楽しくて勉強にもなる! 雑学が身に付いちゃう漫画7選
「知るは楽しみなり」という言葉があります。知らなかったことを知ることができると「知的な喜び」を感じますね。漫画の中には、さまざまな知識が詰まった作品があります。今回は、このような「読むと雑学が身に付いてしまう漫画」をピックアップしてご紹介します。
●『まんがサイエンス』あさりよしとお
学研教育出版発行の『5年の科学』『6年の科学』などで連載された作品です(現在は『大人の科学マガジン』で連載中)。小学生を主人公に、気象やハイテク技術、人体の不思議、環境問題などを科学的に解説しています。
小学生読者を対象とするいわゆる学習漫画ですが、分かりやすく描かれているため大人が読んでもとても面白く、知らなかったことがこんなにあったんだと気付かされます。あさりよしとお先生は特に「ロケット」に対する愛情が深いようで、ロケットを扱ったエピソードは特にお薦めです。もっと多くの人に読んでほしい優れた漫画です。
●『まるまる動物記』岡崎二郎
岡崎二郎先生といえば、『アフター0』などSF短編漫画の名手として知られていますが、本作は動物にまつわる科学的な知識を盛り込んで描かれた作品です。動物の生態などに関する雑学が身に付く漫画なのです。
例えば、動物の分類が昔とはずいぶん違っているという話や、鳥類は紫外線を見ることができるといった一般にはあまり知られていないことを取り上げています。面白いのは、短編漫画の後に生物学者・池田清彦先生の突っ込みが入っている点。池田先生の突っ込みでは最新の生物学からの知見が語られ、これが非常に参考になるのです。
●『鉄子の旅』菊池直恵
鉄道大好きなトラベルライター・横見浩彦氏(『乗った 降りた JR四六〇〇駅』の著者)を案内人に、菊池直恵先生が鉄道を利用して旅する様子を描きます。とにかく横見氏に引っ張り回される鉄道の知識ゼロの菊池先生が面白い漫画です。
作中で菊池先生自身が「タブレット閉塞」という鉄道専門用語を解説できる自分にがくぜんとするシーンがありますが、読み進めると読者にも鉄道に関するさまざまな知識が身に付いてしまうのです。ほあしかのこ先生が引き継いだ『新・鉄子の旅』という作品もあります。
●『BARレモン・ハート』古谷三敏
「レモン・ハート」というバーを舞台に、そのマスター、メガネさんと松ちゃんなどの常連客を中心に展開される、1話完結形式の漫画です。お酒がテーマになっていて、読んでいるとお酒に関する豆知識が身に付く作品なのです。
例えば一般に知られていないレアなお酒を取り上げるなど、そのテーマは多岐にわたります。『漫画アクション』で現在も連載中ですが、エピソードはまだまだ尽きそうもありません。
●『トルコで私も考えた』高橋由佳利
突然トルコに旅した著者・高橋由佳利先生が同国で出くわしたあれやこれやを描いた作品です。中断もありましたが、1992年から現在まで描き継がれています。日本からは遠いトルコがどんな国なのか、トルコ人がどんな人たちなのかがよくわかります。
高橋先生はトルコ人男性と結婚され、現在は日本に住んでいらっしゃいます。高橋先生の半生もたどれる優れたエッセイ漫画であると同時に、異文化とどのように接するべきなのかという知識が身に付く作品でもあります。
●『日本人なら知っておきたい日本文学 ヤマトタケルから兼好まで、人物で読む古典』蛇蔵&海野凪子
中学校、高校で日本の古典文学について勉強しますが、その作品を書いた人物が実際にどのような人であったかを知ってはいないのではないでしょうか。この漫画は、清少納言、紫式部、吉田兼好などの人物の人となりを教えてくれる良作です。
例えば紫式部。女性が学問ができると疎まれる時代に生きていたので、普段は漢字も読めないふりをしていたとか。清少納言の『枕草子』に「うるさい子供をほったらかしている親に腹が立つ」などと書いている段があったとか、読むと目からうろこが3枚ぐらい落ちる面白さなのです。
●『決してマネしないでください。』蛇蔵
大学生で理系のゼミに属する主人公、その周辺の奇人たちを中心にストーリーが進みます。しかし、それよりも歴史上の偉人たちが実際にどんな人だったか、一般には知られていないエピソードを描いた部分が非常に面白い作品です。
例えばニュートン。万有引力の発見で有名な偉大な科学者ですが、その一方非常に狭量で周囲の人間をやたら非難していたり、また目の中心の黒目の部分に針を刺すとどうなるか実際にやってみたりなど、ものスゴイ変人だったことが描かれています。「えっ! そんな人だったの!」と偉人たちの雑学が身に付く漫画なのです。
さまざまな雑学が身に付く漫画を7作品ピックアップしてみましたがいかがだったでしょうか? 他にも、『弁護士のくず』、『日本人の知らない日本語』などの作品は面白くてためになる漫画です。ぜひ読んでみてください。
(高橋モータース@dcp)