「フィックス」の意味とは? 会社でよく使うシーン別に解説
「フィックス」とはどんな意味なのでしょう。言葉の流れで何となく理解したつもりでも、正確な意味となると…? というようなことは意外に誰でも多いもの。特にビジネス用語では、それをそのままにしておくのは危険。大きなミスにもなりかねません。そこで、「fix(フィックス)」の意味や使い方を深掘り解説するとともに、よく使われるビジネス用語もいくつかピックアップしてご紹介します。
「fix(フィックス)」とはどんな意味?
fix(フィックス)とは修理、修正、固定するなど、多くの意味を持つ英単語です。ビジネスではほとんどが「確定した」「固定された」「これで決まった」という意味で使われます。例えばスケジュールや会議での方針が最終的に確定した時に「これでフィックスした」といった風に使います。他にも日程を再調整するといった意味で使うこともあります。
フィックスはビジネス用語としてはおなじみですが、若者に向けて使う場合は通じないことも。この言葉を使うときには相手の年齢などを考えて使うとよいでしょう。とはいえ社会的に見ると比較的多く使われる類のカタカナ用語です。むしろ、ビジネスシーンにおいては普通に使われているため覚えておくべきでしょう。
「フィックス」の使い方をシーン別の例文で解説
フィックスの使い方をより詳しく見ていきましょう。
scene1:スケジュール調整している時
相手方と次回打ち合わせのスケジュール調整をしているシーンです。いくつかの候補がある中で日にちも近づいてきたので最終決定する時に、次のように使います。
「では5月1日でフィックスということで」
また、6月1日で仮押さえしていたスケジュールで問題がなさそうな時には、
「6月1日の予定はフィックスでOKです」
などと使います。
scene2:プロジェクト会議において
次は、何人かのチームメンバーでプロジェクト会議を行なっているシーンです。予定している企画の詳細を練っていく段階で、いくつかの項目で話がまとまった時に、次のように使います。
「AとBについてはフィックスしたので早速取りかかりましょう」
学生なら、サークルの合宿について決めるミーティングで、
「場所は去年と同じペンションでフィックスね、じゃあ予約を入れよう」
などと使います。
scene3:資料を作成している時
3つ目は資料を作成しているシーンです。一人がたたき台を作って何人かがそれに意見を述べたり、誤字脱字を修正したりした上で、もう問題ないという段階になった時に、
「今回のこれを直したら、フィックス版をみなさんにお送りします」
といった風に使います。
scene4:取引先との打ち合わせにて
4つ目は取引先と打ち合わせをしているシーンです。自社サービスに対して先方からの要望に対応したり、値段交渉に応じたりする中で、Aプランで双方が合意することができた時に、
「Aプランでフィックスできてよかったです、ありがとうございます」
などと「条件が整った、合意できた」という意味合いで使います。ただしこれはやや応用的な使い方になります。フィックスは「固定する」という基本的な意味から展開して、「定める」「整える」といった意味も持っているのです。
業界用語としての「フィックス」
フィックスはここまでお伝えした一般的なビジネス用語としてのほかに、業界用語として使われることもあります。
建設業界でのフィックス
建設業界でのフィックスは「物理的な固定」を指します。代表的な使い方は「フィックス窓」です。フィックス窓とは開け閉めができない=固定された窓のこと。ガラスがはめ込まれていて開け閉めはできないため、採光用の小窓に用いられることが多いです。
IT業界でのフィックス
IT業界でのフィックスは「不具合修正」を指します。代表的な使い方は「バグフィックス」です。バグフィックスとはプログラムのバグを修正すること。「このプログラムはバグフィックスが完了した」などと使います。修正したプログラム自体はバグフィックス版とも呼ばれます。
映像業界でのフィックス
映像業界でのフィックスは「カメラを固定して撮影すること」を指します。三脚などでカメラを設置し、固定したままで撮影する手法のことをフィックスと呼びます。「ここのシーンはフィックスで撮りましょう」などと使います。
まだまだある!ビジネスで使われるカタカナ用語
ビジネスシーンで使われるカタカナ用語はまだまだあります。ここでは3つピックアップしてご紹介しましょう。
「フェーズ」の意味・使い方
「フェーズ」とは段階という意味のビジネス用語。日常生活よりも、会議などビジネスシーンで頻繁に使われます。覚えにくい場合は、ステージと同じ意味だと考えれば、スムーズに理解することができます。
主に「第一フェーズにおいて」など、ある特定の局面を示す場合に用いられることが多いです。そのために、フェーズの意味を把握しておけば、会議の発言に対する理解度が高まりますので、覚えておけばとても便利です。また最近では、ビジネスのシーンだけではなく、医学や建築など、あらゆる業界において使用される頻度が増えています。意味は同じですから、不安に感じる必要はありません。
「コンプライアンス」の意味・使い方
コンプライアンスとは、民間企業や官公庁などにおいて広く用いられる用語のひとつであり、法令遵守を徹底することを表します。
特に、顧客の個人情報を大量に管理する必要があることや、説明責任を果たす機会が多い企業においては、こうした理念を浸透させることが重要な取り組みとしてあげられます。
コンプライアンスを強化するためには、法務部門に専門性の高い従業員を配置したり、自社内の機密情報の漏えいを防ぐうえで、様々な対策を行う必要があります。現在のところ、コンプライアンス経営などと呼ばれる言葉も登場しており、透明感のある事業を進めることにより、クライアントや世間一般に対するイメージをよくしようとする動きも活発に見られます。
「ソリューション」の意味・使い方
ソリューションとは“solution”と書く英単語で、本来の意味としては「解決」「溶剤」「溶解」といった意味があります。ビジネスシーンにおいては主に『解決策』という意味で用いられます。例えば「withコロナ時代に向けたビジネスソリューション」といった具合に使います。
ソリューションとは、企業が抱える様々な課題を解決するためのサービスを提案する際に用いられます。例えば…
・万全のセキュリティを実現するソリューション→セキュリティソフト提案
・低コストで販売促進につなげるソリューション→ECサイト提案 etc.
このように、比較的ITに関連するサービス提案の際に使われることが多いようです。ですが「顧客のニーズに応える」という点で考えると、あらゆる産業において使われる可能性はあります。
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今回はフィックスという言葉の意味や使い方を中心に解説してきました。フェーズやコンプライアンスなども社会に出ると頻繁に耳にすることになるでしょう。ですが安心してください。社会人も意外とこれらの意味を正確に説明できる人ばかりではありません。これを機会に自分の中であやふやだった言葉を再確認しておけば、ビジネスシーンでも一歩リードすることができますよ。