理系の人は要チェック！授業で頻出する「ギリシャ文字」のいろは

学生の窓口編集部

更新:2021/09/08

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理系だと必ず使うのが「ギリシャ文字」。

「α」「β」「Ω」「γ」あたりは、中学・高校あたりからよく見かけますが、大学に入って専攻科目を受講するようになると「あれ？　これは何て読むんだっけ？」となるギリシャ文字が出てきます。

先輩方の中にも、「実は、講義を受け始めた頃は読み方すらちゃんと覚えていなかった」という人も……。

しかし、語学学習で「読み方がわからない単語は覚えられない。わかるようにならない」という言葉があるように、読み方さえ覚えられない文字が入っている定理は頭に残りません。

今回はそんなギリシャ文字の基本を紹介します。少しでもギリシャ文字に親しみを持っていただければ幸いです。

理系文字で使用頻度高！24のギリシャ文字

最初に、理系でよく使うギリシャ文字を一覧を表にまとめて紹介します。

よく使われるシーンも入れたので「ああ、たしかにあったかも」「あるある」と思いながら見れると思います。

ギリシャ文字を覚えるときに一緒に読んでいただけると思い出すときに楽になるかもしれませんよ。

小文字	大文字	読み方	よく使われるシーン
α	A	アルファ	代数方程式の解として登場することが多い。 α線、α波のアルファ。
β	B	ベータ	ベータ崩壊、ベータ関数、ベータ線のベータ。
γ	Γ	ガンマ	数学の不完全ガンマ関数（ルジャンドルの不完全ガンマ関数）のガンマ。小文字のγは数学でオイラーの定数を表す。
δ	Δ	デルタ	数学や物理学で、微小な差を表すときに登場することが多い。数学のラプラス作要素でも使われる。
ϵ	E	イプシロン	自然対数の底として使われる。化学ではシス-トランス異性体のトランス体を表す記号として登場する。
ζ	Z	ゼータ	数学で第3の未知数に使われることが多い。物理学の赤方偏移でも使われる。
η	Η	イータ	物理学でミンコフスキー計量を表す。エネルギー効率を表す記号としても登場する。
θ	Θ	シータ	解析学の楕円関数の一種「テータ関数」で登場する。経済学でエージェントのタイプを表すのに使われる。
ι	Ι	イオタ	物理学で微小であることを表す。
κ	K	カッパ	熱力学で比熱比に使われる。
λ	Λ	ラムダ	小文字のラムダは電磁波の波長を表す。ラグランジュの未定乗数法のラグランジュ乗数で登場する。
μ	M	ミュー	国際単位系で、10-6 を表す接頭辞「マイクロ」のこと。電子工学で、三極真空管の増幅率を表す。
ν	N	ニュー	材料力学のポアソン比を表す。物理学の電磁波の周波数を表す。
ξ	Ξ	グザイ	統計力学で大分配関数を表す。
ο	O	オミクロン	ランダウのオミクロンと言われることもある。数学のランダウの記号として使われる。
π	Π	パイ	素粒子物理学のパイ中間子として登場する。化学のπ結合で使われる。
ρ	Ρ	ロー	流体力学で体積流量で使われる。
σ	Σ	シグマ	統計学の標準偏差。物理学のシュテファン=ボルツマン定数。
τ	T	タウ	経済学での税率。電気工学のRC回路の時定数。
υ	Υ	ウプシロン	素粒子物理学でウプシロン中間子を表す。
ϕ	Φ	ファイ	電磁気学の磁束。量子力学では波動関数として登場する。
χ	X	カイ	統計学でχ2 分布として登場する。化学の電気陰性度やモル分布。
ψ	Ψ	プサイ	量子力学では波動関数として登場する。数学のフィボナッチ数列の逆数和のこと。
ω	Ω	オメガ	電気抵抗の単位。物理学の角速度。