体張り過ぎ! 早稲田王2連覇中の大学生にアレコレ聞いてみたら内容がすごすぎて衝撃的だった
みなさんは、「早稲田王決定戦」というものをご存じでしょうか。これは早稲田大学の学園祭「早稲田祭」で行われる名物企画。過酷な試練を見事に勝ち抜いて優勝すると「早稲田王」という称号が得られ、その功績は広く語り継がれる……のだそうです。今回は、2014年と2015年の早稲田王決定戦で優勝し、前人未到の2連覇を達成した早稲田大生・西江健司さんにお話を伺いました。
■熱い早稲田愛を持つ者のみがなれる早稲田王
――まず、この「早稲田王決定戦」について教えてください。
西江さん 早稲田王決定戦は「便利舎」という早稲田大学の企画サークルが行っているイベントでして、企画の趣旨としては、名前のとおり「早稲田大学の王様を決める」ものです。予選を通過した4人が大隈講堂前のステージ上でさまざまな試練に挑戦して、最後まで勝ち抜いた者が早稲田王……という内容です。
――ステージ上で行われる「試練」はどういった内容のものなのでしょうか?
西江さん 本選は全部で3回戦まであり、1回戦目は例えば「お酢の中から口だけでカプセルを取り出す」や「ミルワーム(動物のエサにされるイモムシ)が詰まった箱の中から口だけでカプセルを取る」といったことが行われました。
――1回戦目からかなりキツイ内容ですね……。
西江さん 2回戦目は例年「ゲテモノ」のステージとして有名で、例えば先ほどのミルワームを食べたりタガメのすしを食べたり……今年はミミズのゼリーを食べましたね。
――なるほど……。
西江さん 3回戦が決勝戦になり、勝ち残った2人で激突します。このステージはパワー系のコンテンツになることが多く、例えば2014年の早稲田王決定戦では「十字架に鎖でつながれた状態で巨大な氷に埋め込まれた南京錠のカギを削り出す」というものでした。今年(2015年)は、「瓦を頭で割った後に頭を墨に付けて、髪の毛を筆代わりにして王の文字を書く」というものでした。
――バラエティー番組でプロの芸人さんがやるレベルのことをやらされるのですね。
西江さん こうした厳しい試練を課すのは、「厳しい試練も乗り越えてでも早稲田の王様になりたい」という、強い早稲田愛を持つ人を選ぶためだと思っています。
■入学前から早稲田王出場を考えていた
――西江さんはなぜこの早稲田王に挑戦しようと思ったのでしょうか?
西江さん 受験生のときに早稲田王の動画を見ていて、「こんな企画は早稲田しかできない」とまず驚きました。そして、当時自分に強い劣等感を抱いていたこともあって、「こんな自分でも早稲田大学は受け入れてくれるかもしれない」と思いました。そのときから早稲田大学や早稲田王に一種の憧れのようなものを抱き、入学したら早稲田王に出ようと考えていました。
――入学前から早稲田王のことを考えていたのですね。
西江さん 1年生のときは残念ながら予選で落ちてしまったのですが、2年生のときに本選まで行くことができ、優勝することができました。
――本選出場するための予選ですが、ここでも過酷な試練があるのですか?
西江さん 予選は書類と面接だけですが、面接では面白いことをするなど面接官を笑わせたり、盛り上げないといけません。なので僕は「○○大学を倒します!」と叫んでから、その大学の校名を書いた紙に△△△を××してから燃やし、それを□□で飲みました。
※大変に過激なため伏せ字にしてあります。内容はご想像にお任せします。
――その時点で優勝ではないでしょうか……(笑)。それだけ過酷なイベントに、もう一度出ようと思ったのはなぜですか?
西江さん 2015年は出場するか迷ってはいたのですが、もし参加しなかったとしたら、同じ大学に「王様が2人いる」ことになりますよね。これがなんだかいやだったので、駄目元で出場願を出しました。それともう一つ、2014年の優勝時のスピーチで自分の伝えたいことを納得する形で伝えられなかったのもありました。
――2015年は後悔のないスピーチができましたか?
西江さん 納得できる内容だったと思います。この早稲田王決定戦というイベントはゲテモノを食べるなど過酷な面ばかりが強調されていますが、先ほど述べたように優勝するとスピーチという形で早稲田への思いを話すことができ、皆さんに早稲田大学の素晴らしい面を伝えることができます。自分は早稲田王決定戦は単なるふざけたイベントではなく「早稲田愛に満ちたイベント」であると思っています。自分も紆余(うよ)曲折あって早稲田大学に入りましたし、これまでの早稲田王も早稲田大学に対して並々ならぬ愛を持っている人ばかりでした。
――決してイロモノのイベントではないということですね。ちなみに来年も出場されますか。
西江さん それについてはまだ考えていない、とだけ言っておきましょう(笑)。
――ありがとうございました。
早稲田大学に対する熱い愛を持つ者同士が、王の座を懸けて争う「早稲田王決定戦」。その内容を聞いて「学祭の名物」であることが納得でした。動画共有サイトには2014年の模様がアップされていますので、気になる人はぜひチェックしてみてください。その過激さは見逃せませんよ!
●早稲田王決定戦2014動画
動画提供:企画集団便利舎
(中田ボンベ@dcp)