訪日留学生の奨学金制度の内容は? 文部科学省が設けている奨学金制度の実情
近年(きんねん)、日本の奨学金制度(しょうがくきんせいど)について、議論(ぎろん)がさかんになっているというニュースを知っている人もいるのではないでしょうか。
日本に留学(りゅうがく)している、または留学(りゅうがく)する予定(よてい)の外国人学生のみなさんに日本についてしってもらうことは「おたがいの国(くに)を理解(りかい)する」ために、たいせつなことです。
では、日本政府(せいふ)は、どのような制度(せいど)をもうけているでしょうか?
今回は、日本の国の教育機関(きょういくきかん)である文部科学省(もんぶかがくしょう)がもうけている「日本に留学(りゅうがく)する学生(がくせい)にたいする奨学金制度(しょうがくきんせいど)」についてご紹介(しょうかい)します。
外国人留学生(がいこくじんりゅうがくせい)を支援(しえん)する奨学金制度(しょうがくきんせいど)
日本の文部科学省(もんぶかがくしょう)は、日本に留学(りゅうがく)する外国人留学生(がいこくじんりゅうがくせい)を支援(しえん)する奨学金制度として、7つのプログラム(ぷろぐらむ)を実施(じっし)しています。
1.研究留学生(けんきゅうりゅうがくせい) 2.教員研修留学生(きょういくけんしゅうりゅうがくせい) 3.学部留学生(がくぶりゅうがくせい) 4.高等専門学校留学生(こうとうせんもんがっこうりゅうがくせい) 5.専修学校留学生(せんしゅうがっこうりゅうがくせい) 6.日本語・日本文化研修留学生(にほんご・にほんぶんかけんしゅうりゅうがくせい) 7.ヤング・リーダーズ・プログラム留学生(やんぐ・りーだーず・ぷろぐらむりゅうがくせい) |
『独立行政法人 日本学生支援機構(どくりつぎょうせいほうじん にほんがくせいしえんきこう)』(JASSO)が、実績(じっせき)について「日本留学奨学金(にほんりゅうがくしょうがくきん)パンフレット2021-2022」というパンフレット(ぱんふれっと)にまとめています。
どの学校(がっこう)に留学するか、また研究対象(けんきゅうたいしょう)となるものはなにかが、そのまま名前(なまえ)になっているので、わかりやすいですね。
「マイナビ学生の窓口」では、一部(いちぶ)の奨学金制度(しょうがくきんせいど)の対象人物(たいしょうじんぶつ)について取り上げてみました。
研究留学生(けんきゅうりゅうがくせい)の場合(ばあい)
1の「研究留学生(けんきゅうりゅうがくせい)」だと、
「大学(だいがく)において専攻(せんこう)した分野(ぶんや)を日本で研究(けんきゅう)したいという希望(きぼう)をもち、大学(だいがく)をすでに卒業(そつぎょう)した、あるいは卒業見込み(そつぎょうみこみ)の人(ひと)」
が対象(たいしょう)です。
教員研修留学生(きょういくけんしゅうりゅうがくせい)の場合(ばあい)
2の「教員研修留学生(きょういくけんしゅうりゅうがくせい)」は、日本で教員研修(きょういんけんしゅう)をしたいという人(ひと)が対象(たいしょう)です。
ですので、奨学金(しょうがくきん)をもらえる条件(じょうけん)のひとつに、
「大学(だいがく)または教員養成学校(きょういんようせいがっこう)を卒業(そつぎょう)した者(もの)で、初等(しょとう)・中等教育機関(ちゅうとうきょういくきかん)の現職教員(げんしょくきょういん)、自国(じこく)の教員養成機関(きょういんようせいきかん)の教員(きょういん)および教育行政機関(きょういくぎょうせいきかん)の教育専門職員(きょういくせんもんしょくいん)(ただし、在職期間(ざいしょくきかん)を5年(ごねん)以上(いじょう)とする)」
とあります。
学部留学生(がくぶりゅうがくせい)の場合(ばあい)
読者(どくしゃ)のみなさんと同世代(どうせだい)の若者(わかもの)が対象(たいしょう)となるのは、3の「学部留学生(がくぶりゅうがくせい)」ではないでしょうか。
「学部留学生(がくぶりゅうがくせい)」として奨学金(しょうがくきん)をもらう場合(ばあい)、
「学校教育(がっこうきょういく)における 12年(じゅうにねん)の課程(かてい)を修了(しゅうりょう)した者(もの)、または高等学校(こうとうがっこう)に対応(たいおう)する学校(がっこう)の課程(かてい)を修了(しゅうりょう)した者(もの)、または見込み(みこみ)の者(もの)」
が条件(じょうけん)のひとつとして書(か)かれています。
つまり、高校(こうこう)を卒業(そつぎょう)した外国人留学生(がいこくじんりゅうがくせい)のみなさんが、日本の大学(だいがく)に留学(りゅうがく)するのを支援(しえん)するというわけです。
ヤング・リーダーズ・プログラム留学生(やんぐ・りーだーず・ぷろぐらむりゅうがくせい)について
7つの項目(こうもく)の中(なか)で、もっともわかりにくいのは、7の「ヤング・リーダーズ・プログラム留学生(やんぐ・りーだーず・ぷろぐらむりゅうがくせい)」という制度(せいど)でしょう。
これは
・行政(ぎょうせい)
・ビジネス(びじねす)
・法律(ほうりつ)
・地方行政(ちほうぎょうせい)
・医療行政(いりょうぎょうせい)
の分野(ぶんや)において、日本でまなびたいという外国人(がいこくじん)を支援(しえん)するプログラム(ぷろぐらむ)です。
YLP留学(わい・える・ぴーりゅうがく)とも呼ばれています。
「大学卒業者(だいがくそつぎょうしゃ)」「実務経験(じつむけいけん)のある者(もの)」「アジア諸国(しょこく)等(など)の若手(わかて)の行政官(ぎょうせいかん)等(など)」を対象(たいしょう)としています。
また、6の「日本語・日本文化研修留学生(にほんご・にほんぶんかけんしゅうりゅうがくせい)」と同じく、日本語(にほんご)の教育支援(きょういくしえん)はありません。