立場で試験を実施しています。 引用:薬学共用試験センター 薬学共用試験について |
共用試験は全国の薬学科で実施されているため、薬学生にとっては国家試験前に乗り越えなければならない試験です。
共用試験は2種類
共用試験は2つの試験で構成されています。
OSCE(Objective Structured Clinical Examination) | 実技を中心に技能・態度を評価する |
CBT(Computer-Based Testing) | PCを使い、テスト形式で知識を評価する |
CBTは自分で対策しないといけない!
共用試験のひとつ「OSCE」は事前に各大学で十分に練習させてもらえますが、「CBT」の対策に関しては学生自身が自分で勉強しなければならないのです!
後からこの事実を知って、「必要な試験なのにCBTだけ自分でどうにかしないといけないなんて……」とお嘆きの薬学生もいることでしょう。
共用試験を突破した薬学生5年生がおすすめ!CBT対策おすすめ参考書3選
「自分で対策しないといけないのはわかるけど、どんな参考書がいいの?」と思っている後輩薬学生もいるかもしれません。
実際に私が共用試験に使って「他の薬学生にもすすめたい!」と思ったCBT対策の参考書を厳選して3冊ご紹介します。
1)『Let's CBT!』(Medisere)
https://www.medisere.co.jp/mediserebook/
『Let's CBT!』は参考書と問題集があり、以下の3冊に分かれています。
・ZONE1(物理、化学、生物)
・ZONE2(薬と疾病)
・ZONE3(ヒューマニズム+イントロダクション、健康と環境、薬学と社会、実務実習事前学習)
サイズもA5と小さく持ち運びが便利なので、通学時間中に勉強したい場合などにとても最適です!
CBTにおいて最重要となるポイントが凝縮されているので、短期間で集中的にCBT対策したい方におすすめです。
2)『コアカリ重点ポイント集』&『コアカリ・マスター』(薬学ゼミナール)
https://www.yakuzemi.ac.jp/cbt
薬学ゼミナールが発行する『コアカリ』シリーズは『コアカリ重点ポイント集』が参考書、『コアカリ・マスター』が問題集から成っています。
いずれも、以下のカテゴリーで3冊ずつ合計6冊です。
・Vol.1「物理系薬学、化学系薬学、生物系薬学」
・Vol.2「医療薬学」
・Vol.3「基本事項、薬学と社会、衛生薬学、薬学臨床」
参考書の重要な単語は赤字で書かれているので、赤シートで隠して暗記しながら覚えられるだけでなく、確認問題を使いながら勉強したことが定着しているかをすぐに確かめられます。
一方の問題集は掲載問題数が非常に多く、全範囲を網羅!
さらに、薬剤師の国家試験対策にもなると評判になるほど、質のいい問題が集められています。
参考書だけでなく、問題集の解説部分も非常に詳しく書かれているので、時間をかけてじっくり対策したい方にはおすすめしたい参考書です。
『薬学生支援CBT問題集』 (ファーマプロダクト)
『薬学生支援CBT問題集』は「ポケ問」という愛称でも知られるスマートフォンの無料アプリケーションで、以下の3種類の問題集で構成されています。
・ZONE1(物理、化学、生物)
・ZONE2(薬と疾病・情報系、薬理系、薬剤系)
・ZONE3(ヒューマニズム+イントロダクション、健康と環境、薬学と社会、実務実習事前学習)
残念ながら、『薬学生支援CBT問題集』は問題集しかありませんが、領域ごとに正答率を出してくれるので、自分の苦手分野を見つけやすいのが特徴です。
また、1問解くごとに「正解・不正解」の判定と解説が表示され、クイズ感覚で楽しく勉強できます。スマートフォンアプリなので、移動中のサクッと問題に触れたい方にもおすすめです。
CBT対策はいつからがおすすめ?
共用試験自体は、原則として大学4年次の冬12月1日~1月31日の中で各大学が設定した日程で行われるのが一般的です。ですが、私がおすすめするのは何かと余裕ができた早い年次から取り組むことをおすすめします。
CBTで出て来る問題は、薬剤師として基礎的な知識です。勉強した薬は、実際の医療現場でも触ることもあります。
そう考えると、共用試験を乗り切るためだけに一時的に勉強しては意味がないのではないでしょうか。
まとめ
薬学生の最初の難関と言っても過言ではない共用試験。
その場しのぎのCBT対策だけに目が行きがちですが、CBT対策をしっかり行うことで実習に役立つだけでなく、後の国家試験対策にもつながる重要な知識を再確認できます。
薬学科4年生以下のあなたは、ギリギリになって慌てないためにも早めにCBT対策をスタートさせてみてはいかがでしょうか?
自分に合うCBT対策の参考書や問題集を見つけて、共用試験の一発合格を目指しましょう!
文:学生記者 michiko
編集:マイナビ学生の窓口編集部